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2018 田島川右岸 ワイン・データシート

ベストなワインを造るための私たちの試み“こころみシリーズ”。このシリーズのひとつ「田島川右岸」の葡萄が育つ畑は、足利の米どころ田島町の田んぼだったところです。田んぼの中に葡萄畑! なぜ?
21世紀になった頃、高齢になったこころみ学園の園生たちが歩いていける、平らな葡萄畑が必要になりました。しかし、こころみ学園周辺の平らな農地はそのほとんどが水田です。平らな水田は管理しやすいのですが水はけが良くありません。そこで近隣の方々の協力を得て川岸の水田で良い葡萄を収穫するための工夫がはじまりました。まず水を溜める土の層を崩し、暗渠(あんきょ=地中に埋めた排水路)を入れ排水を良くしました。次に緑肥作物といわれる草花を育て、それを刈り倒し鋤きこむことで、土壌養分や土壌微生物を増やして畑の土壌を整えました。その結果、バランスのとれた土の構造になり、2002年に植樹したヴィニョール種やトラミネット種の葡萄が元気よく育つようになりました。
田んぼだったところに、雨の多いアメリカのミズーリ州の苗木屋さんが教えてくれたヴィニョール種やトラミネット種の葡萄を植えてみて、私たちは学びました。栽培に適した場所を探すことも大切ですが、作物の種類に応じて適した環境をつくっていく方法もあることを。長い時間をかけて葡萄の生育環境を整えてきたこころみ学園農夫やスタッフのチャレンジを、ぜひ味わってみてください。

テクニカル・データ
品種: ヴィニョール 59%
リースリング・リオン 21%
トラミネット 20%
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
収穫: 2018/08/20(ヴィニョール)
2018/08/22(リースリング・リオン)
2018/08/27(トラミネット)

収穫時の糖度(平均):約20°Brix

醗酵: 一部スキンコンタクトし、やさしくプレスした。
房全体をやさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、野生酵母にて約15℃の室温下で約3週間醗酵させた。
熟成: 樽にて約12カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せずに無濾過でビン詰。
ビン詰日: 2019/09/12 本数: 563本(750ml)
アルコール: 11.6%   酸度: 0.66 g/100 ml   残糖: 0.36%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
グレープフルーツ、はっさく、カリンに加え、ユリ、レモングラス、発酵バター、火打石の香り。口に含むと華やかな印象の後に爽やかできゅっと引き締める酸味が続きその後、柑橘類や有核果実とオークの風味が程よい苦みと共にじっくりと広がっていく。
料理との相性: 桃とリコッタチーズのサラダ、平目のカルパッチョ、アスパラガスの卵炒め、タケノコのあおさ海苔炒め、鯵の香草パン粉焼き、桜海老と新玉ねぎのかきあげ、牡蠣フライ、豚肉の塩麹焼き、あさりと春キャベツのペペロンチーノ、ブリード那須、さつまいものはちみつ漬け
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな味わいが続く。
2023~2025年 熟成により香ばしさやドライフルーツの香りがでて円熟する。
飲む直前に氷水や冷蔵庫で1時間程度冷やすと風味をより楽しめる。

2020/04/20

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2018 ヤッテンベレッド ワイン・データシート

Yattembeh(やってんべ)とは、足利地方の方言で「やってみよう」という意味です。
1950年代、当時の特殊学級の中学生たちとその担任教師が足利の北の急斜面の山を開墾し600本あまりの葡萄の苗木を植えました。その葡萄をワインにするために1980年有限会社ココ・ファーム・ワイナリーが設立され、1984年葡萄小屋と呼ばれていた小屋で、初めてのワインが誕生しました。この「やってんべ精神」を携えたこころみ学園の農夫達は、1989年、カリフォルニア・ソノマ地区に葡萄の苗木を植えました。15年契約で葡萄畑を借りて、カリフォルニアの葡萄栽培やワイン醸造を実地で学びながら、より高品質のワインづくりを目指したのです。契約期間中、カリフォルニアの葡萄畑の葡萄はカリフォルニアのクラインセラーで醸造し、ビン詰して日本に運ぶようになりました。そして現在、カリフォルニアからのワインは、こころみ学園の旧友、マットクラインさんが現地の葡萄で醸造したココだけのカリフォルニアワインとして、皆さまにご愛飲いただいています
「2018ヤッテンベ・レッド」は、複雑味を楽しめる、風味豊かでバランスのよい、それも手頃な価格のテーブル・ワインです。このワインのブレンドには、樽またはタンク熟成による質の高い、それもちょうど今飲み頃を迎えられるよう造られたワインを使用しています。
私たちのワインの中で「今夜のディナーに最適なワイン」には躊躇なくこのワインをお勧めするでしょう。複雑、飲み頃、そして納得の価格。これがこの赤ワインのキーワードです。

