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2019 こことあるシリーズ ツヴァイゲルト ワイン・データシート

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Zweigelt、Zweigeltrebe・・・「ツヴァイゲルト」または「ツヴァイゲルトレーベ」とも呼ばれるこの葡萄品種は、「ピノ・ノワール」や「シャルドネ」が言いやすく美味しそうなのに比べ、少々言いにくい葡萄品種名です。この葡萄は1922年にツヴァイゲルト博士によりオーストリアの研究所で、サンローランとブラウフレンキッシュという葡萄を交配して開発されました。早い成熟でありながら収穫量にも優れ、とても魅力的なこの「ツヴァイゲルト」は、現在オーストリアで広く栽培されています。
私たちはウィーン郊外の修道院から北海道にもたらされたというこの「ツヴァイゲルト」をとても大事に思っています。農産物であるワインは気候変動の影響を受けやすいにもかかわらず、寒い北海道でも高品質で深みのある赤ワイン造りを可能にする重要な葡萄だからです。
「こことあるシリーズ 2019ツヴァイゲルト」は、余市の町と日本海が見渡せる丘のてっぺんの小西農園と、登地区の最北の丘の穏やかな風が通るひっそりとした中川農園の、二つの畑のツヴァイゲルト種の葡萄からつくられました。醸造場では、収穫した葡萄を軽く潰し、穏やかな温度で野生酵母により醗酵させ、優しくプレスし樽熟成させました。ビン詰時のごく僅かな亜硫酸の添加を除き何も加えず、濾過も行っていません。お料理との相性は、和洋中、色々なお料理が並ぶ日本の食卓によく合います。毎日の暮らしに寄り添う可能性に溢れた日本の赤ワインをつくれたことを嬉しく思います。

テクニカル・データ
品種: ツヴァイゲルト 100%
畑: 北海道余市郡余市町登町 小西農園、中川農園
収穫: 2019/10/16〜21
収穫方法:手摘み
醗酵: 手作業での選果。100%除梗。中程度の温度(26℃)で野生酵母で醗酵。
発酵期間は平均3週間、定期的に優しくポンプオーバーを行う。
熟成: ステンレスタンクにプレスし、沈殿させる。樽につめて熟成。古樽(85%)/新樽(15%)。内フレンチオーク(90%)/アメリカンオーク(10%)使用。
瓶詰: 澱引き、ブレンド、少量の亜流酸塩添加(30ppm未満)後、無清澄・無濾過にてビン詰。
ビン詰日:2021/09/3、4   本数:4,372本(750ml)
アルコール:12.4%   酸度:6.7g/L   残糖:3.1g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは深いガーネット色。香りはカシスやブラックチェリーの黒い果実、白檀やシナモン、甘草、オーク樽、トーストなどを複雑に感じる。味わいはボリュームのある果実味とフレッシュな酸の中にタンニンの旨味と渋みがあり、引き締まっていて落ち着きのある印象。グラスの中でゆっくり時間をかけて味の変化を楽しむことができる。
料理との相性: パンコントマテ、鱈とじゃがいものブランダード、炒り銀杏、ターフェルシュピッツ、パプリカのマリネ、ブーダンノワール、豚バラ肉のカスレ、スパゲッティ・ボロネーゼ、インゲン豆のスリランカカレー
飲み頃: 023年から2026年は、フレッシュな果実味のある味わいが続く。2027年からは、熟成により一体感が増し、より凝縮感と上品さが出るだろう。

2022/12/14

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