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2016 雲の時間 茜 ワイン・データシート

 “こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインをつくろうという私たちの実験的な試みです。
 私たちは、2013年から北海道余市のいろいろな葡萄品種で“こころみシリーズ 雲の時間”という白ワインを造りはじめました。今回の赤ワイン、「こころみシリーズ2016雲の時間 茜」は、ココ・ファーム・ワイナリーの契約農家である北海道余市の藤澤さんや荒さんたちのチャレンジ精神から生まれた赤ワインです。
 藤澤農園のアルモノワール、レゲント、ピノ・ムニエ、レンベルガー、カベルネ・フラン、そして荒農園のピノ・ノワール・・・、これらの葡萄品種は有名無名を問わず、いずれも赤ワイン用ですが、余市では栽培例の少ないこれらの品種を新しくはじめるのは困難を伴うことでした。また、うまくいくかどうかわからないことを実際にやってみるのが“こころみシリーズ”とはいえ、苗木を植えて葡萄が実るまで5〜6年を要することを考えると、ココ・ファーム・ワイナリーの契約農家の皆さんの勇気に頭がさがります。
 まだ樹も若い赤ワイン用葡萄品種ですが、ワインとしての可能性を大いに感じています。赤ワインですので、茜色の夕焼け雲をイメージして、ワインの名前とラベルにしました。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 44.5%
アルモノワール 20.1%
レゲント 19.4%
ピノ・ムニエ 12.6%
レンベルガー 2.1%
カベルネ・フラン 1.3%
畑: 北海道余市郡余市町美園 荒農園(ピノ・ノワール)
北海道余市郡余市町登 藤澤農園(アルモノワール、レゲント、ピノ・ムニエ、レンベルガー、カベルネ・フラン)
収穫: 2016/10/16
2016/10/24
収穫時の糖度: 21.8°Brix(平均)
醗酵: 手除梗を行った藤澤農園、荒農園の葡萄をそれぞれ別のステンレスタンクに入れ、蓋をする。醗酵の状況を確認しながら、必要に応じて手で撹拌を行う。10~14日後にバスケットプレスにて果汁を絞り、ブレンドした。
熟成: 約6カ月の熟成後、無清澄・無ろ過でビン詰め。
瓶詰: ビン詰日: 2017/05/26 本数: 113本 (750ml)
アルコール: 11.5 %   酸度: 0.55 g/100 ml   残糖: 0.09 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
チェリー、コケモモ、スミレ、香木の香り。マセラシオン・カルボニック由来の香り、フレッシュで、酸味主体のやや軽めのボディだが、複雑さもある。甘草、香木のような香ばしさと黒胡椒のようなスパイシーさ、アーシーな印象もある。
料理との相性: 鹿肉のタタキ風、チキンのローズマリー風味のソテー、ドライトマトとチョリソーのピザ、ラザニア、チリコンカン、ラタトゥイユ、ワラサの造り、モツ鍋(しょうゆベース)
飲み頃: 渋みがそれほど強くないので、夏場なら少し冷やしてもいい。冬場は、セラー温度からはじめて、ゆっくりと室温に上げるのがいいだろう。今から、3年くらいは若々しく溌剌とした状態を楽しめる。5〜7年くらいは、瓶熟成によりこなれてきて、なめらかさが増し香ばしさも出てくるだろう。

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2016 雲の時間 ワイン・データシート

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい試みです。異なる畑の様々な葡萄を使用した限定発売プログラム。この私たちの“試み”をぜひお試しください。
2013年、北海道・余市の藤澤さんの新しく勇気あるチャレンジから生まれた“こころみシリーズ 雲の時間”。2015年からは、北海道・余市の藤澤さんが育てた葡萄に、荒さんが育てた葡萄が加わるようになりました。この「こころみシリーズ 2016雲の時間」は、2016年産の藤澤農園のソーヴィニョン・ブラン、ゲヴュルツトラミナー、ピノ・グリ、ケルナーと荒農園のシルヴァーナ、ピノ・グリからつくられました。
まだ樹も若く、この葡萄品種でのワインづくりもはじまったばかりですが、多様な葡萄品種がその魅力を発揮し合うような複雑さに可能性を感じています。
いろいろな雲がゆっくり流れるような“こころみシリーズ 雲の時間”。ワインの名前は、萩原朔太郎の散文『四季』1936年のなかの「雲を見てゐる自由の時間」から名付けました。1日中のんびり雲を見ている農夫たちもいる、こころみ学園の葡萄畑。この葡萄畑の空に浮かんだ雲をラベルにしました。

