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2017 Petit Manseng Wine Details

Japanese

Two defining characters of the Petit Manseng grape are high acidity and high sugar content, even if it is grown in a climate of high rainfall and warm temperatures. In its original home in Jurançon, France, the wines are often made in a sweet style to capitalize on these features.
In Ashikaga, due to higher amounts of rain and extremely hot summers, we can get moderately acidic grapes with intense flavors of honey and lemon curd, and a ripe mouthfeel reminiscent of fig jam.
Enjoy this wine with fondue, fried oysters, fried fish with a sprinkling of lemon, grilled chicken with mustard, fruit salad, spare ribs, or Blue cheese tart.

TECHNICAL DATA
VARIETY PETIT MANSENG 100 %
VINEYARD Tajima, Ashikaga, Tochigi
HARVEST
DATE
27th September 2017
2nd , 3rd , 4th , 5th October 2017
Brix @the Harvest(average): 24oBrix
BOTTLING Bottled on: 16th May 2018
The number of bottles: 1,852(750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 12.7 %  Total acidity: 0.74 g/100 ml.
Residual Sugar: 0.63 %

14/Jun/2019

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2017 プティ・マンサン ワイン・データシート

English

 ここ北関東・足利の夏は暑い、とにかく蒸し暑いです。ちなみに2017年は冷夏でしたが、隣の佐野市の観測所では、最高気温が35℃以上の猛暑日を8日記録しています。一般的に、葡萄は暑すぎる日が続くと果実に含まれる酸が減って、病気にかかりやすく、特に白ワインは平坦な味わいになってしまいがちです。
 そうはいっても、ココに生きる葡萄も私たちも引っ越すわけにはいきません。こころみ学園では、20世紀から21世紀にかけて、気候変動に負けない適地適品種のよいワイン用葡萄をつくることがみんなの願いでした。
 そんな願いを実現すべく、1990年頃から、世界各地の産地を調べ、訪れ、実際にテイスティングする旅がはじまりました。そしてとうとう、フランスの南西部スペインとの国境にほど近い、ピレネー山脈の麓でこのプティ・マンサンに出会うことができたのです。このジュランソンの地でつくられるプティ・マンサンのワインは驚くほどの凝縮感と余韻の長さを持っていました。強い酸味に対し、味わいのバランスをとるために、甘さをしっかり残した原産地のワイン。足利ではきっと酸味が適度に残る葡萄になり、それなりにバランスのとれた白ワインになるのではないか・・・。そんな予測から2006年、私たちはプティ・マンサンの栽培をはじめました。
 そして10年後、足利の暑さにも耐え美味しい酸を残したまま、よく熟した果実を収穫できるようになりました。私たちは、できあがったワインにもこれからの可能性にも大いに期待しています。ぜひ味わってみてください。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 100%
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
収穫: 2017/09/27 10/2~5
収穫時の糖度 約24°Brix(平均)
醗酵: 房ごと葡萄をやさしくプレスして、ステンレスタンクに入れる。葡萄の香りを逃がさないように18℃位で約1ヶ月半、野生酵母で醗酵させた。その後、樽に移して野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。
熟成: 樽で約5ヶ月半~7ヶ月熟成。
瓶詰: 澱引き後ブレンドし、清澄せず無ろ過でビン詰。
ビン詰日: 2018/05/16 本数: 1,852 本 (750ml)
アルコール: 12.7 %   酸度:0.74 g/100 ml   残糖: 0.63 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、うすにごり、黄色がかったイエローグリーン。麦わら、カリン、パイナップル、ココナツ、ハチミツ、菩提樹の香り。口中も、ナチュラルで滑らかな口当たり、カリンやハチミツレモンなどの果実と穏やかな樽、柑橘の皮、澱からの旨味、菩提樹やクローブのような苦味も混ざり合いつつ、後味に続いていく。澱があるため、まだ変化しそうな気配がある。
料理との相性: 寒平目と柑橘のカルパッチョ、アランチーニ、鶏の柚子ハチミツ焼き、牡蠣フライ タルタルソース、イカのレモン炒め、ひき肉入りコーンボール、ミモレット・ジュンヌ、ホワイトスティルトン・アプリコット、カンボゾーラ、クレープシュゼット、紅茶のマドレーヌ、レモンケーキ
飲み頃: 今から、2年くらいは、フレッシュな果実味のある味わいが続くだろう。いい状態で保存できれば、向こう7年は、熟成ができるだろう。熟成に伴い、一体感が増し、余韻も伸びていくだろう。

