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ワイン・データシート

2018 山のプティ・マンサン ワイン・データシート

 

“こころみシリーズ”は、可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい“こころみ”です。フランス南西部からこころみ学園の葡萄畑に2006年に初めて植栽されたプティ・マンサンは、足利の気候風土によく適合し、「適地適品種」の言葉どおりその個性を発揮しています。このプティ・マンサンの栽培を山形県上山の契約農家さんにお願いしようと思ったとき私たちは迷いました。上山はシャルドネ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニョンなど伝統的なワイン用葡萄の素晴らしい産地で、そこにプティ・マンサンを植えてうまくいかなかった時はリスキーなチャレンジになってしまうからです。
上山の契約栽培農家さんたちのフロンティアスピリッツによって、上山にプティ・マンサンがはじめて植えられたのは2008年、尾形さんの畑でした。その後、プティ・マンサンは上山の契約農家さんたちに大切に育てられ、昼夜の温度差がしっかりある上山の気候や風土に根付くようになりました。
「こころみシリーズ2018山のプティマンサン」は、しっかり完熟した上山の葡萄を足利の醸造場でワインにしました。野生酵母でゆっくり醗酵させ豊かな酸と長い余韻を感じる白ワインになりました。時間が経つにつれ、ビンの中でかすかな泡が生じることもございます。
一歩一歩“こころみ”とともに歩いてくださる契約農家の皆さんにはほんとうに感謝しています。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 94 %
シャルドネ 6 %
畑: 山形県上山 酒井畑、尾形畑、木村畑、佐竹畑、南果連
収穫: 2018/10/06, 14, 23, 27(プティ・マンサン)
2017/10/14(シャルドネ)
収穫時の糖度(平均)約22.5°Brix
醗酵: 約9割は房ごと葡萄をやさしくプレスしてステンレスタンクに入れる。葡萄の香りを逃さないように20℃以下の室温で約1〜2カ月間、野生酵母でゆっくり醗酵させた。約1割は除梗し、果皮ごと甕に入れ、約2週間醸す。醗酵で出てきたアルコールによって果皮からの成分が抽出された後プレス。
熟成: 醗酵終了後、約7割をステンレスタンクで、約3割を古樽で約18カ月間熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。 ビン詰日: 2020/06/12  本数: 4,269 本(750ml)
アルコール: 13.2 %   酸度: 0.70 g/100 ml   残糖: 0.98 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
焼きリンゴ、花梨、アプリコットに加え蜂蜜やクレームブリュレなどリッチな香りが混在し時間の経過とともに酸の豊富なパイナップル、クルミ、生姜の香りも現れてくる。全体を引き締める伸びのある酸とやさしい甘みが長い余韻を醸しだしている。
料理との相性: ホタテのセビーチェ、ブラックオリーブとタコのマリネ、エッグベネディクト、パエリア、パプリカとインゲン豆のブレゼ、甘鯛のクルスティアン、牡蠣フライのタルタルソース、鶏と牛蒡の釜飯、オッソー・イラティ、カスタードプリン、タルトフリュイ
飲み頃: 2020~2022年、豊富な果実味と酸味に合わせアペリティフや食中酒として。
2023~2028年、熟成により一体感が増し、余韻も伸び食後酒でも楽しむことができる。
酸味を楽しむなら小ぶりのグラス、果実味を楽しむなら大きめのグラスをおすすめする。

2020/09/07

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