テクニカル・データ
品種: ジンファンデル、カリニャン、プティット・シラー、ムールヴェードル
畑: カリフォルニア
収穫: 2018
瓶詰: アルコ-ル: 14.2 %  酸度: 0.69 g/100 ml.   残糖: 0.32 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
レッドチェリー、レッドプラムに加えリコリス、シナモンなどのスパイス、煎ったコーヒー豆、カカオのような香ばしい風味。口に含むとラズベリージャム、レーズン、ドライフルーツの持つ甘みと乾いた味わいが広がり、滑らかな酸とタンニンが品種からくるボリューム感と重なり柔らかな余韻へとつながっていく。
料理との相性: 無花果のサラダ、エッグベネディクト、春巻きマンゴーチャツネを添えて、アクアパッツァ、タコス、チリコンカン、オリーブときのこのリゾット、トムヤムクン、ラムチョップのグリル、ステーキフリット、リコッタチーズ、ホットーケーキ、ワッフル
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増して、香ばしさや味わいに滑らかさが出てくる。

2020/04/14

2018 ヤッテンベレッドワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2019 Iwao Furusawa 白 ワイン・データシート

「Iwao Furusawa 白」は、北海道や長野などの契約農家で育った個性的な香りとしっかりした酸の白ワイン用葡萄から造りました。お寿司や和食だけでなく、バラエティ豊かな日本の食卓によくあいます。1日の終わり、ヴァイオリニスト古澤巌のバラエティに富んだ切れの良い演奏を聴きながら、この「日本の小粋な白ワイン」を飲むひとときは至福のひとときと申せましょう。よく冷やしてどうぞ。

テクニカル・データ
品種: ミュラー・トゥルガウ 28 %
シャルドネ 27 %
ソーヴィニョン・ブラン 23 %
バッカス 18%
ケルナー 4 %
畑: 北海道余市 荒農園、 長谷川農園、藤澤農園、才川農園
長野県高山村 角藤農園
長野県安曇野 ぼーのふぁーむ
山形県上山 南果連協同組合
山梨県北杜市 city farm
収穫: 2018/09/13, 14
2019/09/07, 13, 15, 27, 28
2019/10/02, 04, 09, 10, 15, 18, 22

収穫時の糖度(平均):20.5°Brix

醗酵: 除梗した葡萄をやさしくプレスして、タンクに入れる。葡萄の香りを逃がさないように液温20℃以下に保ち、ゆっくりと醗酵させた。一部品種については混醸した。
熟成: タンクで約3カ月熟成。その後、澱引き・ブレンドし、濾過を行った。
瓶詰: ビン詰日:2020/02/19, 20, 21
アルコール:12.5%   酸度:0.44 g/100 ml   残糖:0.1%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
グレープフルーツ、ライム、レモンピールに加えハーブ、ディル、ミントなど清涼感のある香り、火打石やわずかにホワイトペッパー(ホール)のスパイス。口当たりはドライで包み込むような粘性と青りんごや洋梨の果実と共に硬質でフレッシュな酸が全体を引き締めている。
料理との相性: キヌアと根菜の温製サラダ、蕪と白菜のポタージュ、スナップエンドウのおかか和え、アスパラのフラン、ワカモレ、スモークサーモン ライムを添えて、鶏笹身の柚子胡椒焼き、新玉葱と桜海老のかき揚、稚鮎の天麩羅、パスタ・コン・レ・サルデ、レアチーズケーキ
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな味わいが楽しめる 10℃程度に冷やすことをお勧めする。
2022~2026年 ドライフルーツや蜂蜜の香りが強くなり、一体感と丸みのある味わいになる。

2020/04/10

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2018 La vie en Rose ワイン・データシート