2019/01/14

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MV シエスタ ワイン・データシート

 “こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという“こころみ”です。2006年足利に植えたプティ・マンサンは足利の気候風土に適合し、その個性を発揮しています。そして2008年、山形県上山に植えられたプティ・マンサンは、上山の契約農家さんたちに大切に育てられ、上山の気候風土にも適合し、しっかりと完熟。その葡萄を野性酵母でゆっくり醗酵させたワインには、豊かな酸と長い余韻が感じられます。そのプティ・マンサンの樽やステンレス・バレルのなかから、特別に通常より甘さも果実の風味もしっかり維持したプティ・マンサンだけを集めたワインが、この「シエスタ」です。フランス南西部、ジュランソンではプティ・マンサンから甘口ワインが造られていますが、この葡萄を日本で本家と同様につくったら・・・? 「シエスタ」の鮮烈な熟れたパイナップルをそのまま口に含んだような豊かな果実味・甘味・酸味に、日本ワインの新たな魅力を感じています。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 92%
グロ・マンサン 8%
畑: 山形県上山 尾形畑、木村正男畑、渡辺義仁畑
収穫: 2014/10/30
2015/10/22、28

収穫時の糖度 約26°Brix(平均)

醗酵: 房ごと葡萄をやさしくプレスして、ステンレスタンクに入れる。
葡萄の香りを逃がさないように約16~20℃の室温で野生酵母でゆっくり醗酵させた。
熟成: ステンレスタンクで2018年12月まで熟成。
瓶詰: 澱引き後、ろ過しながらビン詰。
ビン詰日: 2018/12/20    本数: 1,380 本 (750ml)
アルコール: 11.5 %   酸度: 0.92 g/100 ml   残糖: 8 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、透明感のある黄金がかったイエロー。熟れたパイナップル、蜜りんご、カリン、ハチミツ、松脂のような香り。口中も、香りとの一体感があり、カリン、杏やパインキャンディのような甘さ、それに拮抗するくらいシャープな酸味が合わさり、甘さをそれほど感じさせない。今はまだ、余韻はそんなには長くはないが、熟成のポテンシャルを感じる。
料理との相性: 緑オリーブとオレンジのサラダ、カサゴのアクアパッツア、烏龍茶風味の煮豚、オレンジ風味キャロットラペ、ラタトゥイユ、パプリカの肉詰め焼き、パエリア、ミモレット・エクストラ・ヴィエイユ 18プラス、ロックフォール、グレープフルーツとミントのジュレ、ジンジャーブレッド、レモンのタルト
飲み頃: 今からでも、黄色い果物の印象があり、楽しむことができるが、酸味と甘みが豊富にあるので、保存状態がよければ、向こう15年以上は熟成が期待できるだろう。開栓後の変化がゆるやかに進むと思われるので、グラスワインにも適している。

