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2021 農民ドライ ワイン・データシート

English

日本の小粋な白ワイン、農民ドライ。日本各地の腕のいい契約栽培農家の、誠実で地道な農作業から誕生したクリーンで爽やかな白ワインです。
「2021農民ドライ」は、北海道余市のミュラー・トゥルガウやケルナー、山形県上山のシャルドネ、長野県高山村のシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなど、個性的な香りとしっかりした酸の白ワイン用葡萄品種から構成されています。醸造場では、極力シンプルな造りを心がけ、軽く搾って果皮と種を取り除いた果汁を、主にステンレスタンクに入れ、葡萄の香りを逃がさないように液温を22℃以下に保ち、野生酵母で約1カ月醗酵させました。これらの適地適品種の葡萄を醗酵させ一部混醸した後は、ブレンドしてタンクで熟成し、軽く濾過してビン詰しました。
お寿司や和食だけでなくバラエティ豊かな日本の食卓によく合う辛口の白ワインです。

テクニカル・データ
品種: ミュラー・トゥルガウ 48 %
ケルナー 30 %
シャルドネ 17 %
ソーヴィニョン・ブラン 5 %
畑: 北海道余市  荒農園、長谷川農園、相馬農園、藤澤農園、才川農園、荒農園
山形県上山市 南果連
長野県高山村 角藤農園、高山村ワインぶどう出荷組合
収穫: 2021/09/24, 27 10/02, 05, 09, 10, 12, 16, 23
収穫時の糖度(平均)20.3°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 除梗した葡萄をやさしくプレスして、タンクに入れる。葡萄の香りを逃がさないように液温を22℃以下に保ち、野生酵母で約1カ月醗酵させた。一部品種については混醸した。
熟成: ステンレスタンクで約3カ月熟成。その後、澱引き・ブレンドし、濾過を行った。
瓶詰: ビン詰日:2022/03/08  本数:27,344(750ml) 14,093本(375ml)
アルコール:12.7%   酸度:4.3 g/L.   残糖:0.23g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
ライムやパイナップルのフルーツに、花の蜜やヨーグルト、オレガノなどのドライハーブを感じる。味わいはフレッシュな辛口。柔らかい果実味をフレッシュな酸が引き締め、余韻にはハーブや柑橘の皮のような程よい渋みとコクが続いていく。
料理との相性: わさび菜のグリーンサラダ、グリーンアスパラガスのマリネ、新玉ねぎのお浸し、松茸の土瓶蒸し、かますの塩焼き、蕗の薹の天麩羅、パスタジェノベーゼ、ボンゴレビアンコ、牛タンの塩焼き、アジフライ、桜餅
飲み頃: 2022年~2025年は、フレッシュな味わいを楽しめる。
2026年からは、熟成により蜂蜜やハーブなどの香りが強くなり、丸みのある味わいへと変わっていくだろう。

2022/04/02

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2019 さくらろぜ ワイン・データシート

日本の春は桜。玉子焼き、ちらし寿司、いなり寿司、蕪の千枚漬け、菜の花のおひたし、海老チリ・・・、ココ・ファーム・ワイナリーの「さくらろぜ」は、お花見の季節、お弁当やどんなお料理とも寄り添って飲む人を笑顔にします。「2019さくらろぜ」は、メルロやマスカット・ベーリーAに山葡萄がブレンドされたチャーミングなロゼワイン。月刊誌「一個人」の日本ワイングランプリ2017でロゼワイン部門第一位のロゼや、JAL国際線ビジネスクラスにご搭載いただいた2015、2016ヴィンテージの仲間です。

