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2020 バラ色の人生 ワイン・データシート

この「バラ色の人生(フランス語でラ・ヴィ・アン・ローズ)」という名前のロゼワインは濃く赤いバラ色。美味しくてチャーミングなこのワインが、毎日の食卓を彩り、明るい明日を想う時とともにありますように。春夏秋冬楽しめて、和洋中さまざまな料理に合わせやすいオールマイティな1本です。

テクニカル・データ
品種: ブラック・クイーン 38 %、ドルンフェルダー 27 %、シャルドネ 10 %、メルロ 9 %、タナ 5 %、マスカット・ベーリーA 5 %、ケルナー 5 %、ノートン 1 %
畑: 長野県松本市(ブラック・クイーン)
北海道余市(ドルンフェルダー)
長野県大町、山形県上山(シャルドネ)
長野県安曇野、山形県上山、長野県高山村(メルロ)
山形県上山(タナ)
山梨県甲州市(マスカット・ベーリーA)
北海道余市(ケルナー)
栃木県足利市(ノートン)
収穫: 2020/10/06, 07(ブラック・クイーン)
2020/10/07(ドルンフェルダー)
2020/10/05,10(シャルドネ)
2020/09/25, 27, 30  10/02, 03, 04, 06, 07(メルロ)
2020/10/29(タナ)
2020/09/15, 23, 28 10/06(マスカット・ベーリーA)
2019/10/22, 27  11/02(ケルナー)
2020/10/08(ノートン)

収穫方法:手摘み

醗酵: 葡萄の実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られたフルーティで旨みのあるジュースに、コクを出すため若干補糖する。フレッシュな果実味を保つために、低温で野生酵母によって醗酵。
熟成: タンクに澱引きし、低温で、2020年産は約4カ月熟成、2019年産は約14カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、濾過を行いながらビン詰。
ビン詰日:2021/03/24 本数:5,282本(750ml)
アルコール: 11.6 % 酸度:4.9 g/L. 残糖:5.5 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは赤みがかったピンク色。香りはイチゴやアセロラなどの赤い果実に、バラやスミレの花の香りやザラメ、ドライイチジク、カルダモンの風味も感じる。味わいは全体的に明るい果実味が広がり、余韻には中程度の渋みを感じる。
料理との相性: クレソンサラダ、トマトの冷製サラダ、ザワークラウト、桜鯛のカルパッチョ、砂肝のアヒージョ、わかさぎのエスカベッシュ、ホタルイカとかき菜のペペロンチーノ、鶏肉と筍のトマト炒め、ロールキャベツ、モッツァレラチーズ
飲み頃: 2021年~ 2023年 果実主体の風味が続く。
2024年~ 熟成により一体感が増し、旨味や香ばしさ主体の味わいへと変わっていくだろう。

2021/03/31

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こころみシリーズ 2019ケルナー・シエスタ

ケルナー種は1969年にドイツで開発された白ワイン用葡萄品種で「ワイン用葡萄ガイド※」には『現代ドイツの葡萄交配の大傑作』と書かれています。また、『ケルナーは、他の品種のように交配種開発者の名ではなく、19世紀に地元の、酒の讃歌の作詩家に因んで名付けられた』そうです。現在、このケルナー種の葡萄は、ドイツ、オーストリア、南アフリカ、イギリス、そして日本の北海道などで栽培されています。※著者:ジャンシス・ロビンソン、訳と発行:ウォンズパブリシング リミテッド
2019年、北海道余市の契約栽培農家さんたちの畑では収穫の時期に貴腐が現れはじめ、貴腐混じりの収穫になりました。貴腐とは、葡萄の果皮がボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)という菌(灰色カビ)に感染することによって、葡萄の糖度が高まり芳香を帯びる現象です。そこで、2019年は特別に、“こころみシリーズ”としてケルナー種のなかでも貴腐菌の付いた葡萄を集めて仕込み、野生酵母でゆっくりと醗酵させてみました。結果は、まどろむような甘さのとても上質なワインになりました。
貴腐のチャンスを生かして造られた「こころみシリーズ 2019ケルナー・シエスタ」。南国を思わせるフルーツに加えて、貴腐葡萄を醗酵させた際の蜂蜜のような香りや味が、このワインに複雑さと華やかさを与えています。