テクニカル・データ
品種: ソーヴィニョン・ブラン 31.5%
ケルナー 21.6%
ピノ・グリ 21.0%
シルヴァーナ 17.1%
ゲヴュルツトラミナー 8.8%
畑: 北海道余市郡余市町登 藤澤農園(ソーヴィニョン・ブラン、ケルナー、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミナー)
北海道余市郡余市町美園 荒農園(ピノ・グリ、シルヴァーナ)
収穫: 2016/10/24
2016/10/19
収穫時の糖度 約22.8°Brix(平均)
醗酵: 選果した葡萄を房ごとプレス、葡萄の香りを逃がさないように、ゆっくりと野生酵母で醗酵。2016年は藤澤農園の葡萄と荒農園の葡萄を分けて醸造。
熟成: 醗酵後にブレンドし、約6カ月熟成、無清澄・無ろ過でビン詰め。
瓶詰: ビン詰日: 2017/05/26 本数: 134本 (750ml)
アルコール: 12.7 %   酸度: 0.60 g/100 ml   残糖: 0.66 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ハーブ、ライムなどのグリーンノート、レモンの砂糖漬け、グレープフルーツ、石のような鉱物質な香りがある。ほんの少し発泡性があり濁りもあるため、フレッシュで複雑、旨みもあり、冷涼な気候を反映した強めの酸味があり、レモン・ライムの皮のような苦味が全体を引き締めている。
料理との相性: 毛ガニと蕪の蒸し物、鯛のカルパッチョ、真鱈の白子を天ぷらで 藻塩と、みぞれ(雪見)鍋、美味しい豆腐をオリーブオイルと塩で、トマトとモッツアレラのサラダ、シェーブル・フレ、デリス・パパイヤなどのフレッシュタイプのチーズ
飲み頃: 温度は、飲む部屋の温度もあるので、お好みでほどよく冷やして、飲むことをおすすめする。今から、3年ぐらいは、フレッシュで、酸味がいきいきとした印象を楽しめる。5年ぐらいになると、液体としての一体感や香ばしさが出てくるだろう。

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2015 こころみケルナー ワイン・データシート

 ケルナー種は1969年にドイツで開発された白ワイン用葡萄品種で 「ワイン用葡萄ガイド※」には『現代ドイツの葡萄交配の大傑作』と書かれています。また、『ケルナーは、他の品種のように交配種開発者の名ではなく、19世紀に地元の、酒の讃歌の作詩家に因んで名付けられた』そうです。現在、このケルナー種の葡萄は、ドイツ、オーストリア、南アフリカ、イギリス、そして日本の北海道で栽培されています。
 私たちが敬愛する余市の契約農家・藤澤さんは、毎年、華やかな香りの爽やかなワインになるケルナーを育てる名手です。今までにも、藤澤さんが丹精込めて育てたケルナー100%から“月を待つ”というワインがつくられ、「2014月を待つ」「2015月を待つ」は、JAL国際線のファーストクラスでもお使いいただきました。
 2015年、藤澤さんの畑は収穫の時期に貴腐が現れはじめ、貴腐混じりの収穫になりました。貴腐とは、葡萄の果皮がボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)という菌(灰色カビ)に感染することによって、葡萄の糖度が高まり芳香を帯びる現象です。そこで、2015年は特別に、“こころみシリーズ”として藤澤さんのケルナー種のなかでも貴腐菌の付いた葡萄を集めて仕込み、野性酵母で2ヶ月間ゆっくりと醗酵させてみました。
 貴腐のチャンスを生かして造られた「こころみシリーズ 2015ケルナー」。結果は・・・とても上質なワインになりました。南国を思わせるフルーツに加えて、貴腐葡萄を醗酵させた際の蜂蜜のような香りや味が現れ、このワインに複雑さと華やかさを与えています。※著者:ジャンシス・ロビンソン、訳と発行:ウォンズパブリシング リミテッド