テクニカル・データ
品種: メルロ 33%
マスカット・ベーリーA 33%
山葡萄 11%
シャルドネ 5%
デラウェア 4%
その他 14%
畑: 長野県高山村
長野県安曇野
山形県上山
山梨県甲州市勝沼
山梨県韮崎市
栃木県栃木市大平
山形県置賜地区
岩手県
収穫: 2019/09/21, 17, 27 10/01, 03, 06, 09, 10(メルロ)
2019/09/10, 17, 24, 25, 30  10//07, 08, 16 11/04(マスカット・ベーリーA)
2019/10/07(山葡萄)
2019/09/15, 27, 28, 30 10/28, 29(シャルドネ)
2019/09/16(デラウェア)
2018, 2019(その他)
醗酵: 葡萄の実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られたフルーティで旨みのあるジュースを、じっくりと野生酵母で低温醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して醗酵を止める。
熟成: ステンレスタンクに澱引きし、ブレンド後、低温で約4~5カ月熟成。清澄せず濾過を行った。
瓶詰: 澱引き後、メンブレンフィルターによる濾過を行いながらビン詰。
ビン詰日:2020/03/03, 04, 05, 06, 07 アルコール:12.1%  酸度:4.7 g/L  残糖:9 g/L

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは輝きのある淡いチェリーピンク。アセロラ、さくらんぼ、クランベリー、ストロベリージャムの香りに加えローズヒップや腐葉土、フィグのような香ばしい風味も混じる。口当たりはオフドライで心地よい軽やかな酸と良く溶け込んだ優しいタンニンが旨味と共にじっくりと広がっていく。
料理との相性: クレソンサラダ、ほうれん草の胡麻和え、ヤシオマスとかき菜のポタージュ、しらすのカナッペ、わかさぎのエスカベッシュ、茄子のオランダ煮、広島風お好み焼き、鶏肉とピーマンのカシューナッツ炒め、フェタ、モッツァレラチーズ、びわのコンポート、和三盆クッキー
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュな果実味のある味わいが続く。
2023~2025年 熟成により一体感が増してドライフルーツの風味や香ばしさなどが出てくる。冷蔵庫や氷水で10℃前後に冷やして飲むことをおすすめする。

2022/01/28

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2019 山のカンタータ ワイン・データシート

English

「2019山のカンタータ」は、山形県上山や長野県高山村の腕の良い契約栽培農家さんたちの葡萄を足利の山の醸造場で仕込んだ山にゆかりのあるワインです。
2006年、初めてフランス南西部のピレネー山脈の麓からこころみ学園の葡萄畑に植栽されたプティ・マンサンは、足利の気候風土によく適合し、「適地適品種」の言葉どおりその個性を発揮しています。このプティ・マンサンの栽培を契約農家さんにお願いしようと思ったとき私たちは迷いました。上山も高山村も、シャルドネ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニョンなど伝統的なワイン用葡萄の素晴らしい産地です。そこにプティ・マンサンを植えてうまくいかなかった時は、契約栽培農家さんにとって、リスキーなチャレンジになってしまうからです。
上山にプティ・マンサンがはじめて植えられたのは2008年、尾形さんの畑でした。高山村にプティ・マンサンが初めて植えられたのは2017年、佐藤さんの畑でした。その後、プティ・マンサンは南果連はじめ各地の契約農家さんたちのフロンティアスピリッツによって、大切に育てられ、昼夜の温度差がしっかりあるワイン用葡萄にとって理想的な気候や風土に根付くようになりました。
「山のカンタータ」は、しっかり完熟した葡萄を足利の醸造場に運び、葡萄を房ごとやさしくプレスしてタンクに入れ、葡萄の香りを逃さないように20℃以下で野生酵母により醗酵させました。醗酵は、酵母が休眠する冬を経て約13カ月間ゆっくり続きました。野生酵母による醗酵をのんびり見守った結果、豊かな酸と長い余韻を感じる白ワインになりました。
心地よい合唱が響くような白ワインです。一歩一歩“こころみ”とともに歩いてくださる契約農家の皆さんにはほんとうに感謝しています。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 97 %
シャルドネ 3 %
畑: 山形県上山南果連
長野県高山村佐藤畑
収穫: 2019/10/07, 20, 28
収穫時の糖度(平均)約25.3°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 葡萄を房ごとやさしくプレスしてタンクに入れ、葡萄の香りを逃さないように20℃以下で野生酵母により醗酵。酵母が休眠する冬を経て約13カ月間ゆっくり醗酵が続く。
熟成: 約9割をステンレスタンクで、約1割を木樽で醗酵・熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。 ビン詰日: 2021/02/05  本数: 4,942 本(750ml)
アルコール: 14.4 %   酸度: 7.8 g/L.   残糖: 3 g/L.
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは濃い黄金。香りはアプリコットやパイナップル、黄桃、蜂蜜やクレームブリュレ、トースト、クルミ、生姜などを複雑に感じる。味わいは熟した果実からくる甘みに、全体を引き締める伸びのある酸が溶け合い、余韻に少しの香ばしさや渋みを感じる。
料理との相性: 生牡蠣、スモークサーモンのマリネ、かぼちゃとクリームチーズのディップ、もやしのナンプラー炒め、エッグベネディクト、ガーリックシュリンプ、ヒラメのヴァプール、甘鯛のクルスティアン、鶏ささみの天ぷら、チキンソテーのペルノソース、カスタードプリン、シェーブルチーズ
飲み頃: 2022年~2027年は、フレッシュな果実味のある味わいが続く。2028年からは、熟成により果実の香りが落ち着き、味や凝縮感が増して味わいの向上が期待できるだろう。