テクニカル・データ
品種: ケルナー 88%
プティ・マンサン 10%
ソーヴィニョン・ブラン 2%
畑: 北海道余市 荒農園、藤澤農園、長谷川農園、才川農園(ケルナー)
山形県上山 南果連、長野県高山村 佐藤農園(プティ・マンサン)
北海道余市 才川農園(ソーヴィニョン・ブラン)
収穫: 2019/10/15, 18, 22, 27 11/02(ケルナー)
2019/10/07, 20, 28(プティ・マンサン)
2019/10/15(ソーヴィニョン・ブラン)

収穫時の糖度(平均) 約25.8°Brix
収穫方法:手摘み

醗酵: 房全体をやさしくプレスして得られた果汁をタンクに入れ、約16~20℃の温度で野生酵母でゆっくりと醗酵させた。
熟成: ステンレスタンクで2021年2月まで熟成。
瓶詰: 澱引き後、濾過を行いながらビン詰。
瓶詰日: 2021/03/24  本数: 2,679本(750ml)
アルコール: 12.3 %   酸度: 5.7g/L.   残糖: 50.3g/L.
このワインについて
テイスティング・
コメント:
香りはグレープフルーツやアンズ、黄桃などの果実に、カスタードクリームやはちみつ、ヨーグルト、ミカンの皮、墨汁などの香りが複雑に絡み合う。味わいは口中にしっかりとした甘みを感じ、丸みを帯びた酸が支えている。
料理との相性: キャロットラペ、ラタトゥイユ、チーズフォンデュ、実山椒の佃煮、蕗の薹の天ぷら、アオリイカのお造り、香箱蟹、牡蠣のクリーム煮、スンドゥブチゲ、豚と白菜のミルフィーユ鍋、豚バラ肉のキムチ鍋
飲み頃: 2021年~2025年 フレッシュな果実の風味が続く。
2026年~ 熟成により酸と甘みの一体感が増し、奥深い味わいになっていくだろう。

2021/04/06

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2020 ルビーの泡 ワイン・データシート

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「ルビーの泡」という名前のワインを最初に造ったのは、2017年のことでした。私たちは2004年頃から小公子という赤ワイン用葡萄から「のぼっこ」というヌーボー(新酒)を造ってきました。日本の山葡萄から澤登春雄氏によって作出された小公子は、色が濃いのにタンニンが少なく豊かな酸味とさくらんぼやざくろのような味わいが特徴です。この小公子の酸に着目して「のぼっこ」をつくる過程の遊び心から「ルビーの泡」は生まれました。良いスパークリングワインにはしっかりした豊かな酸が必要不可欠だからです。
2020年ヴィンテージは、小公子が持つより繊細かつクリアな果実の風味を引き出すため、山形で育った葡萄と佐野市赤見の自家畑の葡萄のフリーランの果汁を集め、タンクで約3週間醗酵。培養酵母を加えず、繊細な赤い果実の風味とスパークリングワインとしての味わいのバランスが整うまで、約6カ月間ビン内で醗酵・熟成させ、こころみ学園の園生たちが手作業で毎朝毎晩45度ずつビンを回しながらルミュアージュ。その後、ビン口を凍らせデゴルジュマンで澱を抜きました。
野生酵母だけで造られた豊かで元気な泡、透きとおるルビー色、きれいな酸味・・・。スパークリングワインの爽やかさと赤ワインのリッチな果実味。いいとこどりのワインです。敬愛するイタリアの“ランブルスコ”や世界中で造られている、冷やして飲む赤いスパークリングワインのようにスタイリッシュな魅力をお伝えできれば幸いです。酸化防止剤を加えていません。よく冷やしてどうぞ。

