「2013北ののぼロゼ」は、北海道余市の木村農園で2013年に収穫されたピノ・ノワールとシャルドネ、ピノ・ムニエから伝統的なビン内二次醗酵方式でつくりました。よいスパークリングワインには豊かな酸が欠かせません。そこでそれぞれの葡萄を、最適なタイミングで収穫。岩見沢の醸造場(10R)で房のまま搾り、フリーランの果汁だけを取り出し、野生酵母で一次醗酵させました。そして翌2014年の春、このキュヴェ(原酒)を足利の醸造場(ココ・ファーム・ワイナリー)に運び、蔗糖と酵母を加え、すばやくビン詰して王冠で打栓。このティラージュビン詰の後は、涼しいセラーで53ヶ月静かに寝かせました。ワインはビン内で二番目の醗酵を行いながら、繊細で細やかな泡を生み出し、熟成を経て、さらに香りの複雑さとボディの厚みを加えていきました。
2018年の秋、最高の状態になったワインを、こころみ学園の園生たちが、毎朝毎晩ビンを45度ずつ回してルミュアージュを行い、澱をビン口に集めました。その後、澱を冷却機で凍らせて取り除き、糖分を加えないナチュールの状態で打栓し、ワイヤーをかけました。ルミュアージュやデゴルジュマンをはじめ、ほとんど全ての工程が手作業による“北ののぼロゼ”。美しい色、芳醇な香り、のびやかな酸、上品なコクをお楽しみください。
テクニカル・データ | |
品種: |
ピノ・ノワール 79 % シャルドネ 20 % ピノ・ムニエ 1 % |
畑: | 北海道余市郡余市町登 木村農園 |
収穫: |
2013/10/10, 14, 15, 17, 21(ピノ・ノワール) 2017/10/27(ピノ・ノワール) 2013/10/04, 05, 07, 08(シャルドネ) 2013/10/08(ピノ・ムニエ) |
醗酵: | 房のままプレス。フリーラン果汁の澱を軽く沈めた後、野生酵母にてステンレス・タンクで醗酵。 |
熟成: | 選抜酵母でのビン内二次醗酵をへて、53ヶ月酵母の澱と接触させながら熟成を待った。 |
瓶詰: |
澱引き後、清澄せず無ろ過でビン詰。原酒に赤ワインとして仕込んだ2017年のピノ・ノワールを少量加え、味わい・香りのバランスを整えた。 ビン詰日: 2014/05/30(ティラージュ) 2018/11/01, 02、2019/02/05(デゴルジュマン) 本数: 1589本 アルコール: 12.3 % 酸度: 1.31 g/100 ml. 残糖: 0.9 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
色合いは、クリアなサーモンピンク。リンゴ、レモン、ブリオッシュの様な香ばしい香りに、チェリーやラズベリーの赤い果実の香り。口当たりは、なめらかさがあり、赤い果実や、柑橘のシャープな酸味とふくよかさを感じる。しっかりした酸味に、芯のある旨味、塩気、香ばしさが混ざり合い、余韻が長く続いていく。 |
料理との相性: | ローストビーフのサラダ、生ハムとメロン、鰹の塩たたきを柚子ダレで、ホタテのコロッケ、アランチーニ、海老の棒春巻き、サーモンとクリームチーズのカナッペ、海鮮ちらし寿司、ラ・ロッサ、シャウルス等のクリーミーなチーズ、レアチーズケーキ、イチゴのショートケーキ |
飲み頃: | 今から、向こう2年はフレッシュで華やかな印象を楽しめるだろう。5年くらいの瓶内熟成で、熟成感と香ばしさが合わさり、複雑さ、余韻がさらに伸びると思われる。 |
2019/02/19
●2013 北ののぼ ロゼワイン・データシートPDF(プリントに最適です)