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2017 オーバード赤 ワイン・データシート

 

1950年代、当時の特殊学級の中学生たちとその担任教師が足利の北の急斜面の山を開墾し600本あまりの葡萄の苗木を植えました。その葡萄をワインにするために1980年有限会社ココ・ファーム・ワイナリーが設立され、1984年小さな葡萄小屋で、初めてのワインが誕生しました。この「やってんべ精神」を携えたこころみ学園の農夫達は、1989年カリフォルニア・ソノマ地区に葡萄の苗木を植えました。15年契約で葡萄畑を借りて、カリフォルニアの葡萄栽培やワイン醸造を実地で学びながら、より高品質のワインづくりを目指したのです。このチャレンジは現在こころみ学園の旧友マット・クラインさんに引き継がれ、カリフォルニアの葡萄はカリフォルニアで醸造されビン詰めされて、輸入ワインとして日本に運ばれています。
「2017オーバード赤」は、カリフォルニアのマットさんが育てる歴史ある古木に実った葡萄をはじめ最高級葡萄を原料としてつくられたココ・ファーム・ワイナリーだけのカリフォルニアワインです。時代や国境を越えたひたむきな情熱がこの「オーバード(夜明けの歌)」に実りました。幸いに満ちた明るい朝を願いながら、心をこめてお届けします。

テクニカル・データ
品種: カベルネ・ソーヴィニョン、ムールヴェードル、ジンファンデル、プティット・シラー、カリニャン
畑: カリフォルニア
収穫: 2017年
瓶詰: アルコール: 15.0%   酸度: 6.6 g/L.   残糖: 4.5 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは黒みがかったガーネット、香りはカシスやブルーベリー、プルーンの果実に、シナモンやナツメグのスパイス、甘草やユーカリ、杉などの香りを感じる。味わいは果実の風味が広がり、全体をしなやかな酸が引き締める。細かいタンニンとスパイスの香りが絡み合った長い余韻を感じる。
料理との相性: キノコのタルティーヌ、エッグベネディクト、パテアンクルート、プルーンとひよこ豆のサラダ、ハモンセラーノ、こんにゃくの甘辛煮、スパゲッティ・ミートソース、ローストビーフ、ビーフストロガノフ、パルミジャーノレッジャーノ、パンオショコラ
飲み頃: 2021年~2025年 フレッシュな果実味のある味わいが続くだろう。
2026年~熟成によりタンニンが滑らかになり、複雑で芳醇な味わいへと変わっていくだろう。

2021/02/02

2017 オーバード赤ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2015 北ののぼ ロゼ ワイン・データシート

English

「2015北ののぼロゼ」は、北海道余市の木村農園で、2015年に収穫されたピノ・ノワールとシャルドネとピノ・ムニエの葡萄から造りました。良いスパークリングワインには豊かな酸が欠かせません。そこで木村農園では、それぞれの葡萄を最適なタイミングで収穫。収穫後は岩見沢の醸造場10Rで、葡萄を房のまま搾り、フリーランの果汁だけを取り出して、野生酵母で一次醗酵させました。翌2016年の春、このキュヴェ(原酒)を足利のココ・ファーム・ワイナリーに運び、蔗糖と酵母を加え、すばやくビン詰して王冠で打栓しました。このティラージュビン詰の後は、涼しいセラーで52カ月以上寝かせました。ワインは静かにビン内で二番目の醗酵を行いながら、繊細で細やかな泡を生み出し、熟成を経て、さらに香りの複雑さとボディの厚みを加えていきました。2020年の冬、最高の状態になったワインを、こころみ学園の園生たちが毎朝毎晩ビンを45度ずつ回してルミュアージュを行い、澱をビン口に集めました。その後、ビン口の澱を冷却機で凍らせ、王冠と同時に澱を取り除き(デゴルジュマン:Degorgement)、アッサンブラージュ法で2020年のピノ・ノワールの赤ワインを少量加えて、味わいと香りのバランスを整え、ナチュールの状態で打栓し、ワイヤーをかけました。
ルミュアージュやデゴルジュマンをはじめ、ほとんど全ての工程が手作業による“北ののぼロゼ”。美しいバラ色、芳醇な香り、のびやかな酸、上品なコクをお楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 76%
シャルドネ 20%
ピノ・ムニエ 4%
畑: 北海道余市町登 木村農園
収穫: 2015/09/28, 29, 30 10/01, 04, 12, 28, 29, 30, 31 2020/11/03〜15(ピノ・ノワール)
2015/10/04, 05, 07(シャルドネ)
2015/10/04(ピノ・ムニエ)