テクニカル・データ
品種: 小公子 100%
畑: 山形県上山 尾形畑、木村畑
栃木県佐野市赤見 こころみ学園
収穫: 2020/08/12, 24 09/01

収穫時の糖度(平均)約21.3°Brix 収穫方法:手摘み

醗酵: 葡萄を房ごと、フリーラン・弱い加圧で搾ったジュースをステンレスタンクに入れ、野生酵母により醗酵が始まるのを待つ。醗酵後、状況を確認しながら澱引きを数回行うことで、果実の香りをよりクリアに引き出す。
熟成: 澱引き後、残糖調整を行った上でビン詰し、ビン内醗酵を行いながら約6カ月間熟成。
瓶詰: ビン詰日:2020/09/21(ティラージュ) 2021/04/01、02(デゴルジュマン)
本数:2,045本   アルコール:12.5%   酸度:5.8 g/L.   残糖:1.7g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは濃いルビー色。ダークチェリーやザクロなどの果実やキャンディー、インク、タバコなどの香りが複雑に広がる。味わいは元気な泡を口中に感じ、フレッシュな酸や余韻に柔らかい渋みを感じる。
料理との相性: ガスパチョ、玉ねぎとにんじんのクミンマリネ、鯖サンド、そら豆のフリット、蕪のロースト、蛸とオリーブのトマト煮、たらの芽の天婦羅、鶏むね肉の甘辛炒め、スモークサーモンのベーグル、イワシと黒オリーブのパスタ
飲み頃: 2021~2023年 フレッシュでクリーンな味わいを楽しめるだろう。
2024年からは一体感が増して、まろやかさが出てくるだろう。

2021/04/05

2020 ルビーの泡ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2017 プティ・マンサン スパークリング ワイン・データシート

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい試みです。
フランス南西部原産のプティ・マンサンを足利で育てて十数年、一年一年この土地におけるプティ・マンサンがどのような性格なのかを知るために、この葡萄と対話を進めてきました。初めは果実の風味が溢れる果汁から白ワインをつくりました。次にこころみシリーズとして、皮の味わいに注目したアンバーワイン(オレンジワイン:プティ・マンサンF.O.S.)をつくってみました。それでもまだ私たちは十数回ワインをつくっただけで、プティ・マンサンを十分理解できたようには感じていません。もっと知りたい。注目しきれていない性格がある。そうして新たなこころみを続けています。
このプティ・マンサン スパークリングは、プティ・マンサンの酸に注目したワインです。暑い足利の土地でも十分な酸と高すぎない糖度をあわせもった葡萄は、スパークリング・ワインに重要な性格のひとつを満たしているといえます。しかし、力強い果実の風味を持つプティ・マンサンは、シャンパーニュで育つシャルドネやピノ・ノワールのような繊細な味わいとは大きく異なっています。そこで食前酒に使用されるスパークリング・ワインとは真逆の、フルボディの食中酒としてのスパークリング・ワインづくりを目指しました。
果実由来の硬質感のある酸味、果実の風味、ビン内醗酵やビン内熟成によるナッティな香ばしい香りと厚みのある旨味。足利の自家畑のプティ・マンサン100%、野生酵母のみでビン内醗酵させ、(通常ビン内二次醗酵のために使われる)培養酵母は加えていません。続くこころみにどうかお付き合いください。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン100 %
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
収穫: 2017/09/07, 20
収穫時の糖度(平均):約21°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 房ごと葡萄をやさしくプレスして、ステンレスタンクに入れる。葡萄の香りを逃がさないように18℃位で約2~3週間、野生酵母で醗酵させた。
熟成: 澱引き後、酵母を添加せずビン詰し、ビン内発酵を行いながら約39カ月間熟成。
瓶詰: ビン詰日: 2017/10/03(ティラージュ)
2021/01/27 (デゴルジュマン)   本数: 528本
アルコール: 12.1 %   酸度: 12.6 g/L   残糖: 2.1 g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは輝きのあるゴールド、瓶内発酵由来の細かな泡が勢いよく立ち昇る。青りんご、洋梨、シトラスの爽やかな香りにドライアプリコットや蜂蜜など熟した印象も加わり複雑。味わいはフレッシュで伸びのある酸と共にローリエや生姜などのハーブ、澱からくる旨味がアクセントになり心地よい余韻がゆっくりと続いていく。
料理との相性: クレソンサラダ、小松菜の煮びたし、マッシュルームのアヒージョ、おろしポン酢、百合根饅頭、ふぐ白子豆腐、焼き蟹、鰻の白焼き、甘鯛の松笠焼き、太刀魚のムニエル、蒸し鮑肝ソース、さやいんげんの天婦羅、鱧の湯葉巻き揚げ、鱒寿司、杏のコンポート
飲み頃: 2021年~2027年 冷蔵庫や氷水でよく冷やして、すっきりとした味わいを楽しんだら、ゆっくりと温度を上げつつ、変化も楽しんでほしい。温度が上がると青苦みを感じるが2023年頃からは一体感が増し、味わいにも熟成感が出てくる。