2019/02/12

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2017 田島川右岸 ワイン・データシート

 可能な限りベストなワインを造ろうという試み“こころみシリーズ”。この“こころみシリーズ”のひとつ「田島川右岸」の葡萄が生まれた畑は、足利の米所といわれる北郷地区田島町の田島川右岸にあります。田んぼの中に葡萄畑! なぜ?
 21世紀になった頃、高齢になったこころみ学園の園生たちが、歩いていける平らな葡萄畑が必要になりました。しかし、こころみ学園周辺の平らな農地はそのほとんどが水田です。平らな水田は管理しやすいのですが、水はけが良くありません。そこで田島川右岸の水田で良い葡萄をとるための工夫がはじまりました。まず水を溜める土の層を壊し、暗渠(あんきょ=地中に埋めた排水路)を入れ排水を良くしました。次に緑肥作物といわれる草花を育て、それを刈り倒し鋤きこむことで、土壌養分や土壌微生物を増やして畑の土壌を整えました。その結果、バランスのとれた土の構造になり、2002年に植樹したヴィニョール種やトラミネット種の葡萄が、元気よく育つようになりました。このことは、栽培に適した場所を探すことも大切ですが、作物の種類に応じて、その作物に適した環境をつくっていく方法もあることを、私たちに教えてくれました。
長い時間をかけて葡萄の生育環境を整えてきたこころみ学園の農夫や栽培スタッフのチャレンジを味わってみてください。

テクニカル・データ
品種: ヴィニョール 80 %
トラミネット 20 %
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
収穫: 2017/09/11(ヴィニョール)
2017/09/14(トラミネット)

収穫時の糖度 約21°Brix(平均)

醗酵: 一部スキンコンタクトし、やさしくプレスした。
房全体をやさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、野生酵母にて約15℃の室温下で約2週間醗酵させた。
熟成: ステンレスタンクにて約7ヶ月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄せずに無ろ過でビン詰。
ビン詰日: 2018/05/16 本数: 363本(750ml)
アルコール: 11.6 %   酸度: 0.52 g/100 ml   残糖: 0.12 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、輝きのあるクリアなレモンイエロー。八朔、レモンやライムの皮、パイナップル、ドライハーブの香り。スモーキーさも。口中は桃やライム、パイナップルなど、フレッシュで爽やかな味わいで、シャープな酸味、旨味と丸みのあるボディに、苦み、少し塩気も感じられる。後味にハーブのニュアンスが続き、苦味と共に爽やかな印象を残す。
料理との相性: アスパラガスの卵炒め、桜海老と新玉ねぎのかきあげ、タケノコの炒め物 青海苔風味、春の山菜の天ぷら、牡蠣フライ、あさりと春キャベツのペペロンチーノ、棒棒鶏、豚肉の塩麹焼き、トマトのブルスケッタ、黄桃とリコッタチーズのサラダ、ブリード那須、コンテ、さつまいものはちみつ漬け、モンブラン
飲み頃: フレッシュ感があり、今飲んでも美味しい。あまり冷やしすぎないことをおすすめする。ただ、気温が高い場合は10℃前後に冷やしてもいいだろう。いい状態で保管できたら5年ほどで香ばしさなどの変化の兆しが出始め、液体としての一体感が更に増し、余韻も長くなるだろう。

2019/02/18

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2017 いまここ 赤 ワイン・データシート

 「いまここ赤」は、山形や長野や山梨や栃木で収穫されたメルロ種、カベルネ・ソーヴィニョン種等のボルドー品種と、日本固有の赤ワイン用葡萄品種マスカット・ベーリーA等を野生酵母で醗酵させブレンドして醸造した赤ワインです。ラベルは足利に生まれ生きた書の詩人、相田みつを氏の作品から。葡萄畑開墾60年のこころみ学園では葡萄づくりもワインづくりも「いま」から「ここ」からです。希望にあふれた日本のワインをどうぞ。

