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2019 ルビーの泡 ワイン・データシート

「ルビーの泡」という名前のワインを最初につくったのは、2017年のことでした。私たちは10年以上前から毎年8月中旬に収穫する小公子という赤ワイン用葡萄から「のぼっこ」というヌーボー(新酒)を造ってきました。日本の山葡萄から澤登春雄氏によって作出された小公子は、色が濃いのにタンニンが少なく豊かな酸味とさくらんぼやざくろのような味わいが特徴です。この小公子の酸に着目して「のぼっこ」をつくる過程の遊び心から「ルビーの泡」は生まれました。良いスパークリングワインにはしっかりした豊かな酸が必要不可欠だからです。2017年、2018年と試みにつくった「ルビーの泡」が好評でしたので、2019年はこころみシリーズを卒業することにしました。レギュラーになった2019年ヴィンテージは、小公子が持つより繊細かつクリアな果実の風味を引き出すため、山形で育った葡萄のフリーランの果汁のみ集めてみました。繊細な赤い果実の風味とスパークリングワインとしての味わいのバランスが整うまで、ビン内で醗酵・熟成させ、こころみ学園の園生たちが手作業で毎朝毎晩45度ずつビンを回しながらルミュアージュ。その後、ビン口を凍らせデゴルジュマンで澱を抜きました。タンクでの醗酵期間は約20日間。培養酵母を加えず、7カ月半ビン内で醗酵させました。
野生酵母だけで造られた豊かで元気な泡、透きとおるルビー色、きれいな酸味・・・。スパークリングワインの爽やかさと赤ワインのリッチな果実味。いいとこどりのワインです。敬愛するイタリアの“ランブルスコ”や世界中でつくられている、冷やして飲む赤いスパークリングワインのようにスタイリッシュな魅力をお伝えできれば幸いです。酸化防止剤を加えていません。よく冷やしてどうぞ。

テクニカル・データ
品種: 小公子 100%
畑: 山形県上山 木村畑、尾形畑
収穫: 2019/08/28

収穫時の糖度(平均)約21.5°Brix

醗酵: 葡萄を房ごと搾り、フリーラン・弱い加圧で搾ったジュースのみをステンレスタンクに入れ、野生酵母により醗酵が始まるのを待つ。醗酵後、状況を確認しながらオリ引きを数回行うことで、果実の香りをよりクリアに引き出す。
熟成: 澱引き後、残糖調整を行った上でビン詰し、ビン内醗酵を行いながら約7カ月半熟成。
瓶詰: ビン詰日:2019/09/20(ティラージュ) 2020/05/01、07、08 (デゴルジュマン)
本数:1425本   アルコール:13.0%   酸度:0.53 g/100 ml   残糖:0.5%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、紫がかった濃いルビー色。持続性のある泡がいきおいよく立ちのぼる。アセロラ、レッドチェリー、クランベリーなどの果実とキャンディー、赤しそ、青バナナの香りに酵母からの旨みとほのかな苦みがアクセントとなりさわやかな酸味と共に口中に広がっていく。
料理との相性: 桃とブッラータのカプレーゼ、ガスパチョ、新たまねぎと筍のあおさ海苔炒め、鯖サンド、そら豆のフリット、蕪のロースト、蛸とオリーブのトマト煮、たらの芽の天婦羅、スモークサーモンのベーグル、イワシとフェンネルのパスタ、りんご飴、白桃のコンポート
飲み頃: 2020~2022年 フレッシュでクリーンな味わいを楽しめる。
2022~2024年 一体感が増して、まろやかさが出てくる。
様々なシーンで活躍できるフードフレンドリーなスパークリングワイン。冷蔵庫や氷水でよく冷やすことをすすめる。

2020/05/29

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