この「バラ色の人生(フランス語でラ・ヴィ・アン・ローズ)」という名前のロゼワインは濃く赤いバラ色。美味しくてチャーミングなこのワインが、毎日の食卓を彩り、明るい明日を想う時とともにありますように。春夏秋冬楽しめて、和洋中さまざまな料理に合わせやすい1本です。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 43% 富士の夢 24% アムレンシス 14% メルロ 9% ブラック・クイーン 5% その他 5%
畑: 山梨県甲州市勝沼、山梨県韮崎市穂坂、栃木県栃木市大平、茨城県つくば、岩手県紫波、長野県高山村、長野県安曇野、山形県
収穫: 2018/09/02, 03, 06, 09, 10, 12, 15, 19, 21, 22, 25, 27, 28, 30
2018/10/01, 02, 09
醗酵: ブドウの実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られた、フルーティで旨みのあるジュースに、コクを出すため若干補糖する。フレッシュな果実味を保つために、低温で1~3週間かけてじっくり野生酵母で醗酵。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、ブレンド後、低温で約3~5カ月熟成。
瓶詰: オリ引き後、濾過を行いながらビン詰。 ビン詰日:2019/03/01
アルコール: 11.3 %  酸度:0.49 g/100 ml.  残糖:0.5 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
外観はロゼとしては濃いめの暗赤色。いちごキャンディのような香りとともに、アセロラ、チェリー、ローズヒップが華やかな印象。イーストの香りもある。アタックは穏やかないちご様の甘いフレーバーと丸い口当たりを感じる。チェリー、野いちご、わずかにグレープフルーツのフレーバーが口中で優しく広がる。余韻は穏やかな旨味と渋味を感じ、ワイン単体以上に料理との相性の良さを想起させる。
料理との相性: 生ハム、カプレーゼ、サーモンのカルパッチョ、エビの生春巻き、手羽先の煮こごり、蒸し鶏ときくらげの和え物、レアチーズケーキ
飲み頃: 冷蔵庫で冷やすと、スッキリとした印象に。温度が上がると甘いフレーバーがより広がる印象に。季節や飲むシチュエーションを選ばないので、気軽に楽しめる。今から2、3年はフレッシュな印象で、以降熟成が進むと、穏やかだがまとまりのある、より上品な味わいを楽しめるだろう。

2020/04/01

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2019 Ashicoco Wine Details

Japanese

Our Ashicoco is our basic off-dry white wine. It is blended from grapes grown throughout Japan, principally Koshu from Yamanashi, with Delaware and Ryugan.
Pair as you would with any light, aromatic, slightly sweet wines. White fleshed fish, chicken, and ham would do well, as would a cheese and fruit platter on a sunny afternoon.

TECHNICAL DATA
VARIETY Koshu 96%, Delaware 3%, Ryugan 1%
VINEYARD Yamanashi 97%, Yamagata 2%, Nagano 1%
HARVEST
DATE
Koshu: 17th, 21st, 24th, 25th September 1st, 2nd, 8th, 16th October 2019
Delaware: 15th August 16th September 2019
Ryugan: 24th October 2019

Brix @the Harvest 15.3Brix(average)

BOTTLING Bottled on: 23rd 24th 25th 26th 27th March 2020
The number of bottles: 41,988(750ml) 12,806(375ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 11.7%
Total acidity: 0.49 g/ 100 ml.
Residual Sugar: 0.7%

30/Mar/2020

2019 Ashicoco Wine Details PDF

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2019 Ashicoco ワイン・データシート

English

「Ashicoco(あしここ)」は日本固有の葡萄品種、甲州種を主体としたワインで私たちがワインを造りはじめた1984年から毎年新たな気持ちでつくりつづけています。「2019Ashicoco」は特別にセレクトした甲州種の葡萄を優しくプレス。デラウェア種と竜眼種の葡萄もセレクトしました。澱を沈めた後は澄んだジュースを野生酵母で醗酵させ、果実の新鮮さを維持することを心がけながら、低温醗酵でじっくり丁寧につくりました。このワインのフレッシュな果実の香りと優しく厚みのある口当たりは、はじめてワインをお飲みになる方にはもちろんのことワインに精通した方にも喜ばれることでしょう。
日本の醗酵調味料(醤油・味噌・味醂など)を使った和食全般と良く合い、また和洋中、色々なお料理が並ぶ普段の食卓にも合わせやすい日本の白ワインです。2012、2013、2015ヴィンテージのこのワインは、国際線ファーストクラスやラウンジやビジネスクラスでもご採用いただいています。アペリティフにも最適で、ほっとしたひととき、よく冷やしてのんびりお楽しみいただけると嬉しいです。

