1950年代、当時の特殊学級の中学生たちとその担任教師が足利の北の急斜面の山を開墾し600本あまりの葡萄の苗木を植えました。その葡萄をワインにするために1980年有限会社ココ・ファーム・ワイナリーが設立され、1984年小さな葡萄小屋で、初めてのワインが誕生しました。この「やってんべ精神」を携えたこころみ学園の農夫達は、1989年カリフォルニア・ソノマ地区に葡萄の苗木を植えました。15年契約で葡萄畑を借りて、カリフォルニアの葡萄栽培やワイン醸造を実地で学びながら、より高品質のワインづくりを目指したのです。このチャレンジは現在こころみ学園の旧友マット・クラインさんに引き継がれ、カリフォルニアの葡萄はカリフォルニアで醸造されビン詰めされて、輸入ワインとして日本に運ばれています。
「2017オーバード赤」は、カリフォルニアのマットさんが育てる歴史ある古木に実った葡萄をはじめ最高級葡萄を原料としてつくられたココ・ファーム・ワイナリーだけのカリフォルニアワインです。時代や国境を越えたひたむきな情熱がこの「オーバード(夜明けの歌)」に実りました。幸いに満ちた明るい朝を願いながら、心をこめてお届けします。
テクニカル・データ | |
品種: | カベルネ・ソーヴィニョン、ムールヴェードル、ジンファンデル、プティット・シラー、カリニャン |
畑: | カリフォルニア |
収穫: | 2017年 |
瓶詰: | アルコール: 15.0% 酸度: 6.6 g/L. 残糖: 4.5 g/L. |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
色合いは黒みがかったガーネット、香りはカシスやブルーベリー、プルーンの果実に、シナモンやナツメグのスパイス、甘草やユーカリ、杉などの香りを感じる。味わいは果実の風味が広がり、全体をしなやかな酸が引き締める。細かいタンニンとスパイスの香りが絡み合った長い余韻を感じる。 |
料理との相性: | キノコのタルティーヌ、エッグベネディクト、パテアンクルート、プルーンとひよこ豆のサラダ、ハモンセラーノ、こんにゃくの甘辛煮、スパゲッティ・ミートソース、ローストビーフ、ビーフストロガノフ、パルミジャーノレッジャーノ、パンオショコラ |
飲み頃: |
2021年~2025年 フレッシュな果実味のある味わいが続くだろう。 2026年~熟成によりタンニンが滑らかになり、複雑で芳醇な味わいへと変わっていくだろう。 |
2021/02/02
●2017 オーバード赤ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)