“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインをつくろうという私たちの実験的な試みです。
私たちは、2013年から北海道余市の契約栽培農家の協力を得て、いろいろな葡萄品種で“こころみシリーズ 雲の時間”という白ワインを造りはじめ、おかげさまで皆さんに喜んでいただいています。この「こころみシリーズMV雲の時間 茜」は、その赤ワインバージョンともいえるワインです。
藤澤農園のツヴァイゲルト、カベルネ・フラン、アルモノワール、ピノ・ムニエ、レゲント、レンベルガー、そして荒農園・相馬農園のピノ・ノワール・・・、これらの葡萄品種は有名無名を問わず、いずれも赤ワイン用品種です。余市では栽培例の少ない無名の葡萄品種を新しく植えて育てはじめるのは困難を伴うことでした。また、うまくいくかどうかわからないことを実際にやってみるのが“こころみシリーズ”とはいえ、苗木を植えて葡萄が実るまで5〜6年を要することを考えると、ココ・ファーム・ワイナリーの契約農家の皆さんの勇気に頭がさがります。このワインはココ・ファーム・ワイナリーの北海道余市の藤澤さんや荒さんたち契約農家のチャレンジ精神から生まれた赤ワインです。
まだ樹も若い赤ワイン用葡萄品種ですが、ワインとしての可能性を大いに感じています。赤ワインですので、茜色の夕焼け雲をイメージしてワインの名前にしました。
テクニカル・データ | |
品種: |
ピノ・ノワール 93% ツヴァイゲルト 2% その他 5% |
畑: |
北海道余市郡余市町 荒農園、相馬農園(ピノ・ノワール) 北海道余市郡余市町 藤澤農園(ツヴァイゲルト) 北海道余市郡余市町 藤澤農園、荒農園(その他) |
収穫: |
2018/10/19、2019/10/15(ピノ・ノワール) 2018/10/27(ツヴァイゲルト) 2017/10/30、2018/10/23, 27、2019/10/15(その他) 収穫時の糖度(平均):22.2°Brix |
醗酵: | ピノ・ノワールとツヴァイゲルトは、ステンレスタンクに入れMC(マセラシオンカルボニック)を約3週間行った後プレスし、野生酵母にて醗酵。その後、野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック発酵)を促した。その他の葡萄は、手除梗し野生酵母にて約10日間醸し醗酵を行った後プレス。 |
熟成: | 2019年産は木樽で約10カ月、2018年産はステンレスタンクで約21カ月熟成。 |
瓶詰: |
ブレンド後、無清澄・無濾過でビン詰。 ビン詰日:2020/09/09 本数:1,752本 (750ml) アルコール:12.2 % 酸度:0.57 g/100 ml 残糖:0.1 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
レッドチェリーやアセロラ、クランベリーなどの果実やミントやバジル、バラの香りに干し草やなめし皮のようなニュアンスも感じられる。口当たりは軽やかで、チャーミングな果実味と滑らかな酸、バランスのよい旨味が広がっていく。 |
料理との相性: | カプレーゼ、春菊とオレンジのサラダ、ブラウンマッシュルームのアヒージョ、いぶりがっこクリームチーズのせ、足利産トマトとトリッパの煮込み、焼き子持ちししゃも、花ズッキーニのサルシッチャ詰め、ラム肉のクミン炒め、ラザニア、チリコンカン |
飲み頃: |
2021~2023年 若々しく溌溂とした状態を楽しめる。 2024年~ 熟成によりこなれてきて、香ばしさが増し旨味が広がっていくだろう。 |
2020/12/25
●MV 雲の時間 茜ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)