テクニカル・データ
品種: カベルネ・ソーヴィニョン 36.9%
マスカット・ベーリーA 28.8%
メルロ 17.0%
ブラック・クイーン 11.6%
富士の夢 2.8%
その他 2.9%
畑: 山形県上山
長野県高山村
山梨県甲州市勝沼
栃木県栃木市大平
長野県松本
茨城県つくば
収穫: 2017/10/19,23, 26, 27(カベルネ・ソーヴィニョン)
2017/9/20, 27 10/5,10,18(マスカット・ベーリーA)
2017/9/11 10/6,7,8,9(メルロ)
2017/10/3(ブラック・クイーン)
2017/9/25(富士の夢)
醗酵: 熟した葡萄をココ・ファーム・ワイナリーで選果して、より良い房のみを除梗しステンレスタンクに入れ、野生酵母で醗酵させる。十分に皮から成分を抽出するため、高めの温度を維持し、ルモンタージュしながら約10~15日間醸す。その後マストを搾り、ワインを皮と種から分け、木樽、オークタンク、ステンレスタンクに移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。
熟成: 木樽、オークタンク、ステンレスタンクで約4~6か月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄せずろ過しながらビン詰。
ビン詰日: 2018/04/11, 12, 13, 16, 17
アルコール: 11.8 %   酸度: 0.55 g/100 ml.   残糖: 0.11 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
ラズベリー、イチゴ、ダークチェリー、ミントの香り、香木のようなスパイシーさもある。口中は、しなやかで、カシスやダークチェリーなどの果実と共に、ゴボウの様な土っぽさがあり、さわやかな酸味と軽やかな渋みが心地良い。おだやかな樽の風味、香ばしい余韻もある。
料理との相性: チリコンカン、ゴボウとトリッパのトマト煮込み、ローストビーフ、アランチーニ、マグロの刺身、ブリの照り焼き、ざるそば(濃いめのめんつゆで)、肉じゃが、洋梨やプラムのコンポート、チョコレートケーキ、ブリーなどの白カビやウォッシュチーズ
飲み頃: 比較的、早くから楽しめるが、中くらいのグラスで空気に触れさせつつ、ゆっくり飲むことをおすすめする。暑い時期は、冷やし気味の方が心地良く感じるだろう。いい状態で保管できたら、5年から7年ほどでエッジがオレンジ色になり、まとまりがでてきて、熟成感と香ばしさが増すだろう。

2019/02/14

2017 いまここ 赤ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)

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2017 さくらろぜ ワイン・データシート

 赤と白の中間という評価に偏りがちなロゼワイン。でも最近はパリやニューヨークをはじめ世界中で大人気。おかげさまでココ・ファーム・ワイナリーのロゼワインも月刊誌「一個人」の日本ワイングランプリ2017でロゼワイン部門第一位、JAL国際線ビジネスクラスにご搭載いただくなど、たくさんの方にお楽しみいただいています。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 47.9% メルロ 24.0% アムレンシス 12.0%
ブラック・クイーン 9.7% 山葡萄 3.7% カベルネ・ソーヴィニョン 2.7%

畑: 山梨県甲州市勝沼、栃木県佐野市赤見、山梨県韮崎市穂坂、栃木県栃木市大平、栃木県足利市田島、長野県高山村、長野県須坂、山形県上山、岩手県紫波、山梨県韮崎市穂坂、北海道余市

収穫: 2017/9/7, 11, 17, 20, 27, 29,
2017/10/2, 4, 5, 6, 8, 21, 23, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31
2017/11/1