テクニカル・データ
品種: 甲州 96%、デラウェア 3%、竜眼 1%
畑: 山梨県甲州市勝沼、塩山 山梨県山梨市(甲州)
山形県置賜地区、山梨県韮崎市穂坂(デラウェア)
長野県安曇野(竜眼)
収穫: 2019/09/17, 21, 24, 25 10/01, 02, 08, 16(甲州)
2019/09/16 08/15(デラウェア)
2019/10/24(竜眼)

収穫時の糖度(平均): 約15.3°Brix

醗酵: 傷んだ実や未熟な実を取り除き、除梗後やさしくプレスする。澱を沈め、澄んだジュースを野生酵母で醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して醗酵を止める。
熟成: タンクに澱引きし、低温で約5カ月熟成。清澄せず、濾過を行った。
瓶詰: 澱引き後、メンブレンフィルターで濾過しながらビン詰。
ビン詰日:2020/03/23, 24, 25, 26, 27
本数:41,988本(750ml) 12,806本(375ml)
アルコール:11.7%   酸度:0.49 g/100 ml   残糖:0.7%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
青りんご、グレープフルーツ、メロン、洋梨キャンディーに加え、清涼感のあるレモングラス、ハーブ、シトラスの香り、口に含むとさわやかな酸味、クローブ、柑橘の皮のような苦みと火打石など硬質的な印象と共に澱からくる旨味を含んだ厚みある味わいが広がっていく。
料理との相性: ホワイトアスパラガスのソテー、コリアンダーと足利トマトのサラダ、さつまいもとベーコンのマスタード和え、赤貝の握り、鳥貝の刺身、鰆の粕漬、独活の天婦羅、菜の花としらすのパスタ、大根の柚子味噌煮、生ハムメロン、シェーブルチーズ、わらび餅
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増してドライフルーツや香ばしさなどが出てくる。
冷蔵庫や氷水で10℃前後によく冷やして飲むことをおすすめする。

2020/03/31

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2019 いまここ 白 ワイン・データシート

足利に生まれ生きた相田みつを氏(1924年5月20日-1991年12月17日)は書の詩人とも称されています。この相田みつを氏の書をラベルにした「2019いまここ白」は私たちのつくる最も親しみやすい白ワインです。アペリティフに良し、のんびりとした午後に1杯飲んでも良し。その柔らかく、やさしい口当たりとフレッシュなハーブや果物の香りは、ワイン初心者の方にはもちろん、鋭い味覚の持ち主にも喜ばれるでしょう。葡萄は山梨県の契約栽培農家さんによって大切に育てられた日本固有の葡萄品種、甲州種が主体です。山形県や長野県の契約栽培農家さんの葡萄も特別にセレクトしました。
醸造場では丁寧な選果後、澱を沈めて澄んだジュースのみタンクに入れて野生酵母で醗酵。その後タンクを冷却し低温にして醗酵を止め、果実の新鮮さやバランスを維持するようにしました。
日本の醗酵調味料(醤油・味噌・味醂など)を使った和食全般と良く合います。また和洋中いろいろなお料理が並ぶ普段の食卓にも合わせやすい日本の白ワインです。よく冷やしてお召し上がりください。

テクニカル・データ
品種: 甲州 96% デラウェア 3% 竜眼 1%
畑: 山梨県甲州市勝沼、塩山、山梨県山梨市(甲州)
山形県置賜地区、山梨県韮崎市穂坂(デラウェア)
長野県安曇野(竜眼)
収穫: 2019/09/17, 21, 24, 25 10/01, 02, 08, 16(甲州)
2019/09/16 08/15(デラウェア)
2019/10/24(竜眼)

収穫時の糖度(平均): 約15.3°Brix

醗酵: 傷んだ実や未熟な実を取り除き除梗後やさしくプレス。澱を沈め澄んだジュースを野生酵母で醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却し醗酵を止める。
熟成: タンクに澱引きし、低温で約5カ月熟成。清澄せず、濾過を行った。
瓶詰: 澱引き後、メンブレンフィルターで濾過しながらビン詰。
ビン詰日:2020/03/23, 24, 25, 26, 27
アルコール:11.7%   酸度:0.49 g/100 ml   残糖:0.7%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
青りんご、グレープフルーツ、メロン、洋梨キャンディーに加え、清涼感のあるレモングラス、ハーブ、シトラスの香り。口に含むとさわやかな酸味、クローブ、柑橘の皮のような苦みと、火打石など硬質的な印象とともに澱からくる旨味を含んだ厚みある味わいが広がっていく。
料理との相性: ホワイトアスパラガスのソテー、コリアンダーと足利トマトのサラダ、さつまいもとベーコンのマスタード和え、赤貝の握り、鳥貝の刺身、鰆の粕漬、独活の天婦羅、菜の花としらすのパスタ、大根の柚子味噌煮、生ハムメロン、シェーブルチーズ、わらび餅
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増してドライフルーツや香ばしさなどが出てくる。
冷蔵庫や氷水で10℃前後でよく冷やして飲むことをおすすめする。

