“ワインは人々を喜ばせるもの”。手軽なワインでも高価なワインでも、あらゆるワインはこの単純な事実をないがしろにはできません。ココ・ファーム・ワイナリーの新酒「のぼっこ」は、醗酵タンクからお手元のグラスまでとても近く、気取らず飲め、笑顔になれるようなワインです。セパージュは小公子種。小公子は日本の山葡萄から澤登晴雄氏によって開発された葡萄品種で、毎年、この葡萄から収穫や仕込みがはじまります。
2018年、山形県上山や北関東の熊谷や栃木では、春から嵐や雹の影響をまぬがれ、小公子にとってなかなかよい生育状況でした。夏の猛暑も畑で作業するには大変でしたが、通年に比べて2週間ほど早く7月26日から収穫がはじまり、どこの畑も雨が少なかったため、健全な小公子を収穫することができました。
醸造場では葡萄を房ごと絞り低温で野性酵母により醗酵させ、その後さらに温度を落としました。よりピュアにつくるため酸化防止剤(亜硫酸塩)を加えず、ワインを冷やすことによってフレッシュな果実味や綺麗な酸、醗酵中にできた二酸化炭素の泡を残しました。ジューシーさをお楽しみいただくため清澄やろ過もしていません。酵母が元気な「のぼっこ」は泡が吹き出すこともありますので、よく冷やして、静かに王冠をお開けください。
テクニカル・データ | |
品種: | 小公子 100% |
畑: |
山形県上山 尾形畑 埼玉県比企郡滑川 江南愛の家 山梨県甲州市塩山 小川農園 栃木県栃木市大平 大平町青壮年部 大平ワイン友の会 |
収穫: |
2018/8/30, 31 2018/7/26 2018/8/2 2018/7/30 収穫時の糖度 約20.0°Brix(平均) |
醗酵: | 葡萄を房ごと搾り、ジュースをステンレスタンクに入れ、野生酵母により自然と醗酵が始まるのを待つ。約15℃~20℃の温度を保ち、醗酵後、状況を確認しながらオリ引きを数回行うことで、果実の香りをよりクリアに引き出す。 |
瓶詰: |
清澄せず無ろ過でビン詰。 ビン詰日: 2018/9/22 本数: 5,893本(750ml) アルコール: 11.5 % 酸度: 0.66 g/100 ml. 残糖: 0.2 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
色合いは、にごりのあるルージュ+カシス色。赤いりんご、ダークチェリー、カシス、アセロラの香り。土っぽさもある。優しい口当り、フレッシュで果実味豊かでさっぱりとした味わい。芯が通った酸味があり、程よい苦みが全体を引き締めている。 |
料理との相性: | タコス、秋ナスとキノコのラザーニャ、レモン風味のサルティンボッカ、春菊とベーコンのサラダ、鶏レバーの生姜煮、豚トロの炙り レモン塩で、フレッシュなフェタやシェーブル、ダークチェリーのタルト、カシスのムース |
飲み頃: | フレッシュな味わいを楽しむために、向こう1年から2年で飲んでいただきたい。冷蔵庫でよく冷やして飲むことをおすすめする。少し時が経ち、オリが沈みだしたら、上澄みと瓶の下の沈降したところを飲み比べても一興かと。 |
2018/10/5
●2018 のぼっこワイン・データシートPDF(プリントに最適です)