テクニカル・データ
品種: ケルナー 100.0%
畑: 北海道余市郡余市町登 藤澤農園
収穫: 2015/10/25
収穫時の糖度 約24.0°Brix(平均)
醗酵: 房全体をやさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、約16~20℃の温度で野生酵母で6カ月間ゆっくりと醗酵させた。
熟成: 約13カ月ステンレスタンク貯蔵。
瓶詰: 澱引き後、ろ過を行いながら瓶詰。
瓶詰日: 2017/06/01 本数: 365本 (750ml)
アルコール: 11.9 %   酸度: 0.54 g/100 ml   残糖: 2.65 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ハチミツ、貴腐の香り、オレンジ、カリンの香り。口当たりは、ソフトで、レモンキャンディや、砂糖漬けのオレンジピール、甘さのある味わいのため、酸味が控えめに感じられる。アフターに程よい熟成感や香ばしさもあり、苦味が後味を引き締める。
料理との相性: シュークルートにマスタードやジャムを添えて、鶏肉のフリカッセ、豚肉の生姜焼き、リエット、ブルーチーズ、ウフ・ア・ラ・ネージュ
飲み頃: 貴腐ブドウの影響か、亜硫酸が控えめなためか、開栓後の色の褐変が早い(約2時間で琥珀色になる)。開栓後も、冷やした状態を保つともう少しゆるやかに変化するだろう。今から、2年ほどは、現状のまま楽しめるだろう。開けたら早めに飲み切ることを勧める。保管する際は、色の変化が促されるのが容易に想像できるので、温度と光に注意を。

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2015 サン・ヴァンサンロゼ ワイン・データシート

冬、葡萄の剪定の頃、こころみ学園の葡萄畑では葡萄の守り神“サン・ヴァンサン”をささやかにお祝いします。このサン・ヴァンサンのロゼは、葡萄畑やみんなの“幸い”を願って、冬期のみご用意するワインです。2015ヴィンテージの「サン・ヴァンサン ロゼ」は日本各地の葡萄畑から、厳選されたいろいろな葡萄を集めてできました。フレッシュで複雑味があり、赤い果実とほのかな土の香りが調和した素晴らしいロゼワインです。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 71.5% メルロ 14.0%
ベイリー・アリカントA 7.3% ブラック・クイーン 2.9%
カベルネ・ソーヴィニヨン 2.0% その他 2.3%
畑: 山梨県甲州市勝沼、山梨県穂坂、山形県上山、栃木県佐野市赤見
長野県高山村、栃木県大平、北海道余市、栃木県足利市田島
長野県須坂、長野県松本
収穫: 2015/9/6, 15, 20, 21, 22, 26, 29, 30
2015/10/2, 5, 6, 7, 9, 13, 20, 23, 25, 26, 28, 29
2015/11/4
醗酵: ブドウの実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られた、
フルーティーで旨みのあるジュースに、コクを出すため若干補糖する。フレッシュな果実味を保つために、低温で 2~3週間かけてじっくり野生酵母で醗酵。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、低温で約3ヶ月熟成後ブレンド。
ろ過後、ビン詰。
瓶詰: ビン詰日: 2016/2/16, 17, 18 本数: 32,553 本 (750 ml)   4,966本 (375 ml)
アルコール: 10.4 %   酸度: 0.401 g/100 ml   残糖: 1.46 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ラズベリー、チェリー、イチゴ、キャンディなど甘く華やかな香り。口当たりは、フレッシュで軽快な果実味と果物のような甘さがあり、香ばしさや土の香りのような複雑さも併せ持つ。
料理との相性: ブルスケッタ、ジャンボン・ペルシエ、根菜の炒め煮、肉じゃが、ラタトゥイユ、ピッツア・マルゲリータ、タイ風春雨などなど、和洋中様々なものに合う。
飲み頃: 現在から、3年くらいはフレッシュな味わいが楽しめる。10年くらいの経年変化で、味わいにまとまりが出てきて、さらになめらかさが増すだろう。

