タナ種は日本ではあまりよく知られていません。それは私たちがそれを栽培したいと言ったとき、販売スタッフがたいへん驚くくらい・・・彼らは誰も知らないようなワインをどのように売ったらよいか、期待しつつも戸惑っていました。
私たちは辛抱強く話しました。どんな葡萄品種を栽培するのかを決めるのは単純なことで、「日本でうまく育つ品種こそが、私たちが栽培すべき品種」と考えています。海外のワイン産地と比べたとき、日本の独特な土壌と気候は私たちを困惑させました。しかし、世界のある場所 には日本に似た地域があったので、その地域から葡萄の木を持ってきて、自分たちの畑で育てました。
結果、濃い色、しん、果実味、ストラクチャーを持ったワインをつくれたことに満足しています。
テクニカル・データ | |
品種: | タナ 100 % |
畑: | 山形県上山 南果連協同組合・木村 昌男、長野県高山村 |
収穫: | 2013/10/18, 24 収穫時の糖度: 23.3°Brix |
醗酵: | 完熟した葡萄を除梗し軽く破砕して、小型のタンクへ移す。1日2回のピジャージュをおこないながら、徐々にマストを温めてゆく。3、4日すると野生酵母による醗酵が自然に始まる。醗酵は高めの温度ですすみ、残糖がなくなるまで続く。注意深くピジャージュを続けながら、十分な色素と風味を抽出する。約10日間醸した後、マストを搾り、ワインを皮と種から分ける。その後、小樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促す。 |
熟成: | オークの小樽で13ヶ月熟成。 |
瓶詰: |
ビン詰日: 2014/12/25 本数: 1,446 本(750ml ) アルコール: 12.36 % 酸度: 0.679 g/100ml. 残糖: 0.145 % |
このワインについて | |
テイスティング・ コメント: |
黒系果実やバナナに加え、杉やメントールなど清涼感を感じる複雑な香り。味わいのアタックは柔らかく、タンニンは果実のエキス分に溶け込み、濃厚でたっぷりとした様々な要素が調和した味わい。やや塩味も感じる。 |
料理との相性: | ステーキ、スペアリブ、牛肉の燻製、トンポーロー、黒酢の酢豚、メンチカツ、炭火焼全般、メカジキのソテーバルサミコソース、ジビエ料理 |
飲み頃: | 現在〜2027年頃。長期熟成も可能。熟成により口当たりが柔らかに広がる、ゆったりとしたまろやかで複雑なワインとなるだろう。 |
2020/10/04
●2013 山のタナワイン・データシートPDF(プリントに最適です)