「2012風のルージュ」は、ツヴァイゲルトを主体にした赤ワインです。ツヴァイゲルトという品種には、馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。この「2012風のルージュ」に使われているツヴァイゲルトは、意外にも北海道の余市で育ちました。なぜ“意外にも”かというと、赤ワイン用の品種はたいてい熟すのに、たっぷりの日光、暖かさ、時間が必要だからです。日本の北の寒い地域で育てられたにも関わらず、私たちは農家さんから薫り高く、甘く熟した葡萄をいただきました。私たちは葡萄の個性にあった仕込み方で醗酵させ、慎重に樽で熟成させました。その結果、良いワインができました。この意外なワインをお分かりいただくと幸いです。
ちなみに、「2006風のルージュ」は、2008年北海道洞爺湖サミットの7月8日の夕食会にてお使いただきました。外務省ホームページのG8サミット事務局のワイン紹介には次のように記されています。
「1970年代、ウイーン郊外の修道院から北海道にツヴァイゲルトの苗がもたらされたが、その苗が徐々に広がって、今ではこの品種のワインが北海道を代表する赤ワインとなりつつある。冷涼な気候を反映した若々しく豊かな果実味とフレッシュな酸と程よい渋味が身上のこのワインは、飲み応えも十分。未だ知名度は低いが、知られざるツヴァイゲルトの魅力、北海道の赤ワインの可能性を存分に感じさせる。」
テクニカル・データ | |
品種: | ツヴァイゲルト 79% メルロー21% |
畑: | 北海道余市郡 余市 山形県上山 |
収穫: | 2012/10/8,12,14,15,18,22 収穫時の糖度:20.79°Brix (平均) |
醗酵: | 完熟した葡萄を選果し、より良い房のみを除梗しステンレスタンクに入れ、野生酵母で醗酵させる。十分に皮から成分を抽出するため、高めの温度を維持し、一部ロットには若干補糖する。ピジュアージュしながら1~2週間醸す。その後マストを搾り、ワインを皮と種から分け、小樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック発酵)を促す。 |
熟成: | オークの小樽で11ヶ月熟成。 |
瓶詰: |
瓶詰日: 2013/9/17 本数:10,180本 (750ml) アルコール:11.5 % 酸度: 0.592 g/100 ml. 残糖: 0.115% |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
「2012風のルージュ」は、香りはダークチェリー、カシス、ラズベリーなどの赤い果実、ピンクグレープフルーツのようなフレッシュな柑橘とすみれのような花、シナモンのようなスパイスを感じる。口中は丸く、華やかでフレッシュな印象。やわらかさと生き生きとした酸を感じ、華やかな赤い果実と柑橘、余韻にスパイスを感じる。 |
料理との相性: | ステーキ(黒胡椒をきかせて)、鰻の蒲焼(山椒をきかせて)、青カビのチーズ、ウィンナーシュニッツェル、鴨のロースト |
飲み頃: | 今から2019年頃まで:熟成によって、よりなめらかで複雑なワインとなるでしょう。 |
2015/12/11
●2012 風のルージュワイン・データシートPDF(プリントに適しています)