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2016 山のプティ・マンサン ワイン・データシート

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい“こころみ”です。

「適地適品種」という言葉はココのワイン造りにおいて重要なキーワードのひとつです。2006年足利に植えたプティ・マンサンは足利の気候風土によく適合し、その個性を発揮しています。この葡萄の栽培を山形県上山の契約農家にお願いしようと思ったとき迷いもありました。なぜなら上山はシャルドネ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニョンなど伝統的なワイン用葡萄の素晴らしい産地で、その上山の畑にプティ・マンサンという、うまくできるかどうかわからない新しい葡萄品種を植えるということは大変なチャレンジだからです。

上山にプティ・マンサンがはじめて植えられたのは2008年。その後、プティ・マンサンは上山の契約農家さんたちに大切に育てられ、上山の気候風土にも適合し、しっかりと完熟。その葡萄を野性酵母でゆっくり醗酵させたワインには、豊かな酸と長い余韻が感じられます。葡萄本来の自然の味わいを目指し、一歩一歩“こころみ”とともに歩いてくださる契約農家の皆さんには、ほんとうに感謝しています。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 100%
畑: 山形県上山 尾形畑、木村正男畑、渡辺義仁畑
収穫: 2016/10/21 87.9%

2016/10/20 10.0%

2016/10/16 2.1%

収穫時の糖度 約23.0°Brix(平均)

醗酵: 房ごと葡萄をやさしくプレスして、ステンレスタンクに入れる。

葡萄の香りを逃がさないように18℃位の室温で約2ヶ月間野生酵母でゆっくり醗酵させた。

熟成: 醗酵終了後、ステンレスタンクで9ヶ月熟成。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無ろ過でビン詰。

ビン詰日: 2017/9/14    本数: 1,563 本 (750ml)

アルコール: 13.2 %   酸度: 0.75 g/100 ml   残糖: 0.7 %

このワインについて
テイスティング・
コメント:
パイナップル、りんご、カリンなどの果物の香り、オレンジピールやクローブの香りもある。口中は、フレッシュで丸みがあり、ややドライな印象。レモンやグレープフルーツのような豊かな酸味とりんごのような甘みが、カリンやはちみつのニュアンスとともに口いっぱいに広がる。それに、穏やかな泡、鉛筆の芯のような苦味がアクセントになり、包み込みつつ、バランスを取りながら、芯のある味わいを構成する。
料理との相性: 牡蠣フライのタルタルソース、豚肉とりんごの煮込み、牛タンや豚トロを炙る(レモンと美味しい塩で)、ジャンボン・ペルシェ、脂身の多いサラミやシャルキュトリーにマーマレードやジャムを添えて、ゴルゴンゾーラのペンネ、大体のチーズやりんごのタルトなど果物系デザートとも相性がよい。
飲み頃: 冷蔵庫温度(10度以下)から始めて、温度を上げていき、室温くらいまでの温度変化を楽しめる。冷やしすぎると、渋みや苦味が目立つことがあるので、あまり冷やしすぎないことがお勧め。今からでも楽しめるが、保存状態がよければ、向こう7~8年は経年変化が楽しめるだろう。

2016 山のプティ・マンサンワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2016 いまここ 白 ワイン・データシート

足利に生まれ生きた相田みつを氏の書をラベルにした「いまここ白」 は、私達のつくる最も親しみやすい白ワインです。アペリティフに良し、のんびりとした午後に1杯飲んでも良し、そしてどんな料理にも最適なワインです。その柔らかく、やさしい口当たりとフレッシュなハーブや花の香りは、ワイン初心者の方にはもちろんのこと、鋭い味覚の持ち主にも喜ばれるでしょう。
特別にセレクトした葡萄をブレンド、低温醗酵によってワインには果実の新鮮さが維持されています。 ワインは甲州種を主体にシャルドネ種を加えてコク、幅のあるものに仕上げました。また、余韻は少し甘く、丸みを帯び、典型的な甲州種の苦みが口中に爽やかさを残します。