醗酵: ブドウの実を傷つけないように除梗し、やさしくプレス。時間をかけ丁寧に搾られた、フルーティで旨みのあるジュースに、コクを出すため若干補糖する。フレッシュな果実味を保つために、低温で2~3週間かけてじっくり野生酵母で醗酵。
熟成: ステンレスタンクにオリ引きし、ブレンド後、低温で約2~3ヶ月熟成。
瓶詰: オリ引き後、ろ過を行いながら瓶詰。 瓶詰日: 2018/2/1, 2  本数: 6,193本(750ml)
アルコール: 10.5 %   酸度:0.62 g/100 ml.   残糖:2.82 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
淡い桜色。フレッシュで、さくらんぼ、フランボワーズ、イチゴキャンディのような香りと、生き生きとした酸味がある。素直な果実のような甘さとのバランスが絶妙でスッキリと心地よい。菜の花や山菜のような、わずかなほろ苦さが味わいを引き締めている。
料理との相性: カプレーゼ、オムライス、スパゲッティ・ボロネーゼ、ラタトゥイユ、海老の五香粉焼き、砂肝のガラムマサラ風味唐揚げ、マッサマンカレー、イチゴのデザート、レアチーズケーキ
飲み頃: 冷蔵庫で冷やすと、スッキリとした印象に。温度が上がると甘さも出てくる。季節や飲むシチュエーションを選ばないので、気軽に楽しめる。今から2、3年は、フレッシュな印象で。いい状態で保管できたら、甘さもあるので、10年くらいは香ばしさやまとまりと熟成感を楽しめる。

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2016 Dai-Ichi Gakusyo Wine Details

Japanese

Coco Farm’s Dai Ichi Gakusyo is a true meeting of East and West. With this wine, the Japan-only hybrid grape variety Muscat Bailey A is treated with the respect it deserves: organically farmed on steep, low-yielding mountain sites, the grapes are vinified in a very (European) traditional style, fermented with wild yeasts, aged in small oak casks, and bottled without filtration.
The resulting wine allies the strongly floral characters of the grape with the earthy, complex elements of winemaking to produce a singular product. The wine’s aromatic power, relative lightness on the palate and strong core of acidity make this wine natural with poultry dishes. We especially like it with tea-smoked duck dressed with a berry-based sauce.

TECHNICAL DATA
VARIETY Muscat Bailey A 100 %
VINEYARD Akami, Sano, Tochigi
Tajima, Ashikaga, Tochigi
HARVEST
DATE
20th, 27th October  2nd November 2016
Brix @the Harvest(average): 22oBrix
BOTTLING Bottled on: 2nd June 2017
The number of bottles : 1,961 (750ml)
ANALYSIS
DATA
Alcohol: 12.1 %   Total acidity: 0.46 g/ 100 ml.
Residual Sugar: 0.10 %

08/Jan/2019

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2016 第一楽章 ワイン・データシート

English

第一楽章は20世紀初頭、川上善兵衛氏によって育種されたマスカット・ベーリーA100%の赤ワインです。原料となるマスカット・ベーリーAは、山頂に位置する畑「開拓園」と赤見の葡萄畑の痩せた土壌で、非常な手間をかけて育てられ、完熟を待って収穫されます。醸造場では真に個性豊かなワインとするため伝統的なヨーロッパの技術を取り入れ、野生の微生物によるワイン造りを行っています。また熟した果実の味わいと複雑さを持つ自然のままのワインに仕上げるために、人の手を加えることを最小限に抑えてビン詰めしました。ワインには強い花の香り、スパイス、果実など品種の特徴が十分に表れています。また、製造工程においては清澄・フィルター処理も一切行なっていません。その結果、ワインはやや曇ったままで熟成とともに澱が沈殿するでしょう。開栓する数時間前にボトルを立て、澱を沈め、ゆっくりと注いでワインをお楽しみください。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100%
畑: 栃木県足利市田島 自家畑
栃木県佐野市赤見 自家畑
収穫: 2016/10/20 11/02(田島)
2016/10/27(赤見)

収穫時の糖度 約22°Brix(平均)