2021/06/04

2017 プティ・マンサン スパークリングワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2018 こことあるシリーズ ツヴァイゲルト ワイン・データシート

English

Zweigelt、Zweigeltrebe・・・「ツヴァイゲルト」または「ツヴァイゲルトレーベ」とも呼ばれるこの葡萄品種は、「ピノ・ノワール」や「シャルドネ」が言いやすく美味しそうなのに比べ、少々言いにくい品種名です。この葡萄は1922年にツヴァイゲルト博士によりオーストリアの研究所で、サンローランとブラウフレンキッシュという葡萄を交配して開発されました。早い成熟でありながら収量もたくさん収穫することができ、現在オーストリアで広く栽培されています。私たちもこの「ツヴァイゲルト」をとても大切に思っています。ワインは気候変動の影響をダイレクトに受けてしまいます。にもかかわらず、「ツヴァイゲルト」は寒い北海道でも、高品質で深みのある赤ワイン造りを可能にしてくれるからです。
「こことあるシリーズ 2018ツヴァイゲルト」は、余市の町と日本海が見渡せる丘のてっぺんの登地区の小西農園と、最北の丘の穏やかな風が通るひっそりとした中川農園の二つの畑のツヴァイゲルト種の葡萄からつくられました。2018年はローラーコースターのような年でした。春先は雨が降り続き、開花中は冷涼な気候が続き、さらにいくつもの台風が北海道を直撃したせいで、8月の終わりまで、余市の葡萄畑では湿度が高い状態が続きました。しかし、秋になると急に上向きの温暖で乾燥した天候になり、それによって十分に熟した最適な葡萄を収穫することができました。
醸造場では、これらの葡萄を優しく潰し、穏やかな温度で野生酵母により醗酵させ、フレンチオークの古い樽と新しい樽で、16ヶ月間、貯蔵し熟成させました。ビン詰時のごく僅かな亜硫酸の添加を除き何も加えず、濾過も行っていません。
なかなか難しい年でしたが、可能性に溢れたこのようなワインをつくれたことを嬉しく思います。

