ココ・ファーム・ワイナリーの秋、毎年一番最初にリリースされるヌーボー(新酒)がこの「のぼっこ」。
セパージュ(品種)は、日本の山葡萄から澤登晴雄氏によって開発された小公子種です。
2020年、山形県の上山は春に雨が少なく、北関東や甲信越地方では涼しく長い梅雨に悩まされました。しかし、どこも梅雨明けにはよい天気となり、最終的には各地で、酸のきれいな小公子を収穫することができました。また、滑川の江南愛の家(福祉施設)の葡萄畑では、こころみ学園の園生達も、収穫のお手伝いに出かけました。
醸造場では葡萄を房ごと搾り、低温で野生酵母により醗酵させ、その後さらに温度を落としました。よりピュアにつくるため酸化防止剤(亜硫酸塩)を加えず、ワインを冷やすことによってフレッシュな果実味や綺麗な酸、醗酵中にできた二酸化炭素の泡を残しました。ジューシーさをお楽しみいただくため無清澄・無濾過でビン詰めしました。ヴィンテージ(収穫年)によって、泡の程度が異なりますが、開栓時に泡が噴き出すことがありますので、よく冷やして静かに王冠を開けてください。
「2020のぼっこ」は紫がかった赤色、豊かな酸やタンニン、溌剌とした赤ワインで、醗酵タンクからグラスまでとても近く、気取らずに飲める発泡性のあるヌーボーです。お楽しみいただければ幸いです。
テクニカル・データ | |
品種: | 小公子 100% |
畑: |
山形県上山 尾形畑 埼玉県比企郡滑川 江南愛の家 山形県上山 木村畑 栃木県栃木市大平 松本畑、野原畑 山梨県甲州市塩山 小川農園 |
収穫: |
2020/07/28, 29, 30, 08/04, 24, 31, 09/01 収穫時の糖度(平均)約20.0°Brix |
醗酵: | 葡萄は房ごと搾り、ジュースをステンレスタンクに入れ、約15℃~20℃の温度で野生酵母により発酵させる。醗酵後、状況を確認しながら澱引きを数回行うことで、果実の香りをよりクリアに引き出す。一部の葡萄は、全房でステンレスタンクに入れ、MC(マセラシオン・カルボニック)を5日間行った後プレスしブレンドした。 |
瓶詰: |
清澄せず無濾過でビン詰。 ビン詰日:2020/09/21 本数:3,525本(750ml) アルコール:11.0% 酸度:0.81g/100 ml. 残糖:0.6 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
クランベリーやアセロラの赤い果実に加え、カルダモン、生姜、ミント、干し草の香り。フレッシュな酸と穏やかな渋みで口当たりの良い味わい。澱の旨味が全体を引き締めている。 |
料理との相性: | ハモンセラーノ、秋野菜のテリーヌ、厚揚げと根菜の煮物、タコス、鯖の梅煮、ボルシチ、秋ナスとキノコのラザーニャ、ロールキャベツ、鶏レバーの生姜煮、キノコのチーズリゾット、かぼちゃのタルト、カシスのムース |
飲み頃: | 2022年までフレッシュな果実味を楽しめる。無濾過、亜硫酸無添加のため酵母が元気で泡が噴き出すことがある。開栓前に氷水で1時間以上冷やし、揺らさず静かに開栓する。 |
2020/10/07
●2020 のぼっこワイン・データシートPDF(プリントに最適です)