テクニカル・データ
品種: 甲州95.0 % シャルドネ5.0 %
畑: 山梨県甲州市勝沼
長野県高山村
山形県上山
収穫: 2016/9/20,25,29  10/4,10,25
2013/11/12  2015/11/3
2015/9/30  10/12, 16
2015/10/17, 18, 29収穫時の糖度 16.0°Brix(平均)
醗酵: 傷んだ実や未熟な実を取り除き、除梗した後、やさしくプレスする。
甲州は果汁をハイパー・オキシデーションし、えぐみを柔らかくする。オリを沈め、澄んだジュースをステンレスタンクに移し、野生酵母で醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して、醗酵を止める。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、低温で約4ヶ月熟成。
瓶詰: 清澄せず、ろ過してビン詰。 ビン詰日:2017/02/21, 22, 23, 24
本数:30,745 本(750ml) 5,477 本(375ml)
アルコール:10.7 %  酸度:0.44 g/100 ml  残糖:2.29 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
「いまここ白」は、やや甘口の白ワイン。色調は淡いレモンイエロー。香りはりんご、グレープフルーツ、びわ、洋ナシなど爽やかに広がる。味わいは、穏やかな甘味、柔らかな酸味でグレープフルーツや洋ナシ、びわのような風味を感じる。後味には、甲州種らしいビターな印象があり、ワインを引き締めている。
料理との相性: おでん、肉じゃが、海老しんじょ、蛤のワイン蒸し、青梗菜とベーコンのクリーム煮、湯豆腐、鰯と松の実のスパゲッティー、モッツァレラチーズなどのフレッシュチーズ、白カビチーズ
飲み頃: 例年よりも甘さが少し強いので、甘さが気になる際は、よく冷やすこと(冷蔵庫温度10℃以下)をおすすめする。向こう3年ぐらいはフレッシュな味わいを楽しめ、ワインセラーなどで温度管理してあれば、10年以上の熟成も可能である。

2016 いまここ 白ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2017 収穫祭記念ロゼワイン ワイン・データシート

「第34回 収穫祭記念ロゼワイン」は、フレッシュで複雑味があり、赤い果実とほのかな土の香りが調和した素晴らしいロゼワインです。ブレンドには、新鮮さと深みを蓄え、厳重に選別された葡萄を数種使用しています。また料理の良きパートナーで、エスニック料理や中華料理から、バーベキューなどの屋外料理やみんなが好きなカレーライスまで幅広く多彩な料理に合わせられます。可愛いラベルイラストは北澤平祐さんです。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベイリーA 71.5% メルロ 14.0%
ベイリー・アリカントA 7.3% ブラック・クイーン 2.9%
カベルネ・ソーヴィニヨン 2.0% その他 2.3%
畑: 山梨県甲州市勝沼、山梨県穂坂、山形県上山、栃木県足利市赤見
長野県高山村、栃木県大平、北海道余市、栃木県足利市田島
長野県須坂、長野県松本
収穫: 2015/9/6, 15, 20, 21, 22, 26, 29, 30
2015/10/2, 5, 6, 7, 9, 13, 20, 23, 25, 26, 28, 29
2015/11/4
醗酵: ブドウの実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られた、
フルーティーで旨みのあるジュースに、コクを出すため若干補糖する。フレッシュな果実味を保つために、低温で 2~3週間かけてじっくり野生酵母で醗酵。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、低温で約3ヶ月熟成後ブレンド。
ろ過後、ビン詰。
瓶詰: ビン詰日: 2016/2/16, 17, 18 本数: 32,553 本 (750 ml)   4,966本 (375 ml)
アルコール: 10.4 %   酸度: 0.401 g/100 ml   残糖: 1.46 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ほんのり甘いロゼワイン。色はチャーミングな桜色。香りはキャンディー、さくらんぼ、苺のシロップなどの綺麗でフレッシュな印象とともに香ばしさも感じる。口中は、優しい果実の香りが優しく広がり、さくらんぼ、キャンディー、ラズベリーやチェリーなどの素直なやわらかい果実味たっぷりの味わい。
料理との相性: 酢豚、生ハムとメロン、ポークソテー フルーツソース添え、クリームチーズのスモークサーモン巻き、フルーツの盛り合わせ、ラタトゥイユ、カレー、タイ風春雨サラダ
飲み頃: 現在から2018年頃までは若くフレッシュな味わいを楽しめますが、熟成により、さらにやわらかい味わいになるでしょう。