テクニカル・データ
品種: ツヴァイゲルト 100%
畑: 北海道余市郡余市町登町 小西農園、中川農園
収穫: 2018/10/24〜30
収穫時の糖度(平均):22.2°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 除梗100%。野生酵母で1カ月醗酵。その後、古樽90%、新樽10%(フレンチオーク)で16カ月間貯蔵した。
瓶詰: ビン詰日:2020/08/11〜13
本数:5,543本(750ml)
アルコール:12.3% 酸度:8.2g/L 残糖:1.9g/L
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色味は、深い紫がかった黒。カシス、ブラックベリージャム、タイムやローレルなどのハーブ、白檀、シナモン、甘草、スモーク、チョコレート、コーヒー、干し肉、黒胡椒などの複雑な香り。味わいは、生や乾燥のベリー系の果実。やわらかなアタックのミディアムボディ。オークや胡椒のスパイスが効いたフレッシュな酸味の余韻の長い赤ワイン。
料理との相性: 鹿肉のカルパッチョ、鱈とじゃがいものブランダード、キノコのバターホイル焼き、鶏レバーの甘辛煮、ターフェルシュピッツ、インゲン豆のスリランカカレー、スパゲッティ・ボロネーゼ、ビスマルクピザ、ぼたん鍋、ブルーチーズ
飲み頃: 2027年までは、果実味とフレッシュな酸を感じる清涼感のある味わいが続く。2028年頃からは、熟成によりタンニンが滑らかになり、旨味や香ばしさが主体の味わいへと変わっていくでしょう。

2022/06/12

2018 こことあるシリーズ ツヴァイゲルトワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2019 こことあるシリーズ ぴのろぜ ワイン・データシート

English

こことあるシリーズの「2019ぴのろぜ」は、今回で7年目のヴィンテージです。このロゼワインは、もともと赤ワインをつくるつもりのピノ・ノワールを試しにロゼワインにしたことがはじまりでした。伝統的なワイン産地で、そして新しいワイン産地で、世界中から敬愛され、あこがれを持って作られている葡萄品種、ピノ・ノワール。ここ日本でも、栽培が難しいといわれているピノ・ノワールから、今、素晴らしい赤ワインが生まれつつあります。日本のピノ・ノワール栽培では右に出る者はいないといわれている余市の木村農園。そのピノ・ノワールから、赤ワインではなくロゼワインをつくるということは、大変勇気のいることでした。木村農園のピノ・ノワールから1回限りのつもりで造ったロゼワインが好評で、それ以来洗練させながら最良の方法を模索しています。
2019年、北海道余市の屈指の栽培農家・木村農園の遅摘みピノ・ノワールは、硬質な果実が味わいの中心にあり酸も強く、なかなかよいヴィンテージでした。このピノ・ノワールを100%用いて、岩見沢の醸造場(10R)では葡萄を房ごとタンクに入れ、かなり長い時間、北海道の冷涼な気候だからこそできる低温で、マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬)を行いました。それによってやわらかなアロマやフレーバー、旨みや、程よい“blush(ブラッシュ)”の色合いを果皮から抽出しました。葡萄をプレス(圧搾)した後は、厳選された樽とステンレスタンクで野生酵母や野生乳酸菌により醗酵を続けました。
そして醗酵後も澱と一緒に熟成させ、やさしい口当たりとアロマと、味わいを備えた複雑さをワインに与えていきました。
おかげさまでこのドライなロゼワインは、より爽やかで、より複雑で、多彩なお料理にも合わせやすくなりました。熟成にも期待が持てそうです。この辛口のロゼワインが、いつもの食卓やお友達との集まりの席を盛り上げるお気に入りのワインになれることを願っています。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 100%
畑: 北海道余市郡余市町登町 木村農園
収穫: 2019/10/17~11/5
醗酵: 葡萄を選別した後、マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬)を行った。
その後、じっくりと搾り、ステンレスタンク、古樽にタンク移動し、野生酵母によりゆっくり醗酵させた。野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を行った。
瓶詰: ビン詰直前に澱引き、ブレンド。極少量の亜硫酸塩添加後、無清澄・無濾過にてビン詰。
本数:4,155本(750ml)
アルコール:12.0%   酸度:7.3 g/L.   残糖:9.4g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いはオレンジがかったラズベリーレッド。味わいはアセロラやイチゴなどの赤い果実に、ユーカリやビャクダン、ナツメグ、オレンジピール、墨汁など複雑な香りが絡み合う。味わいは果実の甘やかな口当たりを感じ、余韻にはさわやかな酸と軽やかな渋みを感じる。
料理との相性: カプレーゼ、イチゴとルッコラのサラダ、生春巻き、ガスパチョ、茹でた毛ガニ、ムール貝の白ワイン蒸し、トムヤムクン、秋鮭のちゃんちゃん焼き、鶏のグリル マスタードソース、ジャークチキン、スモークチーズ、ミモレット
飲み頃: 2021年~2024年 果実主体の風味が続くだろう。2025年~ 酸味がなじみ、香ばしさと合わさり、円熟した味わいになる。