収穫方法:手摘み

醗酵: 房のままプレス。フリーラン果汁の澱を軽く沈めた後、野生酵母にてステンレスタンクで醗酵。
熟成: 選抜酵母でのビン内二次醗酵を経て、さらに52カ月以上、酵母の澱と接触させながら熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。デゴルジュマンの際、原酒に2020年のピノ・ノワールの赤ワインを少量加え、味わい・香りのバランスを整えた。
ビン詰日:2016/08/11(ティラージュ) 2021/02/15 (デゴルジュマン)
アルコール: 11.7%   酸度: 8.1 g/L   残糖: 3g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは明るいサーモンピンクや桜色。香りはピンクグレープフルーツやイチゴ、伊予柑にベーコンやトーストのスモーキーさ、キノコやナッツの香りが加わり複雑に感じる。しっかりとした酸と共に、果実の甘やかさ、渋みやスモーキーな味わいで骨格も感じる。
料理との相性: イチゴのサラダ、冷やしトマト、いぶりがっこ、きんぴらごぼう、キノコのアヒージョ、スモークサーモンのカルパッチョ、ボルシチ、ホタテのコロッケ、アランチーニ、海老の棒春巻き、グレープフルーツのゼリー寄せ
飲み頃: 2021年~2025年は、フレッシュで華やかな印象。冷蔵庫や氷水でよく冷やして、きめ細やかな泡を楽しんでいただきたい。2026年~は熟成感と香ばしさが合わさり、複雑さや余韻がさらに伸びるだろう。

2021/02/24

2015 北ののぼ ロゼワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2015 北ののぼ ワイン・データシート

English

「北ののぼ」は、北海道余市の木村農園の葡萄から造られた、伝統的なビン内二次醗酵方式のワインです。2015年は木村農園のきりりとしたおいしい酸を持つピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエを最適なタイミングで収穫。岩見沢の醸造場10Rで、房のままていねいに搾って、純粋なフリーランの果汁だけを取り出し、自然の持ち味を活かすため、野生酵母で一次醗酵させました。
翌2016年の春、足利のココ・ファーム・ワイナリーにワインを運び、ワインに蔗糖と酵母を加え、すばやくビン詰し王冠で打栓。このティラージュビン詰(Tirage)後、ワインを暗く涼しい静かなセラーに寝かせました。一本一本のビンのなかでワインは二番目の醗酵を行いながら複雑さを増し、酵母が働いてデリケートで細かな泡を生み出します。そしてこのビン内二次醗酵後も、さらに香りの複雑さと口当たりの厚みを引き出すため、52カ月以上ビン内でワインを酵母の澱と接触させました。ワインがビン内熟成で最高の状態になった2020年冬より、こころみ学園の園生たちが、毎朝毎晩ビンを45度ずつ回してルミアージュ(Remuage)を行い、澱をビンの口に集めました。その後、ビン口の澱を冷却機で凍らせ、王冠と同時に澱を取り除き(デゴルジュマン:Degorgement)、同質のワインを補って糖分を加えないナチュール(Nature)の状態でコルク打栓し、ミュズレとワイヤーをかけました。
この“北ののぼ”の特徴は、のびやかな酸、上品なコクにあります。造る工程のほとんど全てが手作業で造られたこのスパークリング・ワイン、お楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 75%
シャルドネ 21%
ピノ・ムニエ 4%
畑: 北海道余市町登 木村農園
収穫: 2015/9/28、29、30 10/01、04、12、28、29、30、31(ピノ・ノワール)
2015/10/04、05、07(シャルドネ)
2015/10/04(ピノ・ムニエ)
収穫方法:手摘み
醗酵: 房のままプレス。
フリーラン果汁の澱を軽く沈めた後、野生酵母にてステンレスタンクで醗酵。
熟成: 選抜酵母でのビン内二次醗酵を経て、さらに52カ月以上酵母の澱と接触させながら熟成。
瓶詰: ビン詰日: 2016/08/11(ティラージュ)  2021/01/28(デゴルジュマン)
アルコール:11.5%   酸度:8.1 g/L   残糖:0.7g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
グレープフルーツや洋梨の果実の香りに、ヨーグルトや、はちみつ、火打石などの香りが折り重なって感じる。味わいはキレのある酸がまるみのあるボディを包み、余韻に香ばしさや軽やかな渋みが続いていく。
料理との相性: 生牡蠣(レモンで)、あん肝、鶏皮ポン酢、クロックムッシュ、豚リエットのタルティーヌ、シャウルスなどの白カビチーズ、クリームチーズにりんごや梨とハチミツを添えて、紅茶のシフォンケーキ
飲み頃: 2021~2024年はフレッシュな溌剌とした味わい。冷蔵庫や氷水でよく冷やしてきめ細やかな泡を楽しんで。
2025年~は熟成により一体感が増して香ばしさや熟成感も出てくるだろう。