2022/09/27

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2019 こことあるシリーズ ツヴァイゲルト ワイン・データシート

English

Zweigelt、Zweigeltrebe・・・「ツヴァイゲルト」または「ツヴァイゲルトレーベ」とも呼ばれるこの葡萄品種は、「ピノ・ノワール」や「シャルドネ」が言いやすく美味しそうなのに比べ、少々言いにくい葡萄品種名です。この葡萄は1922年にツヴァイゲルト博士によりオーストリアの研究所で、サンローランとブラウフレンキッシュという葡萄を交配して開発されました。早い成熟でありながら収穫量にも優れ、とても魅力的なこの「ツヴァイゲルト」は、現在オーストリアで広く栽培されています。
私たちはウィーン郊外の修道院から北海道にもたらされたというこの「ツヴァイゲルト」をとても大事に思っています。農産物であるワインは気候変動の影響を受けやすいにもかかわらず、寒い北海道でも高品質で深みのある赤ワイン造りを可能にする重要な葡萄だからです。
「こことあるシリーズ 2019ツヴァイゲルト」は、余市の町と日本海が見渡せる丘のてっぺんの小西農園と、登地区の最北の丘の穏やかな風が通るひっそりとした中川農園の、二つの畑のツヴァイゲルト種の葡萄からつくられました。醸造場では、収穫した葡萄を軽く潰し、穏やかな温度で野生酵母により醗酵させ、優しくプレスし樽熟成させました。ビン詰時のごく僅かな亜硫酸の添加を除き何も加えず、濾過も行っていません。お料理との相性は、和洋中、色々なお料理が並ぶ日本の食卓によく合います。毎日の暮らしに寄り添う可能性に溢れた日本の赤ワインをつくれたことを嬉しく思います。

テクニカル・データ
品種: ツヴァイゲルト 100%
畑: 北海道余市郡余市町登町 小西農園、中川農園
収穫: 2019/10/16〜21
収穫方法:手摘み
醗酵: 手作業での選果。100%除梗。中程度の温度(26℃)で野生酵母で醗酵。
醗酵期間は平均3週間、定期的に優しくポンプオーバーを行う。
熟成: ステンレスタンクにプレスし、沈殿させる。樽につめて熟成。古樽(85%)/新樽(15%)。内フレンチオーク(90%)/アメリカンオーク(10%)使用。
瓶詰: 澱引き、ブレンド、少量の亜硫酸塩添加(30ppm未満)後、無清澄・無濾過にてビン詰。
ビン詰日:2021/09/3、4   本数:4,372本(750ml)
アルコール:12.4%   酸度:6.7g/L   残糖:3.1g/L
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは深いガーネット色。香りはカシスやブラックチェリーの黒い果実、白檀やシナモン、甘草、オーク樽、トーストなどを複雑に感じる。味わいはボリュームのある果実味とフレッシュな酸の中にタンニンの旨味と渋みがあり、引き締まっていて落ち着きのある印象。グラスの中でゆっくり時間をかけて味の変化を楽しむことができる。
料理との相性: パンコントマテ、鱈とじゃがいものブランダード、炒り銀杏、ターフェルシュピッツ、パプリカのマリネ、ブーダンノワール、豚バラ肉のカスレ、スパゲッティ・ボロネーゼ、インゲン豆のスリランカカレー
飲み頃: 023年から2026年は、フレッシュな果実味のある味わいが続く。2027年からは、熟成により一体感が増し、より凝縮感と上品さが出るだろう。