2021/03/03

2019 こことあるシリーズ ぴのろぜワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2018 Dai-Ichi Gakusyo Wine Details

Japanese

Coco Farm’s Dai Ichi Gakusyo is a true meeting of East and West. With this wine, the Japan-only hybrid grape variety Muscat Bailey A is treated with the respect it deserves: organically farmed on steep, low-yielding mountain sites, the grapes are vinified in a very (European) traditional style, fermented with wild yeasts, aged in small oak casks, and bottled without filtration.
The resulting wine allies the strongly floral characters of the grape with the earthy, complex elements of winemaking to produce a singular product. The wine’s aromatic power, relative lightness on the palate and strong core of acidity make this wine natural with poultry dishes. We especially like it with tea-smoked duck dressed with a berry-based sauce.

TECHNICAL DATA
VARIETY Muscat Bailey A 100 %
VINEYARD Tajima, Ashikaga, Tochigi
Akami, Sano, Tochigi
HARVEST
DATE
8th, 9th, 10th October 2018
Brix @the Harvest: 21.4oBrix (average)
BOTTLING Bottled on: 12th September 2019
The number of bottles: 1,330 (750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 10.9 %
Total acidity: 5.8 g/L.
Residual Sugar: 1.4 g/L.

01/Feb/2021

 

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2017 オーバード赤 ワイン・データシート

 

1950年代、当時の特殊学級の中学生たちとその担任教師が足利の北の急斜面の山を開墾し600本あまりの葡萄の苗木を植えました。その葡萄をワインにするために1980年有限会社ココ・ファーム・ワイナリーが設立され、1984年小さな葡萄小屋で、初めてのワインが誕生しました。この「やってんべ精神」を携えたこころみ学園の農夫達は、1989年カリフォルニア・ソノマ地区に葡萄の苗木を植えました。15年契約で葡萄畑を借りて、カリフォルニアの葡萄栽培やワイン醸造を実地で学びながら、より高品質のワインづくりを目指したのです。このチャレンジは現在こころみ学園の旧友マット・クラインさんに引き継がれ、カリフォルニアの葡萄はカリフォルニアで醸造されビン詰めされて、輸入ワインとして日本に運ばれています。
「2017オーバード赤」は、カリフォルニアのマットさんが育てる歴史ある古木に実った葡萄をはじめ最高級葡萄を原料としてつくられたココ・ファーム・ワイナリーだけのカリフォルニアワインです。時代や国境を越えたひたむきな情熱がこの「オーバード(夜明けの歌)」に実りました。幸いに満ちた明るい朝を願いながら、心をこめてお届けします。