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2017 収穫祭記念白ワイン ワイン・データシート

 「第34回 収穫祭記念白ワイン」は私たちのつくる最も親しみやすい白ワインです。特別にセレクトした甲州種にシャルドネ種の葡萄をブレンド。葡萄の果皮に付いた野性酵母で醗酵させ、果実の新鮮さを維持することを心がけながら、低温発酵でじっくり丁寧につくりました。このワインの余韻は少し甘く丸みを帯び、典型的な甲州種の苦みが口中に爽やかさを残します。その柔らかくやさしい口当たりと、フレッシュなハーブや花の香りは、はじめてワインをお飲みになる方にはもちろんのこと、鋭い味覚の持ち主にも喜ばれることでしょう。
 和食全般と良く合いますが、お食事前のアペリティフに始まって、和洋中問わずどんなお料理にも合わせやすい白ワインです。葡萄畑で、のんびりとした休日に、どうぞごゆっくりお楽しみください。可愛いラベルイラストは北澤平祐さんです。

テクニカル・データ
品種: 甲州 95.0 %
シャルドネ 5.0 %
畑: 山梨県甲州市勝沼(甲州)
長野県高山村(シャルドネ)
山形県上山(シャルドネ)
収穫: 2016/9/20,25,29  10/4,10,25(甲州)
2013/11/12  2015/11/3(甲州)
2015/9/30  10/12, 16(シャルドネ)
2015/10/17, 18, 29(シャルドネ)
収穫時の糖度 16.0°Brix(平均)
醗酵: 傷んだ実や未熟な実を取り除き、除梗した後、やさしくプレスする。
甲州は果汁をハイパー・オキシデーションし、えぐみを柔らかくする。オリを沈め、澄んだジュースをステンレスタンクに移し、野生酵母で醗酵。甘味と酸味のバランスがちょうど良いタイミングでタンクを冷却して、醗酵を止める。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、低温で約4ヶ月熟成。
瓶詰: 清澄せず、ろ過してビン詰。 ビン詰日:2017/02/21, 22, 23, 24
本数:30,745 本(750ml) 5,477 本(375ml)
アルコール:10.7 %  酸度:0.44 g/100 ml  残糖:2.29 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
やや甘口の白ワイン。色調は淡いレモンイエロー。香りはりんご、グレープフルーツ、びわ、洋ナシなど爽やかに広がる。味わいは、穏やかな甘味、柔らかな酸味でグレープフルーツや洋ナシ、びわのような風味を感じる。後味には、甲州種らしいビターな印象があり、ワインを引き締めている。
料理との相性: おでん、肉じゃが、海老しんじょ、蛤のワイン蒸し、青梗菜とベーコンのクリーム煮、湯豆腐、鰯と松の実のスパゲッティー、モッツァレラチーズなどのフレッシュチーズ、白カビチーズ
飲み頃: 例年よりも甘さが少し強いので、甘さが気になる際は、よく冷やすこと(冷蔵庫温度10℃以下)をおすすめする。向こう3年ぐらいはフレッシュな味わいを楽しめ、ワインセラーなどで温度管理してあれば、10年以上の熟成も可能である。

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2017 収穫祭記念赤ワイン ワイン・データシート

「第34回 収穫祭記念赤ワイン」は、メルロやカベルネ・ソーヴィニョンといったボルドー品種と、日本固有の葡萄品種、マスカットべイリーAからなる日本の葡萄100%の赤ワインです。これらの葡萄は、山形県、山梨県、長野県そして栃木県の優れた契約栽培農家によって育てられました。醸造場では熟した葡萄を丁寧に選果して、野生酵母で醗酵させました。十分に皮から成分を抽出するため、ルモンタージュしながら1〜2週間醸し、その後マストを搾り、木樽、オークタンク、ステンレスタンクに移し、野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促しました。健康な葡萄の果実味、ストラクチャー、樽熟の甘い香り、ここちよい渋み・・・。美味しい赤ワインの要素がバランスよく味わえる、楽しい赤ワインです。可愛いラベルイラストは北澤平祐さんです。

