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ワイン・データシート

2020 第二楽章 ワイン・データシート

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こころみ学園の葡萄畑では、1958年の開墾当初から、マスカット・ベーリーAを育ててきました。マスカット・ベーリーAは、20世紀初頭の著名な葡萄栽培家 川上善兵衛氏によって開発された葡萄品種で、2013年には、OIV(国際ブドウ・ワイン機構)にワイン用葡萄品種として登録されています。
ココ・ファーム・ワイナリーでは、この日本固有の葡萄品種マスカット・ベーリーAを60余年育ててきた経験を生かして、現在、3つの自家畑でマスカット・ベーリーAを栽培しています。こころみ学園の葡萄畑山頂の開拓園と、1980年代に佐野市赤見に開墾した葡萄畑と、2012年に開いたテラスヴィンヤードです。この3ヵ所の葡萄畑は、それぞれに特徴的な葡萄を実らせ、一言で表現するなら開拓園は鉱物的、赤見の葡萄畑は柔らかさや優しさ、テラスヴィンヤードはその中間といえるでしょう。場所ごとにまた年ごとに異なるそれぞれのマスカット・ベーリーAの葡萄の声に耳をすませて、「葡萄がなりたいワインになれるよう」、野生酵母や野生乳酸菌の力を生かして大切に醸造しています。
「2020第二楽章」は開拓園とテラスヴィンヤードのマスカット・ベーリーA 77%と、赤見葡萄園のマスカット・ベーリーA 23%から構成されています。葡萄の果粒を軸(じく)から外す徐梗は、一粒一粒手で行いました。熟した果実の味わいと複雑さを大切に、清澄・フィルター処理を行なっていません。ワインには豊かな花の香り、スパイス、果実など品種の特徴が十分に表れています。
このワインをお飲みくだされば、いろいろな楽曲の第二楽章に、たおやかな名曲が多いことを思い出していただけることでしょう。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100%
畑: 栃木県足利市田島、佐野市赤見 こころみ学園
収穫: 2020/09/29, 10/01, 14
収穫時の糖度(平均)約19.5°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 葡萄を手除梗後ステンレスタンクに入れ、15℃の室温を保持しながら徐々に醗酵するよう促す。注意深くルモンタージュやピジャージュを行いながら、醗酵で出てきたアルコールによって果皮からの成分が程よく抽出されたことを確認後、プレス。その後、古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: フランス産オークの古樽で7~8カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。
ビン詰日: 2021/06/25   本数: 3,032 本 (750ml)
アルコール: 10.9%   酸度: 7.0 g/L.   残糖: 5.6 g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
イチゴ、ザクロ、ラズベリージャムに加えクローブ、フェンネルの香り。腐葉土や小豆、濡れた石のようなニュアンスも感じ複雑。口当たりは上品で丸みのある溶け込んだタンニンとフレッシュで伸びのあるやや高めの酸が凝縮感、旨味と共に広がっていく。
料理との相性: 生ハムと小蕪のサラダ、いぶりがっこクリームチーズのせ、白いんげん豆のカスレ、バーニャカウダ、椎茸のアヒージョ、メバルの煮付け、足利産トマトとトリッパの煮込み、すき焼き、マリナーラ、河豚の唐揚げ、焼き松茸、銀杏串、イチジクとフルムダンベールのロースト
飲み頃: 2022~2025年は、フレッシュな果実味のある味わいが続く。2026~2030年は、熟成により果実の香りが落ち着き、旨味や凝縮感が増して味わいの向上が期待できる。

2022/2/18

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