ケルナーはそれほど知られていない葡萄かもしれませんが、1950年代にドイツで開発された品種です。
ドイツ、オーストリア、また北海道でつくられています。
私たちはケルナーが持つ、華やかな香り、瑞々しい酸、豊かなフルーツを生かしたワインをつくりたいと思い、余市に葡萄を求めました。
「2015月を待つ」は、余市の葡萄栽培家の藤澤さん、小西さん、荒さんの畑で収穫されたケルナーから出来ました。
2015年、藤澤さん、小西さん、荒さんのケルナーは、おいしい酸味と豊かな香りを持つ、良い葡萄になりました。そんなケルナーのフルーツの力を逃がさないようにするため低温~中温で醗酵させ、フレッシュさを維持するため短期間のタンク熟成後、ビン詰しました。その結果、果実味豊かで、酸味のある味わいのワインができました。
あの大震災の後、こんな言葉に出会いました。
「出る月を待つべし、散る花を追うことなかれ」江戸時代、清貧の儒学者、中根東里(1694~1765)が佐野にひらいた村塾の壁書(磯田道史著「日本人の叡智」新潮新書より)。
“Here Comes The Moon:ほら、月が顔を出すよ”という歌もありました。
さあ、ご一緒に昇るお月さまを待ちましょう。
この自然の酸味と真のエレガンスを感じる香り高きワインを、ゆっくり楽しみながら。
テクニカル・データ | |
品種: | ケルナー 100% |
畑: | 北海道余市郡余市町登 |
収穫: | 2015/10/18, 25 収穫時の糖度: 21.7°Brix |
醗酵: | 葡萄を選果した後、やさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、約16~20℃の温度で野生酵母によって約4~6ヶ月間ゆっくりと醗酵させた。 |
ビン詰: |
オリ引き後、ろ過しながらビン詰。
ビン詰日: 2016/05/18 本数: 3238 本(750ml) |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
「2015月を待つ」は、八朔、グレープフルーツ、蜜リンゴ、ライムの香りを感じさせる。 口当たりはふくらみがあり、芯があり、力強い。また、ライム、白桃、紅茶の風味を感じる。しっかりとした酸味、フレッシュなシトラスフレーバーがバランス良く、長い余韻を作り出している。 |
料理との相性: | 青魚の寿司、ポークチョップのアップルソース、ソーセージとマッシュポテト、鮪と葱の白味噌仕立て、鶏肉の紫蘇ロール、梅紫蘇巻、杏子のコンポート・サワークリーム添え、蕪の蟹あんかけ |
飲み頃: | 現在から2023年頃まで:長期熟成が可能。円熟した奥深いワインとなるであろう。 |
2016/07/17
●2015 月を待つワイン・データシートPDF(プリントに適しています)