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2021 タナロゼ ワイン・データシート

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タナはフランス南西部原産の黒葡萄で、赤ワインの渋味の元にもなる「タンニン」が語源と言われ、現地では渋味が強く、色の濃いしっかりした赤ワインが造られています。私たちは海外のワイン産地を訪れる旅の途中で、このタナ種に巡り会いました。今、このタナ種の葡萄は、日本でも突出した色の濃さとタンニンを持つ葡萄に育っています。そんな葡萄でロゼワイン!? 不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。実はタナは、渋味や色の濃さだけでなく、のびやかで芯のある酸味やボディを持ち、特に高山村の佐藤さんが育てるタナには、土地の特徴である鉱物のような味わいが感じられます。そこで最初赤ワインを造って、次に2016年は白ワインとしての鉱物的な魅力を生かし「ブラン・ド・タナ」を造ってみました。その結果、この葡萄の赤ワインと白ワインの両方の魅力を実感することができました。それならばロゼは? ということで2017年からは「タナロゼ」を造り、この3つの秋の試作を経て私たちは日本のタナから造るワインのひとつの答えを掴んだような気がしています。
2021年秋、醸造場ではタナの果皮の色や成分が果汁に移るようMC(マセラシオンカルボニック)を行った後、野生酵母や野生乳酸菌で醗酵させました。渋味がやわらかく豊かな酸とボディを持ち、赤い果実の香るチャーミングなロゼワインになりました。日本生まれのタナ種の日本のロゼワインです。

テクニカル・データ
品種: タナ 100%
畑: 長野県高山村 佐藤農園
山形県上山 佐竹畑、木村畑、大坂畑
収穫: 2021/10/11, 14, 22
収穫時の糖度(平均) 約23.9°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵: 2つの方法で仕込んだ。1つ目はフリーランの果汁のみをステンレスタンクに入れ液温を22℃以下で1週間、その後樽に移動して3週間、野生酵母で醗酵。2つ目は房全体をタンクに入れ、MC(マセラシオンカルボニック)を約1週間行った後にプレス。ステンレスタンクに入れて液温を22℃以下で3日間、その後樽に移動して2週間、野生酵母で醗酵させた。その後、野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: 約9割を木樽、約1割をステンレスタンクで4~5カ月熟成。その後、澱引きしてブレンドを行った。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無濾過でビン詰。
ビン詰日:2022/04/20   本数:2,529本(750ml)
アルコール:12.1%   酸度:6.3g/L.   残糖:1.2g/L.

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは明るいラズベリーレッド。アセロラやラズベリーの果実に、バラやシナモン、ナツメグ、腐葉土などの香りを感じる。口当たりは柔らかいアタックに全体を優しい果実味が包み、余韻に穏やかな渋みと心地よい酸がうまくまとまっている。
料理との相性: だし巻き卵、鮭のルイベ、ハモンセラーノ、ルッコラとスモークチーズのサラダ、ピータン、生春巻き、ブイヤベース、鶏モモ肉の味噌焼き、サルティンボッカ、納豆パスタ
飲み頃: 023年から2025年までは、フレッシュな香りのある味わいが続く。
2026年からは、タンニンがなじみ一体感と香ばしい余韻が出てくるだろう。

2022/09/19

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