テクニカル・データ
品種: カベルネ・ソーヴィニョン、ムールヴェードル、ジンファンデル、プティット・シラー、カリニャン
畑: カリフォルニア
収穫: 2017年
瓶詰: アルコール: 15.0%   酸度: 6.6 g/L.   残糖: 4.5 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは黒みがかったガーネット、香りはカシスやブルーベリー、プルーンの果実に、シナモンやナツメグのスパイス、甘草やユーカリ、杉などの香りを感じる。味わいは果実の風味が広がり、全体をしなやかな酸が引き締める。細かいタンニンとスパイスの香りが絡み合った長い余韻を感じる。
料理との相性: キノコのタルティーヌ、エッグベネディクト、パテアンクルート、プルーンとひよこ豆のサラダ、ハモンセラーノ、こんにゃくの甘辛煮、スパゲッティ・ミートソース、ローストビーフ、ビーフストロガノフ、パルミジャーノレッジャーノ、パンオショコラ
飲み頃: 2021年~2025年 フレッシュな果実味のある味わいが続くだろう。
2026年~熟成によりタンニンが滑らかになり、複雑で芳醇な味わいへと変わっていくだろう。

2021/02/02

2017 オーバード赤ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2015 北ののぼ ロゼ ワイン・データシート

English

「2015北ののぼロゼ」は、北海道余市の木村農園で、2015年に収穫されたピノ・ノワールとシャルドネとピノ・ムニエの葡萄から造りました。良いスパークリングワインには豊かな酸が欠かせません。そこで木村農園では、それぞれの葡萄を最適なタイミングで収穫。収穫後は岩見沢の醸造場10Rで、葡萄を房のまま搾り、フリーランの果汁だけを取り出して、野生酵母で一次醗酵させました。翌2016年の春、このキュヴェ(原酒)を足利のココ・ファーム・ワイナリーに運び、蔗糖と酵母を加え、すばやくビン詰して王冠で打栓しました。このティラージュビン詰の後は、涼しいセラーで52カ月以上寝かせました。ワインは静かにビン内で二番目の醗酵を行いながら、繊細で細やかな泡を生み出し、熟成を経て、さらに香りの複雑さとボディの厚みを加えていきました。2020年の冬、最高の状態になったワインを、こころみ学園の園生たちが毎朝毎晩ビンを45度ずつ回してルミュアージュを行い、澱をビン口に集めました。その後、ビン口の澱を冷却機で凍らせ、王冠と同時に澱を取り除き(デゴルジュマン:Degorgement)、アッサンブラージュ法で2020年のピノ・ノワールの赤ワインを少量加えて、味わいと香りのバランスを整え、ナチュールの状態で打栓し、ワイヤーをかけました。
ルミュアージュやデゴルジュマンをはじめ、ほとんど全ての工程が手作業による“北ののぼロゼ”。美しいバラ色、芳醇な香り、のびやかな酸、上品なコクをお楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 76%
シャルドネ 20%
ピノ・ムニエ 4%
畑: 北海道余市町登 木村農園
収穫: 2015/09/28, 29, 30 10/01, 04, 12, 28, 29, 30, 31 2020/11/03〜15(ピノ・ノワール)
2015/10/04, 05, 07(シャルドネ)
2015/10/04(ピノ・ムニエ)

収穫方法:手摘み

醗酵: 房のままプレス。フリーラン果汁の澱を軽く沈めた後、野生酵母にてステンレスタンクで醗酵。
熟成: 選抜酵母でのビン内二次醗酵を経て、さらに52カ月以上、酵母の澱と接触させながら熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。デゴルジュマンの際、原酒に2020年のピノ・ノワールの赤ワインを少量加え、味わい・香りのバランスを整えた。
ビン詰日:2016/08/11(ティラージュ) 2021/02/15 (デゴルジュマン)
アルコール: 11.7%   酸度: 8.1 g/L   残糖: 3g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは明るいサーモンピンクや桜色。香りはピンクグレープフルーツやイチゴ、伊予柑にベーコンやトーストのスモーキーさ、キノコやナッツの香りが加わり複雑に感じる。しっかりとした酸と共に、果実の甘やかさ、渋みやスモーキーな味わいで骨格も感じる。
料理との相性: イチゴのサラダ、冷やしトマト、いぶりがっこ、きんぴらごぼう、キノコのアヒージョ、スモークサーモンのカルパッチョ、ボルシチ、ホタテのコロッケ、アランチーニ、海老の棒春巻き、グレープフルーツのゼリー寄せ
飲み頃: 2021年~2025年は、フレッシュで華やかな印象。冷蔵庫や氷水でよく冷やして、きめ細やかな泡を楽しんでいただきたい。2026年~は熟成感と香ばしさが合わさり、複雑さや余韻がさらに伸びるだろう。