2020/03/31

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2018 第二楽章 ワイン・データシート

こころみ学園の葡萄畑では、1958年の開墾当初から、20世紀初頭の著名な葡萄栽培家川上善兵衛氏によって開発された日本固有の葡萄品種、マスカット・ベーリーAを育ててきました。そして現在は、栽培歴60年の経験を生かして、3つの自家畑・・・こころみ学園の葡萄畑山頂の開拓園と、1980年代に佐野市赤見に開墾した葡萄畑と、東北大震災の後、2012年に開いたテラスヴィンヤードでマスカット・ベーリーAを栽培しています。テラスヴィンヤードは、南〜南西面に開かれた葡萄畑で、表土が40㎝しかなく、水はけのよい葡萄畑です。また赤見の葡萄畑も同じように、南西向きの山の急斜面にあります。どちらの畑も似た特徴を持つためでしょうか、一般的なマスカット・ベーリーAと比べて粒が小さい葡萄から、よい花の香りのワインをつくることができました。そこで2018年は、こころみ学園開拓園の葡萄からつくられた「第一楽章」と分けてブレンドし、ビン詰してみました。
「2018第二楽章」には豊かな花の香り、スパイス、果実など品種の特徴が十分に表れています。このワインは熟した果実の味わいと複雑さを大切に、清澄・フィルター処理を一切行なっていません。このワインをお飲みくだされば、いろいろな楽曲の第二楽章に、たおやかな名曲が多いことを思い出していただけることでしょう。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100%
畑: 栃木県足利市田島、佐野市赤見 こころみ学園
収穫: 2018/10/02, 07, 08, 09, 10
収穫時の糖度(平均)約21°Brix
醗酵: 2つの方法で野生酵母により醗酵させた。1つ目は、葡萄を一部潰して投入し、残りは全房でステンレスタンクに入れ、静置した状態で自重により葡萄がつぶれ、徐々に醗酵するよう促す。醗酵により出てきたアルコールによって果皮からの成分が程よく抽出されたことを確認後、プレス。2つ目は、葡萄を約28°Brixまで乾燥した後、ステンレスタンクへ投入した。約3週間後プレスした。その後、古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: フランス産オークの古樽で約10カ月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄せず無濾過でビン詰。
ビン詰日: 2019/09/12 本数: 1,423 本 (750ml)
アルコール: 12.0%   酸度: 0.61 g/100 ml   残糖: 0.15%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ブラックベリー、ザクロ、イチゴジャムなどの果実やクローブ、フェンネル、キルシュの香りに、腐葉土や小豆、濡れた石のようなニュアンスも感じられる。口当たりは上品で、溶け込んだタンニンとフレッシュで伸びのある酸が凝縮感をもたらせる。複雑な香りがバランスのよい旨味とともに広がっていく。
料理との相性: 生ハムと小蕪のサラダ、切り干し大根、いぶりがっこクリームチーズのせ、バーニャカウダ、椎茸のアヒージョ、メカジキのグリル、足利産トマトとトリッパの煮込み、すき焼き、マリナーラ、河豚の唐揚げ、焼き松茸、銀杏串、イチジクとフルムダンベールのロースト
飲み頃: 2020~2023年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。2024~2026年 熟成により果実の香りが落ち着き、旨味や凝縮感が増して味わいの向上が期待できる。

2020/03/20

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2017 Here Comes The Sun Wine Details

Japanese

The “Here Comes the Sun” has its origins in the southwest of France. There they grow a little know red wine grape variety called Tannat. We first became interested in Tannat when looking at climatological data for French wine producing regions. In the appellations of Madiran and Jurancon we found weather patterns similar to those of Japan, with high summer rainfalls and high temperatures. We thought that the grape varieties indigenous to the region might be suited to Japan’s climate, and so we imported some of these vines, including some Tannat.
It took a number of years to increase the number of Tannat vines to a point where we could plant several vineyards, but with the results in hand we are certainly glad that we took the time. The “Here Comes the Sun” is a powerful, deeply colored, highly structured wine in a classic style. Tannat (from mountain vineyards in Yamagata, and Nagano prefectures) provides the structure and depth, while Cabernet Sauvignon from Yamagata adds a plush, smooth character.
We recommend this wine with beef steak, smoked game, and any other grilled meat dish.