2021/02/23

2015 北ののぼワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2018 第一楽章 ワイン・データシート

English

1950年代、計算や読み書きが苦手な少年たちとその担任教師が急斜面の山を切り開き、600本あまりの葡萄の苗木を植えました。この葡萄畑では開墾以来、除草剤を一切撒いたことがありません。現在、除草剤も化学肥料も使用しないこの葡萄畑の頂上に、「第一楽章」の葡萄が育っています。立っているだけでも困難な山頂の急斜面の自家畑。この急斜面では1年中空の下で、手間をおしまぬ農作業が行われています。日本固有の葡萄品種マスカット・ベーリーAによる赤ワイン「第一楽章」は、真に個性豊かなワインを目指して造られています。マスカット・ベーリーAは私たちが葡萄を作り始めた頃から栽培している品種で、よく熟したほんとうに上質なマスカット・ベーリーAでしかこの「第一楽章」は造られません。一方、「第一楽章」の醸造については伝統的なヨーロッパの技術を取り入れながら、丁寧な手作業や徹底した選果によるワイン造りを行っています。2020年秋、ココ・ファーム・ワイナリーでは、すべての葡萄を野生酵母(天然の自生酵母)により醗酵させましたが、1996年に赤ワインの醗酵を野生酵母で初めて行ったのはこの「第一楽章」でした。
「2018第一楽章」は、私たちのワイナリーを見下ろす山頂の「開拓園」のマスカット・ベーリーAを中心に、1984年私たちがワインを造りはじめた頃開墾された佐野の赤見の自家畑のマスカット・ベーリーAから構成されています。熟した果実の味わいと複雑さを持つ自然のままのワインに仕上げるため、清澄やフィルターによる濾過をしていません。手を加えることを最小限に抑えてビン詰しました。
開栓する数時間前にボトルを立て澱を沈め、ゆっくりと注いで、お楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100 %
畑: 栃木県足利市田島こころみ学園
栃木県佐野市赤見こころみ学園
収穫: 2018/10/08,09(足利市田島)
2018/10/10(佐野市赤見)
収穫時の糖度(平均):約21.4°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 葡萄を一部潰して投入し、残りは全房でオークタンクに入れ、静置した状態で自重により葡萄がつぶれ、徐々に醗酵するよう促す。醗酵により出てきたアルコールによって果皮からの成分が程よく抽出されたことを確認後、プレス。
その後、古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: 500Lのフランス産オークの古樽で約10カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。
ビン詰日: 2019/09/12  本数: 1,330 本 (750ml)
アルコール: 10.9 %   酸度: 5.8 g/L.   残糖: 1.4 g/L.
このワインについて
テイスティング・
コメント:
イチゴジャム、無花果、ブラットオレンジの熟した果実の滑らかな香りにナツメグ、クローブなどのスパイス、鉱物的なニュアンスも加わり複雑。味わいはフレッシュなこまかい酸と同時に、上品なタンニン、果梗などからくる旨味も重なりタイトな余韻が長く続いていく。
料理との相性: フルーツトマトのサラダ、つぶ貝のソテー、鹿刺し、マグロの漬け、のどぐろの煮つけ、鳥ときのこのフリカッセ、うな重、鴨のロースト、仔羊の香草パン粉焼き、ピーマンの肉詰め、ホワイトスティルトン、しののめ(今牧場)、あんみつ、岡田のパンヂュウ
飲み頃: 2021年~2023年 フレッシュさと華やかな味わいを楽しめる。
2024年~2028年 香ばしさなどの熟成の兆しが出始め、なめらかさと一体感が更に増し味わいの向上が期待できる。

2021/02/01

2018 第一楽章ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2019 さくらろぜ ワイン・データシート