醗酵: 除梗し軽く破砕して、小型のタンクへ移す。1日2回のルモンタージュをおこないながら、徐々にマストを温めてゆく。4、5日すると野生酵母による醗酵が始まる。醗酵は高めの温度ですすみ、残糖がなくなるまで続く。注意深くルモンタージュをおこないながら、十分な色素と風味を抽出する。7~12日間醸した後、マストを搾り、ワインを皮と種から分ける。その後、古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: フランス産オークの古樽で6ヶ月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄・ろ過処理なしでビン詰。
ビン詰日: 2017/06/02 本数: 1,961 本 (750ml)
アルコール: 12.1 %   酸度: 0.46 g/100 ml   残糖: 0.10 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、にごり気味、黒味がかった赤紫色。香りはカシス、ブルーベリー、イチゴ、黒糖、クローブやシナモンのようなスパイシーさも。繊細な中にも、複雑さや奥行きを感じ、濡れた石のような鉱物質な香りもある。ナチュラルで優しい口当たり、香りと味わいに一体感があり、中くらいのボディに酸味と旨味が合わさったような長めの後味が続いていく。
料理との相性: 鴨のロースト オレンジ風味のソース、雲南きのこ火鍋、鶏と鶏モツのすき焼き風、羊と野菜のスパイス煮込み クスクス添え、牛肉とゴボウのバルサミコ煮、あん肝、ホワイトスティルトン、ブルーベリーなど果物入りクリームチーズ、ポン・レヴェック、イチゴの黒胡椒・ミント風味コンフィチュール、田舎パイのあずき、岡田のパンヂュウ
飲み頃: まだ若々しくもあるが華やかさがあり、今飲んでも美味しい。いい状態で保管できたら7〜10年ほどで香ばしさなどの熟成の兆しが出始め、なめらかさと一体感が更に増し余韻も長くなるだろう。

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2017 タナロゼ ワイン・データシート

 ”こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい試みです。赤ワイン、白ワインといった分類や製法にとらわれず、葡萄が持つさまざまな魅力を引き出すこともそのテーマのひとつです。
 タナはフランス南西部原産の黒葡萄で、赤ワインの渋味の元にもなる「タンニン」が語源と言われ、現地では渋味が強く、色の濃いしっかりした赤ワインがつくられています。世界中のワイン産地から適地適品種の葡萄を探すなかで、私たちはこのタナ種に巡り会いました。今、このタナ種の葡萄は、高温多湿で日照量もそれほど多くない日本においても、他品種と比べて突出した色の濃さとタンニンを持つ葡萄に育っています。
そんな葡萄でロゼワイン!? 不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。実は、タナは渋味や色の濃さだけでなくのびやかな芯のある酸味、ボディといった特筆すべき個性を持ち合わせています。特に長野県高山村の佐藤さんに育ててもらっているタナには、土地の特徴である鉱物のような味わいを感じることができます。
2016年はこの白ワインとしての魅力を生かし豊かな酸とボディを持つ「ブラン・ド・タナ」を造り、この葡萄が赤ワインの魅力と白ワインの魅力をあわせ持っていると実感することができました。それならば何とか両方を共存させることはできないものか? その答えのひとつがこの「2017こころみシリーズ タナロゼ」です。
2017年、醸造場では、タナの果皮の成分が果汁に移るよう、ゆっくり葡萄をプレスし醗酵させてみました。
そして、渋味がほとんどなく、豊かな酸とボディ、赤い果実のフレーバーを持つワインを造ることができました。赤ワインとして有名なタナから、白をそしてロゼをと新しいチャレンジをお楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: タナ 100%
畑: 長野県高山村 佐藤農園
収穫: 2017/10/18
収穫時の糖度 約22°Brix(平均)
醗酵: 房全体をやさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、野生酵母にて約40日間ゆっくりと醗酵させた。その後、一部を除いて樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: 樽で約半年(9割強、残りはステンレスタンク)、その後ステンレスタンクで約3ヶ月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄せず無ろ過でビン詰。
ビン詰日: 2018/09/17  本数: 1,576本(750ml)
アルコール: 13.1 %   酸度: 0.67 g/100 ml.   残糖: 0.33 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、クリアな淡いサーモンピンク。赤いリンゴ、チェリー、アセロラ、レモン、炒ったアーモンド、フレッシュな果物の香り。口に含むと、豊富な酸味があり、チェリー、アセロラ、レモンなどの果物、バタースコッチのような旨みや少しの塩気もあり、果皮からのわずかな渋味とオークからのスモーキーさが交じり合い、シンプルな中にも複雑な味わいの印象を与えている。
料理との相性: 牛タンの塩焼き、鶏つくね柚子胡椒焼き、タコとキュウリの土佐酢和え、梅干しと昆布のおにぎり、イカのセビーチェ、牡蠣フライのタルタルソース、パスタ・コン・サルデ、サルティンボッカ、ブリード那須、カンタル、チェリーのタルト、レアチーズケーキ
飲み頃: 2020年ごろまでは、フレッシュな香りのある味わいが続くだろう。いい保存状態で、5〜7年くらい熟成させると、一体感と香ばしい余韻がでてくるだろう。向こう10年は十分熟成できる。