2022/12/14

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2021 協奏曲R

English

1950 年代、知的な障害を持つ中学⽣とその担任教師によって開墾された、こころみ学園の葡萄畑。現在、この急斜⾯の葡萄畑の中段で育てているのがノートン種(シンシアナ種)の葡萄です。また1982 年に開墾された佐野市⾚⾒の葡萄畑ではタナ種等の⾚ワイン⽤葡萄を育てています。これらの⾃家畑に育つ葡萄は、⽇本の気候のなかで美味しいワインを造るために、世界中のワイン専⾨家からアドバイスを受け、実際に葡萄を植え、試⾏錯誤を重ねながら実った適地適品種の葡萄です。
「協奏曲R」は⾃家畑の⾚ワイン⽤葡萄品種からなるワインです。⾬の多い USA 東海岸のヴァージニアや中央部ミズーリ原産のノートン種、フランス南⻄部マディラン地⽅原産のタナ種、そしてプティ・ヴェルドー種。これらの健康で⾹り⾼い葡萄を慎重に収穫し野⽣酵⺟で醗酵させ、その後 3 種をブレンドしバランスを⾼め無清澄・無濾過でビン詰しました。気候変動の今⽇、こころみ学園の⾃家畑の葡萄を麓の醸造場で飾り気なく造った「協奏曲 R」。R はRed(英)、Rouge(仏)、Rosso(伊)の略。互いの良さを引き⽴てあって奏でる協奏曲のようにお楽しみいただけたら幸いです。

テクニカル・データ
品種: ノートン 66%
プティ・ヴェルドー 24%
タナ 10%
畑: 栃木県足利市田島、佐野市赤見 こころみ学園
収穫: 2021/09/27, /29 10/05, 07
収穫時の糖度(平均)約20.1°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: ノートンは2つの方法で仕込んだ。1つ目は、全房でステンレスタンクに入れ、約18℃でMC(マセラシオンカルボニック)を23日間行った後プレス。2つ目は、全房でプレスしたマストに手除梗した葡萄を加え、ステンレスタンクに移し13日間醸した後プレスした。タナは手除梗後、益子焼の甕に入れ12日間醸しプレス。プティ・ヴェルドーは甕での醸し醗酵を約2週間行った後プレスした。
熟成: フランス産及びアメリカ産オークの古樽またはステンレスタンクで約8カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後ブレンドし清澄せず無濾過でビン詰。ビン詰日:2022/06/24 本数1,453本(750ml)アルコール:10.3 %   酸度:5.1 g/L.   残糖:1.5 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
ブルーベリー、プラム、ざくろに加えジャスミン、ラベンダーの華やかな印象。さらにスーボワ、ボタニカル、ドライポプリの香りが複雑に重なる。口当たりは、上品で滑らかな酸と柔らかくバランスの取れたタンニンが味わいを引き締め、旨味を伴った長い余韻が続いていく。
料理との相性: トマトのお浸し、パプリカのマリネ、生春巻き、松茸と銀杏の炭火焼、鱧すき鍋、サルティンボッカ、ブーダンノワール、ジンギスカン、グリーンカレー、黒酢の酢豚、北京ダック、ニラレバ炒め、鴨シュウマイ、牛タンの塩焼き、シェーブル、レッドチェリーパイ
飲み頃: 2022年~2026年は、フレッシュでジューシーな果実味を味わえる。抜栓後1時間程度は香りの変化が大きいので、ゆっくりと時間をかけて味わっていただきたい。
2027年~2032年は、熟成により一体感が出て旨味が増し、味わい深くなる。

2022/11/14

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2020 Petit Manseng Wine Details

Japanese

Two defining characters of the Petit Manseng grape are high acidity and high sugar content, even if it is grown in a climate of high rainfall and warm temperatures. In its original home, Jurançon, France, the wines are often made in a sweet style to capitalize on these features.
In Ashikaga, due to higher amounts of rain and extremely hot summers, we can get moderately acidic grapes with intense flavors of honey and lemon curd, and a ripe mouthfeel reminiscent of fig jam.
Enjoy this wine with fondue, fried oysters, fried fish with a sprinkling of lemon, grilled chicken with mustard, fruit salad, spare ribs, or Blue cheese tart.