日本の春は桜。玉子焼き、ちらし寿司、いなり寿司、蕪の千枚漬け、菜の花のおひたし、海老チリ・・・、ココ・ファーム・ワイナリーの「さくらろぜ」は、お花見の季節、お弁当やどんなお料理とも寄り添って飲む人を笑顔にします。「2019さくらろぜ」は、メルロやマスカット・ベーリーAに山葡萄がブレンドされたチャーミングなロゼワイン。月刊誌「一個人」の日本ワイングランプリ2017でロゼワイン部門第一位のロゼや、JAL国際線ビジネスクラスにご搭載いただいた2015、2016ヴィンテージの仲間です。

テクニカル・データ
品種: メルロ 33%
マスカット・ベーリーA 33%
山葡萄 11%
シャルドネ 5%
デラウェア 4%
その他 14%
畑: 長野県高山村
長野県安曇野
山形県上山
山梨県甲州市勝沼
山梨県韮崎市
栃木県栃木市大平
山形県置賜地区
岩手県
収穫: 2019/09/21, 17, 27 10/01, 03, 06, 09, 10(メルロ)
2019/09/10, 17, 24, 25, 30  10//07, 08, 16 11/04(マスカット・ベーリーA)
2019/10/07(山葡萄)
2019/09/15, 27, 28, 30 10/28, 29(シャルドネ)
2019/09/16(デラウェア)
2018, 2019(その他)
醗酵: 葡萄の実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られたフルーティで旨みのあるジュースを、じっくりと野生酵母で低温醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して醗酵を止める。
熟成: ステンレスタンクに澱引きし、ブレンド後、低温で約4~5カ月熟成。清澄せず濾過を行った。
瓶詰: 澱引き後、メンブレンフィルターによる濾過を行いながらビン詰。
ビン詰日:2020/03/03, 04, 05, 06, 07 アルコール:12.1%  酸度:4.7 g/L  残糖:9 g/L
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは輝きのある淡いチェリーピンク。アセロラ、さくらんぼ、クランベリー、ストロベリージャムの香りに加えローズヒップや腐葉土、フィグのような香ばしい風味も混じる。口当たりはオフドライで心地よい軽やかな酸と良く溶け込んだ優しいタンニンが旨味と共にじっくりと広がっていく。
料理との相性: クレソンサラダ、ほうれん草の胡麻和え、ヤシオマスとかき菜のポタージュ、しらすのカナッペ、わかさぎのエスカベッシュ、茄子のオランダ煮、広島風お好み焼き、鶏肉とピーマンのカシューナッツ炒め、フェタ、モッツァレラチーズ、びわのコンポート、和三盆クッキー
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増してドライフルーツの風味や香ばしさなどが出てくる。冷蔵庫や氷水で10℃前後に冷やして飲むことをおすすめする。

2021/02/03

2019 さくらろぜワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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MV 雲の時間 茜 ワイン・データシート

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインをつくろうという私たちの実験的な試みです。
私たちは、2013年から北海道余市の契約栽培農家の協力を得て、いろいろな葡萄品種で“こころみシリーズ 雲の時間”という白ワインを造りはじめ、おかげさまで皆さんに喜んでいただいています。この「こころみシリーズMV雲の時間 茜」は、その赤ワインバージョンともいえるワインです。
藤澤農園のツヴァイゲルト、カベルネ・フラン、アルモノワール、ピノ・ムニエ、レゲント、レンベルガー、そして荒農園・相馬農園のピノ・ノワール・・・、これらの葡萄品種は有名無名を問わず、いずれも赤ワイン用品種です。余市では栽培例の少ない無名の葡萄品種を新しく植えて育てはじめるのは困難を伴うことでした。また、うまくいくかどうかわからないことを実際にやってみるのが“こころみシリーズ”とはいえ、苗木を植えて葡萄が実るまで5〜6年を要することを考えると、ココ・ファーム・ワイナリーの契約農家の皆さんの勇気に頭がさがります。このワインはココ・ファーム・ワイナリーの北海道余市の藤澤さんや荒さんたち契約農家のチャレンジ精神から生まれた赤ワインです。
まだ樹も若い赤ワイン用葡萄品種ですが、ワインとしての可能性を大いに感じています。赤ワインですので、茜色の夕焼け雲をイメージしてワインの名前にしました。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 93%
ツヴァイゲルト 2%
その他 5%
畑: 北海道余市郡余市町 荒農園、相馬農園(ピノ・ノワール)
北海道余市郡余市町 藤澤農園(ツヴァイゲルト)
北海道余市郡余市町 藤澤農園、荒農園(その他)
収穫: 2018/10/19、2019/10/15(ピノ・ノワール)
2018/10/27(ツヴァイゲルト)
2017/10/30、2018/10/23, 27、2019/10/15(その他)