TECHNICAL DATA
VARIETY Tannat 82 %
Cabernet Sauvignon 18 %
VINEYARD Kaminoyama Yamagata
Takayama Nagano
HARVEST
DATE
Tannat: 17th 18th 21th 23th October 2017
Cabernet Sauvignon: 26th October 2017
Brix @the Harvest: 21°Brix(average)
BOTTLING Bottled on: 17th January 2019
The number of bottles: 6,478(750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 11.8 %  Total acidity: 0.63 g/ 100 ml.
Residual Sugar: 0.10 %

05/Mar/2020

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2017 陽はまた昇る ワイン・データシート

English

「陽はまた昇る」はタナ種を主体にした赤ワインです。タナ種はフランス南西部マディラン地方の主要な葡萄品種で、マディランはフランスのブドウ栽培地の中では年間の雨量がなかなか多い場所です。現地ではこの葡萄から、色が濃く果実味豊かで渋味の強い長期熟成タイプの印象的なワインが数多く造られています。土地に合った葡萄品種を栽培することを最良のワインを造る方法のひとつとして考えている私たちは、この葡萄なら日本でもうまく育つだろうと考え、まず始めに足利にこの品種を植えました。その後、ここ以外の場所の可能性を探るべく、山形と長野の契約農家に栽培をお願いしたところ初めての品種にもかかわらず栽培を快諾してくださいました。そして土地との相性もさることながら、彼らの経験と技術によってわずか数年のうちに素晴らしい葡萄が収穫できるようになりました。
醸造場ではこの葡萄の良さを生かすためシンプルな造りをこころがけ、タナ種の持つ果実味や酸味、カベルネ・ソーヴィニョン種の柔らかな口当たりが調和し、バランスのよいワインになりました。

テクニカル・データ
品種: タナ 82%
カベルネ・ソーヴィニョン 18%
畑: 山形県上山 佐竹畑、長野県高山村 佐藤農園、山形県上山 木村畑 尾形畑(タナ)
山形県上山 小松畑(カベルネ・ソーヴィニョン)
収穫: 2017/10/17, 18, 21, 23(タナ)
2017/10/26(カベルネ・ソーヴィニョン)
収穫時の糖度(平均)21°Brix
醗酵: 熟した葡萄を除梗し軽く破砕して、小型のタンクへ移す。ルモンタージュをおこないながら、徐々にマストを温めてゆく。2、3日すると野生酵母による醗酵が自然に始まる。醗酵は高めの温度ですすみ、残糖がなくなるまで続く。注意深くルモンタージュを続けながら、十分な色素と風味を抽出する。約2週間醸した後、マストを搾り、ワインを皮と種から分ける。その後、小樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。
熟成: オークの小樽で約12~13カ月熟成。
瓶詰: 澱引きし、清澄・濾過処理なしでビン詰。
ビン詰日: 2019/01/17  本数: 6,478本(750ml)
アルコール: 11.8 %   酸度: 0.63 g/100 ml.   残糖: 0.10 %

このワインについて
テイスティング・
コメント:
ブラックチェリー、ブラックベリー、カシスに加え、ナツメグ、シナモンなどのスパイス、ローリエ、針葉樹、黒土やシガーボックス、さらにはスモーキーな香りも複雑に混ざりあう。口当たりはやわらかく、やや高めの酸味としっかりとしたタンニンが旨味、ほのかな苦みを伴い心地よい余韻が続いていく。
料理との相性: こころみ学園産原木栽培椎茸のソテー、いぶりがっこ、きんぴらごぼう、河豚のスパイス炒め、穴子のグリル、鰤の照り焼き、グラタンドフィノア、豚肉のリエット、仔羊のロースト、コンテチーズ、ケソ・マンチェゴ、フォンダンショコラ、紅玉のタルトタタン
飲み頃: 2020年~2022年 果実主体の風味が続く。2024~2026年 熟成によりタンニンが滑らかになり、旨味や香ばしさ主体の味わいへと変わっていくだろう。

2020/03/16

2017 陽はまた昇るワイン・データシートPDF(プリントに最適です)