マタヤローネ 夏

 2009年初夏、ココ・ファーム・ワイナリーに新しいデザートワインができました。 2004年と2005年の晩秋、佐野市赤見の葡萄畑で遅摘みされたマスカット・ベイリーAの葡萄からつくった「マタヤローネ」です。
 収穫の年に葡萄を一粒一粒、ハサミで軸から取り外し、それをエビラ(箙)に並べて天日で乾燥させ、さらにエビラごと干椎茸用の乾燥機に入れて乾燥させました。 乾燥により葡萄の甘さは20°Brixから30°~50°Brixまで凝縮。この乾いた葡萄を搾っても搾っても得られる果汁はほんのわずかで、もとの果汁の5分の1以下でした。 しかも糖度が高いため、普通のワインが醗酵にかかる時間は約2週間ですが、このデザートワインは6ヶ月間もじっくり醗酵を続け、その後の熟成期間44~56ヶ月とあわせると、なんと収穫から4~5年かかってようやくビン詰されたのです。
 膨大な手間と時間をかけてつくったこのデザートワインですが、名前はあっという間に決まりました。
 仕事を終えた夕方、醸造責任者の柴田さんが「今日のビン詰めはこれで終わり。お疲れさまでした」と言うと、すかさず「また、やろうね!」という園生の声。
 ビン詰めが大好きなW君がこのワインの名づけ親です。 イタリア・ヴェネト地方を中心に葡萄を干してつくる、長命なデザートワインRecioto della Valpolicella Amarone(レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ・アマローネ)に敬意を表して、日本の関東地方のMataYaronne(マタヤローネ)はできました。
 少しずつしかできないので、何年もお待たせすることがございますが、「またやろうね」とチャレンジしていますので、どうぞよろしくお願いします。(C)