2019/01/04

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2016 オークバレル赤 ワイン・データシート

オーク・バレルとは樫の木の樽のこと。「2016オーク・バレル赤」はワイン通のための本格的なワインで、樽のニュアンスがお好きな方にはなかなか好評です。すぐに飲む場合は、デキャンタに移すか、大ぶりのグラスで空気に触れさせて、ゆっくり飲むことをおすすめします。エキス分、パワー、複雑味に富んでいて、なおかつ力強く広がりのあるバランスのよいフルボディの赤ワインですから、牛肉、子羊、鴨料理のよきパートナーとなることでしょう。熟成させたチェダーやウォッシュチーズ、ラクレットとも美味しく召し上がっていただけそうです。 
現在も充分楽しめ、また長期熟成も可能ですから、これから年を重ね、複雑さを増すことも間違いありません。
1989年、日本のこころみ学園の農夫たちによって、カリフォルニア・ソノマに葡萄の苗木が植えられました。このことをきっかけに、こころみ学園とカリフォルニアの葡萄畑の縁が生まれ、カリフォルニアの良質な葡萄を原料として、こころみ学園の旧友マット・クラインさんにココ・ファーム・ワイナリーが醸造を委託するようになりました。ココ・ファーム・ワイナリーでのみ販売中のこのカリフォルニアワイン、お楽しみいただければ幸いです。

テクニカル・データ
品種: カリニャン52 %、ジンファンデル35 %、プティット・シラー6 %、アリカンテ・ブーシェ6 %、ムールヴェードル1 %
畑: カリフォルニア
分析値: アルコール: 15.5 %  酸度: 0.68 g/100 ml.  残糖: 0.57 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、濃いめのルビー、エッジは赤紫色。カシス、ドライプルーン、チョコレート、ユーカリ、バニラ、香木など複雑さのある香り。口当たりは、力強さがあり、しなやかでもある。オーキーで、カシス、ドライプルーン、ルビーポートのような甘みと苦味のある味わいに、程よく酸味もある。アフターに、シナモンやクローブのようなスパイシーさと、土っぽさ、焙煎したコーヒー豆のような香ばしさが続く。
料理との相性: スモークベーコンのグリル、チリコンカン、マカロニ&チーズ、スパゲッティ・ミートソース、足利マール牛のすき焼き(生卵なしで)、お好み焼き、煮込みハンバーグ、スペアリブ、熟成させたチェダーやウォッシュチーズ、チェリーパイ、See’s CANDIESのPEANUTBRITTLE
飲み頃: すぐに飲むなら、デキャンタに移すか、大ぶりのグラスで空気に触れさせて、ゆっくり飲むことをおすすめする。まだ若々しく、渋みや固さが十分にあるので、飲み頃まではしばらくかかるだろう。いい保存状態で熟成できたら7〜10年ほどでエッジがオレンジ色に変わり、香ばしさやオークの風味との一体感がでてきて、余韻もさらに長くなるだろう。

2018/12/09

2016 オークバレル赤ワイン・データシートPDF(プリントに最適です)