収穫時の糖度(平均):22.2°Brix
収穫方法:手摘み

醗酵: ピノ・ノワールとツヴァイゲルトは、ステンレスタンクに入れMC(マセラシオンカルボニック)を約3週間行った後プレスし、野生酵母にて醗酵。その後、野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック発酵)を促した。その他の葡萄は、手除梗し野生酵母にて約10日間醸し醗酵を行った後プレス。
熟成: 2019年産は木樽で約10カ月、2018年産はステンレスタンクで約21カ月熟成。
瓶詰: ブレンド後、無清澄・無濾過でビン詰。
ビン詰日:2020/09/09   本数:1,752本 (750ml)
アルコール:12.2 %   酸度:0.57 g/100 ml   残糖:0.1 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
レッドチェリーやアセロラ、クランベリーなどの果実やミントやバジル、バラの香りに干し草やなめし皮のようなニュアンスも感じられる。口当たりは軽やかで、チャーミングな果実味と滑らかな酸、バランスのよい旨味が広がっていく。
料理との相性: カプレーゼ、春菊とオレンジのサラダ、ブラウンマッシュルームのアヒージョ、いぶりがっこクリームチーズのせ、足利産トマトとトリッパの煮込み、焼き子持ちししゃも、花ズッキーニのサルシッチャ詰め、ラム肉のクミン炒め、ラザニア、チリコンカン
飲み頃: 2021~2023年 若々しく溌溂とした状態を楽しめる。
2024年~ 熟成によりこなれてきて、香ばしさが増し旨味が広がっていくだろう。

2020/12/25

MV 雲の時間 茜ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2019 田島川右岸 ワイン・データシート

ベストなワインを造るための私たちの試み“こころみシリーズ”。このシリーズのひとつ「田島川右岸」の葡萄が育つ畑は、足利の米どころ田島町の田んぼだったところです。田んぼの中に葡萄畑! なぜ?
21世紀になった頃、高齢になったこころみ学園の園生たちが歩いていける、平らな葡萄畑が必要になりました。しかし、こころみ学園周辺の平らな農地はそのほとんどが水田です。平らな水田は管理しやすいのですが水はけが良くありません。そこで近隣の方々の協力を得て川岸の水田で葡萄を収穫するための工夫がはじまりました。まず水を溜める土の層を崩し、暗渠(あんきょ=地中に埋めた排水路)を入れ排水を良くしました。次に緑肥作物といわれる草花を育て、それを刈り倒し鋤きこむことで、土壌養分や土壌微生物を増やして畑の土壌を整えました。その結果、バランスのとれた土の構造になり、2002年に植樹したヴィニョール種やトラミネット種の葡萄も、元気よく育つようになりました。
田んぼだったところに、雨の多いアメリカのミズーリ州の苗木屋さんが教えてくれたヴィニョール種やトラミネット種の葡萄を植えてみて、私たちは学びました。栽培に適した場所を探すことも大切ですが、作物の種類に応じて適した環境をつくっていく方法もあることを。長い時間をかけて葡萄の生育環境を整えてきたこころみ学園の農夫やスタッフたちのチャレンジをぜひ味わってみてください。

テクニカル・データ
品種: ヴィニョール 56%
トラミネット 34%
リースリング・リオン 6%
プティ・マンサン 4%
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
収穫: 2019/09/03, 09, 24, 26, 30

収穫時の糖度(平均) :約19°Brix
収穫方法:手摘み

醗酵: 房全体をやさしくプレスして得られた果汁を樽に入れ、野生酵母にて約15℃の室温下で約2週間醗酵させた。
熟成: 樽で約7カ月、ステンレスタンクで約2カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せずに無濾過でビン詰。
ビン詰日:2020/06/10   本数:576本(750ml)
アルコール:11.3%   酸度:0.53 g/100 ml   残糖:0%