TECHNICAL DATA
VARIETY PETIT MANSENG 100 %
VINEYARD Tajima, Ashikaga, Tochigi
HARVEST
DATE
3rd, 9th, 14th, 17th, 21st, 24th September 2020
Brix @the Harvest: 21.7oBrix(average)
BOTTLING Bottled on: 24th June 2021
The number of bottles: 2,890(750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 11.7 %
Total acidity: 5.8 g/L.
Residual Sugar: 3.5 g/L.

15/Dec/2021

 

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MV マタヤローネ ワイン・データシート

「マタヤローネ」は勾配が急なこころみ学園の自家畑で収穫されたマスカット・ベーリーAを、干して半乾燥させた濃厚な味わいのデザートワインです。葡萄は収量を低く制限し(35hl/ha)、成熟したタイミングを見計らって収穫します。果粒を満遍なく乾燥させるため、1~5粒ずつ軸をカット。この葡萄の粒を干椎茸用乾燥機を使って乾燥させ、さらに凝縮した味わいを得ます。乾燥により糖度が約20°Brixから30~40°Brixまで上がった葡萄を、きれいな長靴を履き足で破砕した後、小型タンクに移し約1カ月間マセラシオンします。圧搾して得られる果汁はとても微量で、換算すると通常のワインの約半分という希少なものです。酵母が活性する比較的高い温度(18℃)で醗酵は始まり、その高い糖度のため約6カ月もの間醗酵が続きます(通常のワインの場合、醗酵期間は約2週間)。醗酵終了後、澱引きせずにそのまま熟成。醗酵が始まって約4~5年後、ようやくビン詰めの段階となります。
私たちが大好きなイタリアのレチョートやアマローネに敬意を表してつくったワイン、マタヤローネ。「またやろうね」・・・仕事を終えた夕暮れ、園生の一言をワインの名前にしました。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100%
畑: 栃木県佐野市赤見、足利市田島 こころみ学園
収穫: 2012/10/08、2013/11/08、2017/10/19(佐野市赤見)
2012/10/09、2013/10/02、2017/10/19, 25(足利市田島)
乾燥後の糖度(平均):約36°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 約1カ月間マセラシオンした後プレスし、フレンチオーク樽にて醗酵。
約18℃の温度で約 6カ月醗酵が続く。
熟成: 醗酵終了後、澱引きせずにそのまま熟成。
熟成期間は2012年産が約111カ月、2013年産が約98カ月、2017年産が約48カ月。
瓶詰: 澱引き後、濾過しながらビン詰。 ビン詰日:2022/01/26   本数:1,361本 (375ml)
アルコール:14.6 %   酸度:9.3g/L.   残糖:142g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
落ち着いた印象のマホガニー色、エキス分の高さを感じさせる。ドライアプリコット、レーズン、黒糖、メープルシロップ、チョコレートの甘やかな香りにオレンジリキュール、ナツメグ、ヘーゼルナッツ、葉巻や腐葉土の香りが複雑に混ざり合う。口に含むとしっかりとした甘み、粘性、ヴォリュームを感じ、心地よい苦みと味わいを引き締める細かな酸味がゆっくりと余韻に広がっていく。
料理との相性: ゆば刺し、フォアグラのキャラメリゼ、ケークサレ、北京ダック、ロックフォール、フルムダンベール、オペラ、マドレーヌ、シュトレン、ビスコッティ、大麦ダクワーズ
飲み頃: 2022年〜長期熟成が可能。保管状態がよければ20~30年の熟成にも耐えられる。熟成を重ねるたびにより一層、円熟した奥深いワインとなる。抜栓後1週間程度は保存可能なのでゆっくりと時間をかけて味わいを楽しんでいただきたい。

2022/06/24

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2019 Yama no Tannat Wine Details

Japanese

Yama no Tannat is the kind of wine you rarely find elsewhere in Japan. Exhaustive comparative analyses of growing conditions abroad vs. here in Japan led to the importation of this little known red grape variety. Encouraging results have followed, with the wines from this grape producing deeply colored, highly structured wines for aging.
A mature example would be perfect with a classic Japanese wild boar hotpot dish. For those in a more western frame of mind we’d recommend a venison or beef stew.

