「Iwao Furusawa Vin blanc(古澤巖 ヴァンブラン)」は、ココ・ファーム・ワイナリー取締役でもあるヴァイオリニスト古澤巖の日本ワインです。
こころみ学園のワイン醸造場として、1984年にワイン醸造を開始したココ・ファーム・ワイナリーは10年後の1994年、当時新進気鋭のヴァイオリニストであった古澤巖さんを取締役に迎えました。
その頃、葡萄畑に面したワイナリーでヴァイオリンの練習をしてくださった古澤巖さん。その演奏を聴きながら葡萄畑で踊りながら作業する人たち。それは幸せなひとときでした。音楽的感性を携えながらワインを造ることは、目に見えないけれど、たくさんの年月がかかるけれど、とても大切なことであり、そのことを、古澤巖さんは取締役の役割として快く引き受けてくださったのです。そして、毎年11月の収穫祭や葡萄畑の記念日には、こころみ学園の園生やココ・ファーム・ワイナリーのスタッフだけでなく、たくさんのお客様に素晴らしい演奏を聴かせてくださっています。
この「2019 Iwao Furusawa Vin blanc」は、2006年、初めてフランス南西部のピレネー山脈の麓からこころみ学園の葡萄畑に植栽されたプティ・マンサンをルーツに、山形県上山や長野県高山村の腕の良い契約栽培農家さんたちが育てた葡萄を足利の醸造場に運びました。醸造場ではしっかり完熟したプティ・マンサンやシャルドネの葡萄を房ごとやさしくプレスしてタンクに入れ、葡萄の香りを逃さないように20℃以下の室温で野生酵母で自然に醗酵させました。醗酵は酵母が休眠する冬を経て、約13カ月間ゆっくり続きました。野生酵母による醗酵をのんびり見守った結果、豊かな酸と長い余韻を感じる白ワインになりました。
心地よい音楽が葡萄畑に響くような、音楽とワインの幸せな関係を感じさせる上質な白ワインです。
テクニカル・データ | |
品種: | プティ・マンサン 97 % シャルドネ 3 % |
畑: | 山形県上山 南果連協同組合 長野県高山村 佐藤畑 |
収穫: | 2019/10/07, 20, 28 収穫時の糖度(平均)約25.3°Brix収穫方法:手摘み |
醗酵: | 葡萄を房ごとやさしくプレスしてタンクに入れ、葡萄の香りを逃さないように20℃以下の室温で野生酵母で醗酵。酵母が休眠する冬を経て約13カ月間ゆっくり醗酵が続く。 |
熟成: | 約9割をステンレスタンクで、約1割を木樽で醗酵・熟成。 |
瓶詰: | 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。 ビン詰日: 2021/02/05 アルコール: 14.4 % 酸度: 7.8 g/L. 残糖: 3 g/L. |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
色合いは濃い黄金。香りはアプリコットやパイナップル、黄桃、蜂蜜やクレームブリュレ、トースト、クルミ、生姜などを複雑に感じる。味わいは熟した果実からくる甘みに、全体を引き締める伸びのある酸が溶け合い、余韻に少しの香ばしさや渋みを感じる。 |
料理との相性: | 生牡蠣、スモークサーモンのマリネ、かぼちゃとクリームチーズのディップ、もやしのナンプラー炒め、エッグベネディクト、ガーリックシュリンプ、ヒラメのヴァプール、甘鯛のクルスティアン、鶏ささみの天ぷら、チキンソテーのペルノソース、カスタードプリン、シェーブルチーズ |
飲み頃: | 2022年~2027年は、フレッシュな果実味のある味わいが続く。2028年からは、熟成により果実の香りが落ち着き、味や凝縮感が増して味わいの向上が期待できるだろう。 |
2022/09/02
●2019 古澤巖ヴァンブランワイン・データシートPDF(プリントに最適です)