テクニカル・データ
品種: メルロ 45.6%
マスカット・ベイリーA 26.7%
カベルネ・ソーヴィニョン 25.3%
その他 2.4%
畑: 山形県上山
山梨県甲州市勝沼
栃木県大平
長野県高山村
長野県須坂
収穫: 2016/09/07, 09, 13, 15, 16, 26 10/7(メルロ)
2016/9/12, 20, 25 10/10, 18, 20(マスカット・ベイリーA)
2016/10/22, 27 2015 (カベルネ・ソーヴィニョン)
収穫時の糖度: 19.2°Brix(平均)
醗酵: 熟した葡萄をココ・ファーム・ワイナリーで選果して、より良い房のみを除梗しステンレスタンクに入れ、野生酵母で醗酵させる。十分に皮から成分を抽出するため、高めの温度を維持し、ルモンタージュしながら1週間から2週間醸す。その後マストを搾り、ワインを皮と種から分け、木樽、オークタンク、ステンレスタンクに移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。
熟成: 木樽、オークタンク、ステンレスタンクで約7ヶ月半熟成後、軽くろ過してビン詰。
瓶詰: ビン詰日: 2017/6/14, 15, 16, 17, 19, 20
本数: 10,890本(375ml ) 52,857本(750ml )
アルコール: 11.5 %   酸度: 0.54 g/100 ml   残糖: 0.12 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
香りはクランベリー、ラズベリー、ブラックベリー、カシスなどの果実と、土などの複雑な香りを感じる。口当たりはライトで果実味豊かな印象。
熟した果実の味わいとスパイスを感じ、程よい酸味とほのかな樽の風味が、このやさしいワインに、しなやかさと複雑味をあたえている。
料理との相性: 程よくコクのある料理:小羊の香草焼き、鴨のグリル、ローストポーク、焼鳥(たれ)
ミートソースのパスタ、トマトと茄子のチーズグラタン、ピザ、ハンバーグ
飲み頃: 今から2020年頃まで:熟成によって、よりなめらかで複雑なワインとなるだろう。

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2016 オーバード白 ワイン・データシート

 このワインは、カリフォルニアの最高級葡萄を原料として、こころみ学園のワイン醸造場 ココ・ファーム・ワイナリーがカリフォルニアの旧友、マット・クラインさんに醸造を委託したワインです。時代や国境を越えたひたむきな情熱がこの「オーバード(夜明けの歌)」に実りました。幸いに満ちた明るい朝を願いながら、心をこめてお届けします。
 開栓してワインが注がれるときに広がる力強く豪奢な香りが、このワインの特性を象徴しているともいえるでしょう。このワインがもつ最大の特徴のひとつは、瓶の中で長い歳月を経て熟成し味わいを増していくことにあります。長期貯蔵にふさわしい構造としっかりした果実の濃縮度を備えもち、熟成が進むにつれて、ワインはよりいっそうなめらかで複雑になり芳醇さを増し、洗練されていきます。
 ヨーロッパ最高峰のワインを彷彿とさせるスタイルの白ワイン、オーバード白。熟したフルーツからくる複雑さを備えたワインです。

テクニカル・データ
品種: シャルドネ100%
畑: カリフォルニア州 クラークスバーグ
収穫: 2016/8/30
醗酵: 全房でプレスした後、ステンレスタンクに移し、選抜酵母を添加し12~15℃で醗酵させた。醗酵の終了を確認し、アメリカンオークの樽に澱引きした。
熟成: 5ヶ月熟成。45%はそのまま熟成、30%は少し澱を残して樽熟成、25%は新樽でMLF(マロラクティック醗酵)を促した。
瓶詰: ろ過を行いながらビン詰。
アルコール: 13.9 %   酸度: 0.57 g/100 ml.   残糖: 0.39 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
アタックに、バニラやくちなしの花の甘い香り、洋ナシやアプリコットの香りもある。丸みのあるリッチな口当たり、クリスピーな果実味とオークの風味が主張しあう。アフターに、柑橘の皮の様なほろ苦さ、オークやナッツの香ばしさが長い余韻を残す。
料理との相性: 手長エビのスパイシー炒め、カリカリベーコンのシーザーサラダ、鰻の白焼きを山葵で、蟹クリームコロッケ、ボストンクラムチャウダーなどホワイトソースを使う料理、イベリコ豚とキノコのソテー、コンテやパルミジャーノ・レッジャーノ
飲み頃: セラー温度(15度ぐらい)から、温度を上げつつ、大振りのグラスで変化を楽しめる。今から飲んでも溌剌としているが、4〜5年の熟成で、より樽香との一体感や丸みが出る。保存状態がよければ、10年間は熟成により、さらに複雑で芳醇なワインになるだろう。

2017/10/29

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