TECHNICAL DATA
VARIETY Tannat 100 %
VINEYARD Takayama
Nagano
HARVEST
DATE
9th 10th October 2019
Brix @the Harvest 23.7oBrix(average)
BOTTLING Bottled on: 24th December 2020
The number of bottles: 2,057(750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 12.6 %  Total acidity: 6.7 g/L.
Residual Sugar: 0.9 g/L.

1/Dec/2021

 

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2019 山のタナ ワイン・データシート

English

タナ種の葡萄は、フランス南西部やワイン専門家の方たちの間では有名でも、日本ではあまりよく知られていません。1950年代に葡萄畑を開墾し1980年代からワインを造りはじめた私たちにとって、海外の有名なワイン産地やワイン品種と比べたとき、日本の独特な土壌と気候は、私たちを悩ませ続けてきました。どんな品種を栽培すべきか、長い間、試行錯誤を重ね、実際に植樹してからもそのリスクを覚悟しなければなりません。でもこころみ学園のこころみはやってみること。私たちは、20世紀の終わりに世界中のワイン産地を訪れはじめ、21世紀初頭にフランス南西部を旅してこの赤ワイン用葡萄品種:タナ(Tannat)と、白ワイン用葡萄品種:プティ・マンサンとグロ・マンサンに出会いました。そして日本にこれらの葡萄品種を導入し自分たちの畑で、日本に似た気候の世界中の葡萄を育ててみて「日本でうまく育つ品種こそが、私たちが栽培すべき品種」と単純に考えるようになりました。
このフランスのマディラン地域で出会ったタナ種はその名のとおりタンニンが豊富です。「2019山のタナ」は、濃い赤色、黒みがかったサクランボやプラムの香り、しっかりした酸、きめ細やかなタンニン、ワインの中に見事な体感を感じます。タンニンのここちよい渋みを持つ日本生まれのタナ種から、濃い色、しっかりした芯、果実味、ストラクチャーなどを携えた日本の赤ワインを造れたことに感謝しこのワインを造ることを今、みんなで楽しんでいます。10年後にもまた飲んでみたいワインです。

テクニカル・データ
品種: タナ 100 %
畑: 長野県高山村 佐藤農園
収穫: 2019/10/09, 10
収穫時の糖度(平均)約23.7°Brix
醗酵: 熟した葡萄を除梗し軽く破砕して、オークタンクへ移す。ルモンタージュを行いながら、徐々にマストを温めてゆく。3、4日すると野生酵母による醗酵が自然に始まる。醗酵は高めの温度ですすみ、残糖がなくなるまで続く。注意深くルモンタージュを続けながら、十分な色素と風味を抽出する。約2週間醸した後、マストを搾り、ワインを皮と種から分ける。その後、木樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。
熟成: オークの樽で約13カ月熟成
瓶詰: 澱引き・ブレンドし、清澄・濾過処理なしでビン詰。
ビン詰日:2020/12/24   本数:2,057 本(750ml)
アルコール:12.6 %   酸度:6.7 g/L.   残糖:0.9 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは黒紫がかったガーネット。香りはダークチェリーやカシスの黒い果実に、クミンやクローヴのスパイス、なめし皮、火打石、キノコなどを複雑に感じる。味わいは全体的にまろやかなタンニンと芯のある伸びやかな酸のバランスを感じる。グラスに注いだ後に時間をかけてゆっくり味わいたい。
料理との相性: 焼サバと花山椒の押し寿司、手羽元のすっぱ煮、ビスマルクピザ、みそ田楽、牛肉とゴボウの時雨煮、キンメダイの煮付け、鰻の蒲焼き、サザエのつぼ焼き、コックオバン、ブッフ・ブルギニヨン、豚モモ肉のソテー 生マスタードソース
飲み頃: 2022年~2026年 果実味とフレッシュな酸を感じる清涼感のある味わいが続く。2027年からは、熟成によりタンニンが滑らかになり、旨味や香ばしさ主体の味わいへと変わっていくだろう。