2021/02/24

2015 北ののぼ ロゼワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2015 北ののぼ ワイン・データシート

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「北ののぼ」は、北海道余市の木村農園の葡萄から造られた、伝統的なビン内二次醗酵方式のワインです。2015年は木村農園のきりりとしたおいしい酸を持つピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエを最適なタイミングで収穫。岩見沢の醸造場10Rで、房のままていねいに搾って、純粋なフリーランの果汁だけを取り出し、自然の持ち味を活かすため、野生酵母で一次醗酵させました。
翌2016年の春、足利のココ・ファーム・ワイナリーにワインを運び、ワインに蔗糖と酵母を加え、すばやくビン詰し王冠で打栓。このティラージュビン詰(Tirage)後、ワインを暗く涼しい静かなセラーに寝かせました。一本一本のビンのなかでワインは二番目の醗酵を行いながら複雑さを増し、酵母が働いてデリケートで細かな泡を生み出します。そしてこのビン内二次醗酵後も、さらに香りの複雑さと口当たりの厚みを引き出すため、52カ月以上ビン内でワインを酵母の澱と接触させました。ワインがビン内熟成で最高の状態になった2020年冬より、こころみ学園の園生たちが、毎朝毎晩ビンを45度ずつ回してルミアージュ(Remuage)を行い、澱をビンの口に集めました。その後、ビン口の澱を冷却機で凍らせ、王冠と同時に澱を取り除き(デゴルジュマン:Degorgement)、同質のワインを補って糖分を加えないナチュール(Nature)の状態でコルク打栓し、ミュズレとワイヤーをかけました。
この“北ののぼ”の特徴は、のびやかな酸、上品なコクにあります。造る工程のほとんど全てが手作業で造られたこのスパークリング・ワイン、お楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 75%
シャルドネ 21%
ピノ・ムニエ 4%
畑: 北海道余市町登 木村農園
収穫: 2015/9/28、29、30 10/01、04、12、28、29、30、31(ピノ・ノワール)
2015/10/04、05、07(シャルドネ)
2015/10/04(ピノ・ムニエ)
収穫方法:手摘み
醗酵: 房のままプレス。
フリーラン果汁の澱を軽く沈めた後、野生酵母にてステンレスタンクで醗酵。
熟成: 選抜酵母でのビン内二次醗酵を経て、さらに52カ月以上酵母の澱と接触させながら熟成。
瓶詰: ビン詰日: 2016/08/11(ティラージュ)  2021/01/28(デゴルジュマン)
アルコール:11.5%   酸度:8.1 g/L   残糖:0.7g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
グレープフルーツや洋梨の果実の香りに、ヨーグルトや、はちみつ、火打石などの香りが折り重なって感じる。味わいはキレのある酸がまるみのあるボディを包み、余韻に香ばしさや軽やかな渋みが続いていく。
料理との相性: 生牡蠣(レモンで)、あん肝、鶏皮ポン酢、クロックムッシュ、豚リエットのタルティーヌ、シャウルスなどの白カビチーズ、クリームチーズにりんごや梨とハチミツを添えて、紅茶のシフォンケーキ
飲み頃: 2021~2024年はフレッシュな溌剌とした味わい。冷蔵庫や氷水でよく冷やしてきめ細やかな泡を楽しんで。
2025年~は熟成により一体感が増して香ばしさや熟成感も出てくるだろう。

2021/02/23

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