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
グレープフルーツ、カリン、ライチに加え、ユリ、レモングラス、発酵バターの香り。口に含むと華やかな印象の後に、爽やかできゅっと引き締める酸味が続く。その後、火打石、貝殻のニュアンスやオークの風味が程よい苦みと共にじっくりと広がっていく。
料理との相性: 桃とリコッタチーズのサラダ、平目のカルパッチョ、アスパラガスの卵炒め、タケノコのあおさ海苔炒め、鯵の香草パン粉焼き、桜海老と新玉ねぎのかきあげ、イサキのソテー、豚肉の塩麹焼き、あさりと春キャベツのペペロンチーノ、ブリード那須、ヌガーグラッセ
飲み頃: 2021~2023年 フレッシュな味わいが続く。
2024~2026年 熟成により香ばしさやドライフルーツの香りがでて円熟する。
飲む直前に氷水や冷蔵庫で1時間程度冷やすと風味をより楽しめる。

2020/12/25

2019 田島川右岸ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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2019 Koshu Fermented On Skins Wine Details

Japanese

Koshu F.O.S. is a powerful, idiosyncratic wine made from Japan’s own Koshu grape variety. Fermented on skins like a red wine (hence “FOS”), this white wine isn’t really white at all. It displays a copper robe, an opening ‘comment’ to be followed by baked apple, spicy aromas of cinnamon, fig, and walnut. In the mouth this wine is robust, with plenty of fruit and spice, and soft tannin.
As an accompaniment to food this wine is most at home with similarly robust dishes, from chicken stew to tripe; it is also exceptional with strongly-flavored cheeses.

TECHNICAL DATA
VARIETY KOSHU 100%
VINEYARD Katsunuma, Yamanashi
Yamanashi, Yamanashi
Enzan, Yamanashi
HARVEST
DATE
2nd 9th 16th 22nd October 2019
Brix@the Harvest 16.5oBrix(average)
BOTTLING Bottled on: 9th September 2020
The number of bottles: 10,755 (750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 11.7 %
Total acidity: 0.47 g/100 ml.
Residual Sugar: 0.1 %

21/Dec/2020

 

2019 Koshu Fermented On Skins Wine Details PDF

 

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2019 甲州F.O.S. ワイン・データシート

English

私たちは世界各地のワイン産地を訪れる旅の間に、茜色の滋味深いワインに巡り会うことができました。イタリアのフリウリ地方やフランスのジュラ地方、そしてジョージアの人たちがつくる渋く複雑でナチュラルな美味しさを持つオレンジ色のワイン。適地適品種の葡萄を探すなかで、その土地に古くから栽培されてきた葡萄がその個性を思う存分に発揮しているワインの有りようは、私たちを勇気づけてくれました。当時、日本固有の葡萄・甲州種から造られた白ワインは、そのほとんどが淡い色で軽く飲みやすいワインでした。それゆえ葡萄自体も同じように淡い色でソフトな味だと思われがちでしたが、実は甲州種の葡萄は渋味がありとても力強いのです。そんな甲州種の魅力を引き出したくて、2004年から私たちは甲州種から可能な限り葡萄の香りと成分を抽出したワインを造りはじめました。
F.O.S.とはFermented on Skins(果皮の上で醗酵)の略。2004年以来、このF.O.S.は優れた契約栽培家との信頼関係をもとに、毎年(赤ワインのように)果皮や種を一緒に醗酵させ、試行錯誤を繰り返しながら造っています。名誉なことに「2017甲州F.O.S.」は「モーニングNo.39」のマリアージュ~神の雫 最終章~(作:亜樹直 画:オキモト・シュウ)にも登場させていただきました。この「2019甲州F.O.S.」も、深い色、広がりのある複雑なアロマ、ここちよい渋みを有しています。アンバーワインにも分類され、多彩なお料理と思わぬ相性を見せるこのワイン、どうぞのんびりお楽しみくださいますよう。

テクニカル・データ
品種: 甲州 100%
畑: 山梨県甲州市 勝沼秋玉園東夢農場
山梨県山梨市 カノハタ畑、雨宮畑
山梨県甲州市 塩山小川畑
収穫: 2019/10/02, 09 ,16 ,22

