「2015風のルージュ」は、ツヴァイゲルト種の葡萄からつくった赤ワインです。長い間、赤ワイン用の葡萄には、たっぷりの太陽が必要不可欠とされてきました。しかし、余市の藤澤農園で育ったこのツヴァイゲルトは、冷涼な気候に育ちながらも、薫り高くよく熟していました。そこで、この葡萄の良さを引き出す仕込み方で、ていねいに醗酵させ、慎重に樽で熟成させました。そうして生まれたのが、涼やかな風を感じるエレガントなこの赤ワインです。
ちなみに、「2006風のルージュ」は2008年北海道洞爺湖サミットの7月8日の夕食会にてお使いいただきました。外務省ホームページのG8サミット事務局のワイン紹介には次のように記されています。
「1970年代、ウイーン郊外の修道院から北海道にツヴァイゲルトの苗がもたらされたが、その苗が徐々に広がって今ではこの品種のワインが北海道を代表する赤ワインとなりつつある。冷涼な気候を反映した若々しく豊かな果実味とフレッシュな酸と程よい渋味が身上のこのワインは、飲み応えも十分。未だ知名度は低いが知られざるツヴァイゲルトの魅力、北海道の赤ワインの可能性を存分に感じさせる」
北海道サミットから10年、北海道に深く根づいたツヴァイゲルトの魅力をお伝えできれば幸いです。
テクニカル・データ | |
品種: | ツヴァイゲルト 100.0% |
畑: | 北海道余市 藤澤農園 |
収穫: |
2015/10/18, 22, 25
収穫時の糖度:20.9°Brix(平均) |
醗酵: | 完熟した葡萄を選果し、より良い房のみを除梗しステンレスタンクに入れ、野生酵母で醗酵させる。十分に皮から成分を抽出するため、高めの温度を維持し、一部ロットには若干補糖する。ピジャージュまたはルモンタージュしながら約10~13日間醸す。その後マストを搾り、ワインを皮と種から分け、小樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。 |
熟成: | オークの小樽で約12~13ヶ月熟成後、清澄・ろ過なしでビン詰。 |
瓶詰: |
ビン詰日: 2016/12/16 本数: 12,400本 (750ml) アルコール: 12.6 % 酸度: 0.53 g/100 ml. 残糖: 0.08 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
「2015風のルージュ」は、香りはダークチェリー、カシス、ラズベリーなどの赤い果実、すみれのような花、シナモンのようなスパイスを感じる。口中は丸く、華やかで豊かな果実味が印象的。やわらかさと生き生きとした酸、程よいタンニンの渋みを感じ、余韻の中にスパイスを感じる。 |
料理との相性: | ステーキ(黒胡椒をきかせて)、鰻の蒲焼(山椒をきかせて)、青カビのチーズ、ウィンナーシュニッツェル、鴨のロースト |
飲み頃: | 今から2025年頃まで:熟成によって、よりなめらかで複雑なワインとなるでしょう。 |
2017/08/25
●2015 風のルージュワイン・データシートPDF(プリントに適しています)