2022/03/21

2019 山のタナワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2019 オークバレル白 ワイン・データシート

昭和59年(1984年)ワイン造りに着手した私たちは、優れたワイン用葡萄を求めて、平成元年(1989年)海を渡り、カリフォルニア・ソノマに5ヘクタールのワイン用葡萄畑を確保しました。現地の”クライン・セラー”の協力を得て、15年契約で葡萄畑を借りたのです。この葡萄畑の支柱を立てたり、葡萄の苗木植えもこころみ学園の園生や職員たちが行い、葡萄が実るようになってからは、このカリフォルニア産の葡萄を日本に運んでワインを造ったりしていました。そして2004年以降は、こころみ学園の旧友、マット・クラインさんに醸造を委託し、現地でビン詰めして“Friend of COCO”の銘柄で、ココ・ファーム・ワイナリーだけのカリフォルニア・ワインを輸入し、皆さまにご紹介しています。
マット・クラインさんは、クライン・セラーズのオーナー、フレッド・クラインさんの弟で、カリフォルニア内陸部に広がるジンファンデルや、マタロ、プティット・シラー、カリニャンなどカリフォルニアの歴史そのものと言える自根の古樹から、優れたワインを輩出している知る人ぞ知る腕のよい醸造家です。このマット・クラインさんに醸造を委託し、ココ・ファーム・ワイナリー取締役ブルース・ガットラヴやココ・ファーム・ワイナリーのスタッフが監修している「オークバレル白」。その原料葡萄に、私たちは、世界中で栽培され産地によって実に多彩な表情を見せるシャルドネを選びました。
スタンダードなシャルドネの良さをおさえながら、カリフォルニアのシャルドネの魅力を引き出した「オークバレル白」。醸造場ではカリフォルニアの大地で生まれたシャルドネ種の十分に熟した葡萄のみが注意深く選果され、丁寧に圧搾されます。その風味に富んだ果汁はすぐにフランス産オーク樽へ移されて、樽内で醗酵、ワインとなります。ワイン名でもある樽は、伝統的なワインの醗酵及び熟成のための容器で、その起源は少なくとも数百年前にさかのぼります。その何千年も前にワインメーカーによって報告されている樽の効果は、現在もほとんど変わっていません。木製の樽を使うことにより、ワインにはバニラ、クリーム、スパイスなどの豊かな風味が与えられ、自然のままの酸味はなめらかになります。樽熟成の後、樽から軽くオリ引きをし、ブレンドをします。またビン詰前に、濾過を行うことでワインを清澄させ、味わいを安定させて、このような洗練された華やかな辛口白ワインにまとめられていきます。「2019オークバレル白」は、樽熟成により造られるなめらかで上品な白ワインです。しかもお手頃な価格でありながら、複雑でバランスのとれた味わいを備えています。
初心者の方にも、ワインのプロの方にもお楽しみいただけるカリフォルニアの良質な白ワインです。

テクニカル・データ
品種: シャルドネ 100%
畑: カリフォルニア
瓶詰: アルコール: 14.3%   酸度:5.3g/L.   残糖:2.8g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
香りはリンゴ、カリン、赤肉メロンなどの果実に、はちみつやユーカリ、生クリームなどのニュアンス。味わいは、アタックは柔らかで、全体的にゆるやかな酸と芳醇なタル香で整っている印象。余韻に熟したニュアンスの果実味とふくよかなアルコールを感じる。
料理との相性: パンコントマテ、スパニッシュオムレツ、舌平目のムニエル、蟹みその甲羅焼きグラタン、シーフードドリア、おでん、チーズフォンデュ、鶏肉とキノコのクリーム煮、スペアリブの八角蒸し
飲み頃: 2022~2026年は、フレッシュで豊かな果実味のある味わいが続く。2027年からは、熟成により一体感が増して、なめらかさと香ばしさや熟成感も出てくるだろう。

2021/12/15

2019 オークバレル白ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)