収穫時の糖度(平均):約16.5°Brix
収穫方法:手摘み

醗酵: 3つの方法で野生酵母により醗酵させた。1つ目は、葡萄を除梗し、ゆっくり醗酵させるために破砕はせずにタンクへ。果粒内でのマセラシオンカルボニックとアルコール醗酵が終わり十分に成分を抽出した後、プレス。2つ目は葡萄を除梗破砕し、ステンレスタンク内で2~10日間スキンコンタクトし、プレス。その後、ステンレスタンクで醗酵。3つ目は葡萄をプレスし、ステンレスタンクまたは甕で果汁を醗酵後、ブレンドした。
熟成: 醗酵終了後、約6割をステンレスタンク、約3割を樽、約1割をプラスチックタンクで8~9カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。ビン詰日:2020/09/09   本数:10,755本(750ml)
アルコール:11.7 %   酸度:0.47 g/100 ml.    残糖:0.10 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
蜜柑や柿、黄桃に加え、ウーロン茶やシナモン、トーストや炭の香り。味わいは、例年と比較すると軽やかな印象。しなやかな酸にフェノールからくる丸みと渋みが、奥深い旨味として感じられる。
料理との相性: 生ハムと柿、スモークサーモンとクリームチーズのマリネ、いぶりがっこ、里芋の煮付け、香箱蟹、鰻の白焼き、雲丹のクリームパスタ、鰆のグリエ トマトオリーブソース、タンドリーチキン、おでん、ブイヤベース
飲み頃: 2021~2026年 果実味、酸味、タンニンなど立体的な味わいを楽しめる。渋みが支配的に感じる時は少し温度をあげるか、抜栓後、時間が経過するとまろやかさや果実感、甘みが増してより楽しめる。2027年~ 熟成によりドライフルーツの香りや香ばしさなどが現れ、落ち着きある印象へ変化する。いい状態で保管できれば10年程度の長期熟成も可能。

2020/12/24

2019 甲州F.O.S.ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

 

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ワイン・データシート

2019 サン・ヴァンサンロゼ ワイン・データシート

 

冬、欧州のワイン産地では葡萄の守り神 “サンヴァンサン”のお祭りが開かれます。日本のこころみ学園でも葡萄樹の剪定の頃、このサンヴァンサンをささやかにお祝いします。薪ストーブにくべる葡萄の枝をあしらったこのロゼワインは優しいタンニンとチャーミングな味わいが特徴です。あたたかな鍋料理や湯豆腐、また具だくさんのシチューなどとともに冬の⾷卓を美味しく彩ります。

テクニカル・データ
品種: メルロ 33%
マスカット・ベーリーA 33%
山葡萄 11%
シャルドネ 5%
デラウェア 4%
その他 14%
畑: 長野県高山村
長野県安曇野
山形県上山
山梨県甲州市勝沼
山梨県韮崎市
栃木県栃木市大平
山形県置賜地区
岩手県
収穫: 2019/09/21, 17, 27 10/01, 03, 06, 09, 10(メルロ)
2019/09/10, 17, 24, 25, 30  10//07, 08, 16 11/04(マスカット・ベーリーA)
2019/10/07(山葡萄)
2019/09/15, 27, 28, 30 10/28, 29(シャルドネ)
2019/09/16(デラウェア)
2018, 2019(その他)
収穫方法:手摘み
醗酵: ブドウの実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られたフルーティで旨みのあるジュースを、じっくりと野生酵母で低温醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して醗酵を止める。
熟成: ステンレスタンクに澱引きし、ブレンド後、低温で約4~5カ月熟成。清澄せず濾過を行った。
瓶詰: 澱引き後、メンブレンフィルターによる濾過を行いながらビン詰。
ビン詰日:2020/03/03, 04, 05, 06, 07 アルコール:12.1% 酸度:0.47 g/100 ml 残糖:0.9%

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは輝きのある淡いチェリーピンク。アセロラ、さくらんぼ、クランベリー、ストロベリージャムの香りに加えローズヒップや腐葉土、フィグのような香ばしい風味も混じる。口当たりはオフドライで心地よい軽やかな酸と良く溶け込んだ優しいタンニンが旨味と共にじっくりと広がっていく。
料理との相性: クレソンサラダ、ほうれん草の胡麻和え、ヤシオマスとかき菜のポタージュ、しらすのカナッペ、わかさぎのエスカベッシュ、茄子のオランダ煮、広島風お好み焼き、鶏肉とピーマンのカシューナッツ炒め、フェタ、モッツァレラチーズ、びわのコンポート、和三盆クッキー
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増してドライフルーツの風味や香ばしさなどが出てくる。冷蔵庫や氷水で10℃前後に冷やして飲むことをおすすめする。

2020/12/22

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